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第16回「米韓FTAの実態と12の毒素条項」

第16回「米韓FTAの実態と12の毒素条項」

配信日:2011年10月23日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

週間韓国経済、第16回目のメルマガは13日にアメリカで承認された米韓FTAを特集する。すでに第11回目のメルマガで欧州のFTAについては取り上げて、韓国のメリットとデメリットを解説した。その続きの内容になるので、FTAを軽くおさらいをしておこう。

>自由貿易協定という言葉の通り、FTA(Free Trade Agreementは2国間以上で結ぶ国際協定。平たく言えば経済上の優遇策。主な内容は、物品の関税、その他の制限的な通商規則、サービス貿易等の障壁など、通商上の障壁をなくすことがあげられる。一番わかりやすいのは物品の関税撤廃だろう。

世界中のどの国でも、大抵は自国産品を保護するために、輸入には高い関税を敷いている。外国から安い商品が大量に入ってくれば、国産の商品が売れなくなるからだ。例えば、日本に入って来る米の関税率は778%となっている。

このような高い関税率で日本の米を安い外国産の米から守っているわけだ。TPP議論などが日本では関東・東北大震災前では盛んに行われていたのだが、高い関税が撤廃されてしまえば、日本の農家が苦しくなるのは見ての通りだ。<

このようにFTAとは、二国間の貿易障壁を撤回(関税)して、自由な貿易を促進することにある。そのため、その分野の競争力が負けていれば、一方的にその分野で負けてしまう。

貿易というのは多角化しているので、例え、農業で負けても、電気製品などの売上が伸びれば、結果的にはプラスになるのではないかというのが韓国の考えだ。良いか悪いかはともかく、こうしたFTA政策そのものを締結するのは悪いことではない。

問題その内容だ。これが幕末の不平等条約を連想させるような内容だったりする。米韓FTAで公開されている条件を詳しく見ていこう。では記事のチャートを貼る。今回は米韓FTAと最近の韓国経済ニュースの2部構成となっている。

記事のチャート

第1部

米韓FTAの条件→毒素条項→毒素条項はデマなのか?→韓国最大野党が米韓FTAに反対、見直しを求める。

第2部

今週の韓国経済ニュース→今週の韓国市場

米韓FTAの条件

韓国の新聞で書かれていた米韓FTAの条件は次の通り。これだけ見ても、アメリカ有利な条件となっている。

排気量により最長3年間で乗用車関税を撤廃するとしていた旧協定文を修正

関税撤廃期間を最長5年まで延長しようという米国側要求を受け入れる
米国産豚肉輸入関税撤廃期限2014年→2016年まで延長

・乗用車+電気自動車
米国側は韓国産乗用車に適用される関税2.5%を4年間維持した後撤廃
韓国側は米国産乗用車に適用される関税8%を発効直ちに4%へ引き下げ
残り4%は4年後(5年目に)撤廃することにした。

・貨物自動車
10年間で関税(25%)を撤廃
8年目(発効後7年後)までは関税を維持
その後二年で関税を撤廃することにした。

・自動車に限定された相互主義セーフガードを導入に両国が合意
セーフガードは関税撤廃後10年間適用可能
発動期間は最長4年
回数に対する制限はない
セーフガード発動後2年間報復を禁止

・韓国内基準でなく米国側安全基準を適用する対象
従来のメーカー別6500台→2万5000台に拡大
この基準は米国内で生産された自動車にだけ適用されることにした。

・自動車燃費基準
年間4500台(2009年販売基準)以下のメーカーに対しては19%緩和された基準を適用  (基準はリッター17km)

・自動車部品(韓国→アメリカ)の関税
4%→FTA発動後は0%

・撥ねた要件

大型中小型車両ごとの個別消費税
自動車税課税種別および自動車公債買い入れ負担引き下げ要求

農畜産物と医薬品部門

米国政府

米国産豚肉(冷凍肉、首まわりの肉、骨なしカルビなど)の関税撤廃時期
2014年→2016年で2年延長

医薬品分野:複製医薬品市販許可と関連した許可・特許連係の履行

18ヶ月→36ヶ月間延長

韓国企業のアメリカ国内支社での勤労者に対するビザ(L-1)有効期間を延長

支社新規創設時 1年→5年
既存支社勤務時 3年→5年

韓国の新聞に実際取り上げられた米韓FTAの内容はこうなっている。これだけでも十分不利な条約だが、もっと酷いのが毒素条項といわれている翻訳されていない条項だ。

毒素条項10条

1)サービス市場開放のNegative list:

サービス市場を全面的に開放する。例外的に禁止する品目だけを明記する。

(2)Ratchet条項:

一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない、狂牛病が発生しても牛肉の輸入を中断できない。

(3)Future most-favored-nation treatment:

未来最恵国待遇:今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件よりも有利な場合は、米にも同じ条件を適用する。

(4)Snap-back:

自動車分野で韓国が協定に違反した場合、または米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと米企業が判断した場合、米の自動車輸入関税2.5%撤廃を無効にする。

(5)ISD:Investor-State Dispute Settlement。

韓国に投資した企業が、韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。韓国で裁判は行わない。韓国にだけ適用。

(6)Non-Violation Complaint:

米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できる。例 えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険のせいで営業がうまくいかない」として、米国政府に対し韓国を提訴するよう求める可能性が ある。韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるのではないかと恐れている。

(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。

(8)米企業・米国人に対しては、韓国の法律より韓米FTAを優先適用

例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位を、米国法は加工用食肉として認めている。FTAが優先されると、そういった部位も輸入しなければならなく なる。また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業において、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると、韓国の全企業が外国人持分制 限を撤廃する必要がある。外国人または外国企業の持分制限率は事業分野ごとに異なる。

(9)知的財産権を米が直接規制

例えば米国企業が、韓国のWEBサイトを閉鎖することができるようになる。

韓国では現在、非営利目的で映画のレビューを書くためであれば、映画シーンのキャプチャー画像を1~2枚載せても、誰も文句を言わない。しかし、米国から 見るとこれは著作権違反。このため、その掲示物い対して訴訟が始まれば、サイト閉鎖に追い込まれることが十分ありえる。非営利目的のBlogやSNSで あっても、転載などで訴訟が多発する可能性あり。

(10)公企業の民営化

以上になっている。

毒素条項はデマなのか?

さて、毒素条項についてはインターネットの間ではデマではないのかという疑いがもたれており、あまりにも不平等な内容なので、最初は管理人も信じてはいなかった。あくまでも噂程度だったのだが、それについて、毒素条項がデマではないソースがもたされた。

原文入力:2011/10/13 16:09(657字)


米国議会が韓米自由貿易協定(FTA)履行法案を13日最終承認したことによりハンナラ党も国内国会批准手続きをゴリ押しする態勢だ。

これに伴い、インターネットとツイッターなどでは民主労働党が作った<韓米FTA 毒素条項 12種 完ぺき整理>という文書ファイルが話題になっている。

この文書は1.ラチェット条項 2.金融および資本市場の完全開放 3.知的財産権直接規制条項 4.スナップバック条項 5.サービス市場のネガティブ方式開放 6.未来最恵国待遇条項 7.投資家-国家提訴権(ISD) 8.非違反提訴 9.政府の立証責任 10.間接受け入れによる損失補償 11.サービス非設立権認定 12.公企業完全民営化&外国人所有持分制限撤廃からなっている。

例えば1.ratchet条項の場合、ratchetは一方向だけに回転し反対方向には回転できない歯車をいう。 一度開放された水準はいかなる場合にも取り返しがつかないという条項だが、先進国および産業国家間のFTAでは類例を見ない毒素条項だ。例えばコメ開放で 国内のコメ農作業が全廃され食糧が武器化される状況になっても以前に戻すことはできない。

ハンギョレ・サランバン : 韓米FTA, 毒素条項 12種

このように韓国のハンギョレ・サランバンの日本語訳サイトで毒素条項が韓国のインターネットやtwitterで話題になっていることを取り上げている。内容を確認してみると、確かに毒素条項にうり二つであるし、さらに二個追加されている。

さらに韓国政府は米韓FTA推進に積極的だが、韓国の国会や野党代表は反対している。二つの記事を紹介しよう。

韓国最大野党が米韓FTAに反対、見直しを求める。

【ソウル聯合ニュース】韓国最大野党、民主党の孫鶴圭(ソン・ハクキュ)代表は14日、米国議会で実施法案が可決された韓米自由貿易協定(FTA)について、あらためて交渉のやり直しを求める意向を示した。

同日、国会で開かれた党最高委員会議で孫代表は、「韓国は米国の従属国ではない。米国が批准したからといって、(韓国は)付和雷同し急いで議会批准する必要はない」と述べた。

韓国経済、韓米FTAの再交渉を要求=韓国最大野党代表

>韓米自由貿易協定(FTA)が実際に発効するためには、韓国は国会でFTA批准同意案以外の14のFTA関連法案を可決しなければならない。米国のオバマ大統領が3日に提出した韓米FTA実施法案は、その名称が示す通りFTAを実行に移すための法律だ。

上下院で採決が終わると、オバマ大統領が署名をするだけで、それ以外には新たな法律の制定や改正なしに、全ての準備 が終了する。 しかし韓国側の事情は異なる。国会が韓米FTAの発効前に処理すべきFTA関連の法律は23あり、うち公認会計士法や税務士(税理士)法など九つの法律は すでに改正された。

しかし商標法、個別消費税法、FTA関税特例法など14の法律はまだ採決さえ行われていない。もし野党が最後まで韓米FTAに反対した場合、国会外交通商委員会だけでなく別の常任委員会でも反対の動きが表面化し、状況がさらに混迷することも考えられる。

韓国経済、韓米FTA、批准案の通過だけでは効力なし

韓国の最大野党が反対し、なんとか批准案通過だけで押しとどめている。このような状況からして、FTAの毒素条項が確実なデマだとは考えにくいし、ラチェット条項は、管理人が少し翻訳した米韓FTA(英文)にも出てくる。

アメリカがそんな酷いことをしないと思った方もいるかもしれないが、アメリカにはスーパー301条なども過去にある ので、そのような条件をつけないと限らない。また、韓国が知的財産を守らない国、コピー大国だという事実も存在する。当然、裁判になることだってアメリカ は考えているだろう。

このように、米韓FTAは韓国にとんでもない不利な条件を付加している。これでウィンウィンの関係などありはしない が、こうした抵抗もあるために、韓国で本当に承認されて、法案が整備されるかはまだわからない。しかも、韓国では次の大統領選が近づいて来ている。野党は 攻勢を強めていくことだろう。

最後にオバマ大統領が米韓FTAで素晴らしいコメントしているので紹介しておこう。

>バラク・オバマ米国大統領は14日(現地時間)、米国を国賓訪問中の李明博(イ・ミョンバク)大統領と米国自動車 産業の心臓部、ミシガン州デトロイトのGM工場を訪問し、韓米自由貿易協定(FTA)を言及して、「韓国は米国に売った分だけ買う。これが均衡貿易」と強 調した。

韓国経済、オバマ大統領、「韓国、米国に売った分だけ買うのが均衡貿易」)

第2部

今週の韓国経済ニュース

先週の韓国F1GPは楽しんで頂けただろうか。その後の展開を少しだけ紹介しよう。一年前と何も変わってないという ドイツ紙の酷評を速報で伝えたが、それの続きとなる。管理人はUstreamでレースを観戦していたのだが、レース中の司会者の話では韓国F1GPのサー キットが開けられたのは3日前だった。つまり、一年前からまったく使われていなかったのだ。

これでサーキット建設費4000億ウォンを払えるのか、毎年10%上がる、テレビ放映権料、FIAの開催権料などを どうするのか。明らかに水増しした入場者数で16万人だが、実際チケット収入は19億円。そうしたことで、レースが終わった後で、もう開催危機のニュース が流れた。

>韓国GPのオーガナイザーは、同グランプリが財政的に苦しい状況にあることを認め、今後も開催を継続するためにバーニー・エクレストンの助けを借りたいと語った。
韓国GPは2016年までの開催契約を結んでいるものの、財政的に行き詰まっており、来季の開催もできないのではとのうわさが流れている。 レースプロモーターのパク・ウォンハは、韓国GPが財政的に苦しい状態であることを認め、巨額の開催料金が原因のひとつであるとして、エクレストンと交渉 したいと述べた。

地元メディアによれば、今年のグランプリにかかった費用は5,200万ポンド(約62億7,000万円)で、そのうち3,500万ポンド(約42億円)が開催およびテレビ放映の料金だという。

さらに2016年までの契約の中で、開催権料は10パーセント上がるということだ。 チケット収入は約1,600万ポンド(約19億円)だったとみられており、韓国GPは政府からの支援を受けられなければ巨額な損失を抱えることになる。<

韓国経済、韓国GP、大幅赤字と不人気で開催継続の危機か)

以上。これにサーキットの建設費、周辺の道路環境の整備など加えれば、どうやっても赤字にしかならない。しかも、韓国人はモータースポーツにはほとんど興味がない。

>先月の韓国の貿易収支が15億ドルの黒字を達成 し、20カ月連続で黒字となった。16日に関税庁が発表した「9月の輸出入動向」によると、先月の輸出は468億ドル、輸入は453億ドルで、昨年の同じ 月に比べそれぞれ18.8%と29.3%増加した。8月に4億ドルにとどまった貿易黒字は再度2けたに上り、2000年2月からの黒字基調を維持した。だ が、黒字規模は昨年9月の44億ドルの半分にも満たなかった。<

韓国経済、9月の貿易黒字15億ドル、20カ月連続で黒字

9月の貿易黒字は15億ドルとなったが、明らかに絶好調だと述べて韓国経済の勢いはない。それを象徴するのがこの ニュースだ。また、LGディスプレーが過去最高の赤字を出している。サムスンはスマートフォン市場でアップルを抜き世界一位となったそうだが、アップルと の訴訟で勝てるとは到底思えない。賠償金は増えるばかりだ。

そうしたニュースもあるのだが、今週、最も重要なニュースがこれだ。

>日韓両国は19日の首脳会談で、韓国銀行(中央銀行)との間で結んでいる外貨融通協定(スワップ協定)の限度額を現在の5倍強の700億ドル(約5兆4000億円)まで拡大することで合意した。

韓国では欧州債務危機に端を発した世界的な金融市場の混乱で通貨ウォンが急落し、ドルなどの外貨不足が懸念されている。日韓両国は今後の緊急時の備えとして融通枠を拡充し、東アジアの金融為替市場の安定強化を目指す。

外貨融通、700億ドルに拡大=為替安定へ規模5倍に-日韓首脳合意

この通貨スワップについて用語の詳しい解説、日本側のメリット、デメリットなどを次週のメルマガで詳しく取り上げる予定だ。通貨スワップのメリットはあっても、大幅に増額するのに日本側のメリットはあまり感じられない。

今週の韓国市場

     KOSPI   ウォン   KOSDAQ  外国人(単位はウォン)

17日  1865.18  1140.2  485.38   2511億
18日  1838.90  1145.3  483.43    -1813億
19日  1855.92  1132.6  488.17   -260億←通貨スワップ増額
20日  1805.09  1145.1  469.98   -1043億
21日  1838.38  1147.4  481.22   -2543億

このように19日に通貨スワップ増額して、確かにウォン高には一時期的になったが、その2日後と外国人売買動向は、 明らかに売り越しなのだ。この動きにはまだまだ注意が必要だろう。むしろ、管理人には通貨スワップ増額は、禿に外貨準備高の不足情報を確実視させてしまっ た印象すら与えてしまった。

以上。今週はこれで終わりだが、来週は先ほど少し触れたとおり、通貨スワップについて解説していくので、楽しみにして欲しい。

ご購読に感謝する。これからも応援のほどを宜しくお願いする。

 

第15回「今年も550億ウォン赤字が予想される韓国F1GP。ドイツ紙が昨年の冷蔵庫の残り物と酷評」

第15回「今年も550億ウォン赤字が予想される韓国F1GP。ドイツ紙が昨年の冷蔵庫の残り物と酷評」

配信日:2011年10月16日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

週間 韓国経済、第15回目は、10月14日から韓国で開催されている第2回「韓国F1GP」を特集していく。是非とも、このメルマガを読んでから、15時に行われる決勝を楽しんで欲しい。

今回の特集は韓国F1GP2010を振り返り、韓国F1GPの経済的な視点で語り、フリーラン、予選の様子を伝える2部構成となっている。最後に今週の市場動向と気になるニュースを紹介するので全部で3部構成。まずは記事チャートから。

記事チャート

第1部

2010年韓国F1GPを振り返る→宿泊施設はラブホテル→審査規定を延長しても未完成なサーキット→格安、無料チケットが配られ、チケット販売が公務員のノルマに→2010年の最終的な赤字損失は962億ウォンに

第2部

2011年韓国F1GP開催まで→赤字問題はそのまま続行→チケットの売上はどうなのか?→ドイツ紙が昨年の冷蔵庫の残り物と酷評→サーキットが開けられたのは開催3日前だった→ポールポジションを獲得したのはハミルトン選手!

第3部

今週の韓国経済動向→最新の気になるニュース

2010年、韓国F1GPを振り返る

2010年韓国F1GPはレース直前になるまで、大会が開催されるかがわからないという前代未聞の話からスタートした。開催直前(22日)になってもコー スはほとんど完成してなく、FIAが規定の期日を延長して審査をしたほどである。最後は軍隊1500人を投入して何とか特例でレース開催までこぎ着けた が、サーキットはどう見ても未完成。レースだけできるような劣悪な環境だった。コースを見た第一印象がまた面白い。

>ドイツの Auto Motor und Sport は、いまだ圧延機械がアスファルトの最上層に取り組んでおり、スターティンググリッドもまだスプレーされておらず「金曜日にならなければ路面がF1マシンのストレスに耐えられるかわからない」と報道。

「砂だらけの現場はすべて工事中だ。ピットレーンの隣には大量の砂がある。数日後にここでF1が走ることを知らない人は、来年まで起こらないと思うだろう」と付け加えた。

ドイツのSkyテレビで評論家を務めるマルク・スレールは、グランドスタンドのシートが完売していないと報じている。 「多くは完売していないが、トラック自体に関しては準備ができていることに驚いた」 「しかし、それがプラクティスとレースに耐えられるかどうかは疑問だ」<

F1関係者、韓国の第一印象 【 F1-Gate.com 】


宿泊施設はラブホテル

本来ならリゾート施設が建ち並び、宿泊所も遊ぶところにも困らないはずだったが、実際に用意されたのはモーテルだけという。しかも、それはラブホテルだっ た。F1ドライバーなどは遠くのホテルに泊まってたのだが、記者やF1関係者はそのモーテルにしか泊まるしかなかった。しかも、宿泊費はぼったくりで、通 常の三倍ぐらいが相場である。

審査規定を延長しても未完成なサーキット

コースは出来ていなく、天気はあいにくの雨という。もちろん、決勝ではクラッシュするマシンが続出する。
最終コーナーでは多くのクルマが縁石を大きくまたいで通過していて、縁石の内側にある土を拾って土ぼこりが舞い、コース内へ土を入れてしまっていたことで、この縁石が話題になった。しかも、フリーランで、すでにその縁石が壊れそうだった。

格安、無料チケットが配られ、チケット販売が公務員のノルマに

では、肝心のチケット販売はどうだったのか。これがまた酷い。韓国ではF1というか、モータースポーツそのものが、日本のアニメ、サイバーフォーミュラーぐらいしか知らないそうで、モータースポーツに興味のない韓国人が圧倒的に多い。

では、なんで開催するんだと突っ込みが入りそうだが、それは管理人にはよくわからない。ただ、韓国はこういう国際的な行事を誘致するのには非常に積極的だ。人気があるかないかではなく、韓国という国を宣伝するためにやっていると思う。それで毎年赤字になるわけだが。

>23日、関連消息筋によれば大会が始まった22日に約1万人余りの観客が集まったと主催側は広報した。練 習レースが開かれて、平日午後という点を勘案すれば興行成功という意味だ。だが、内幕を見ると違う。この日入場者の相当数が無料チケットを持った近隣地域 の学生たちだという。一部外信はこのような全南道(チョンナムド)と主催側の無料チケット乱発に対して「F1無料チケットを貰った幸運の男」という皮肉る ような題名の写真と記事であざ笑うこともした。この日使用可能な最低価のチケットは定価基準の15万ウォンを越える。<

大会が始まった22日に1万人が訪れた。しかし、それは無料チケットをもらった学生たちだった。最低でも15万ウォン(だいたい1万円)するチケットが無 料で配られている。韓国の物価は日本と同じだが、収入は半分程度だと思ってもらえると、日本だと2万円のチケット代金ということになる。

しかし、実はそれだけではない。このチケットがネットオークションで大会前に半額以下で取引されていた。ちなみに後で無料チケットを二万枚配布していたことがわかっている。

>12日、中古販売専門ウェブサイトに「F1コリアグランプリの入場券を販売する」という文が100件ほど 書き込まれ買い手を待っている。 「70万ウォン相当のF1コリアグランプリ L席の前売券を20万ウォンで売る」とか「50万ウォンの前売券を 21万ウォンで販売します」と言う話が百余件だ。

>大部分は50万ウォン以上の前売り券を半分以下価格で販売するというものが大多数だが、まだ売れていない。 ある販売者は「全南に勤める公務員だが、販売実績をあげることを強要されて仕方なく安く売る」と打ち明けた。また「申し込みをしただけで切符が渡される、 物量的制限なしにいくらでももらえる」と言う。<

(F1チケット販売…追加金どころか「涙の半額、売れ残り」-「数千億を撒いて恥だけもらうという有様 )
2010年の最終的な赤字損失

これについては終わってからまとめた。暫定損失がある。

支出 サーキット建設費 4000億ウォン(後払い600億ウォン含めて)

収支 チケット(5万枚) 250億ウォン
VIP座席(一桁)多くて9議席として、最高で4500万ウォン
スポンサー収入 147億ウォンの2割で。だいたい30億ウォン

収支合計 だいたい280億ウォン

目標収支 742億ウォン

-462億ウォン届かず。つまり、金額として4割回収できたぐらいか。

サーキットの建設費は建物になると思われるので,減価償却が適用される。単純計算のために20年ぐらいと考えて、1年で200億ウォン。

ということは、収支280億ウォンー200億ウォン=80億ウォン

4000億ウォン-80億ウォンは=3920億ウォンとなる。

これが単純に見積もった赤字3920億ウォンとなる。

1年目の収支は80億ウォン、残りの赤字は3920億ウォン、もちろん、これから観客数は増えるとしても、どう考えても絶望的だと思われる。

以上。しかし、これからさらに赤字が増えることになる。例えば、FIAに支払う開催権料は360億ウォンだったわげだが、毎年10%ずつ増えていくようだ。

>初年度の開催権料360億ウォン
2年目:396億ウォン ←いまここ
3年目:432億ウォン
4年目:468億ウォン
5年目:504億ウォン
6年目:540億ウォン
7年目:576億ウォン

「今年の韓国GP開催権料360億ウォンはトルコ(155億ウォン)と比較しても多いうえに放送中継権料全額と競技場の中にたてるようになる4つのメインスポンサー収入中の75%はフォーミュラワン・マネージメント(FOM)に渡っている。」 <

さらにテレビ中継権料も同額程度増える。

>F1大会運営法であるカボ(KAVO)がF1を主管するFOM(フォーミュラワンマネジメント)に支払う TV中継権料を適時に納めることができないことがわかり、10月のF1韓国大会開催に支障が憂慮されている。FOMとの協約によって、TV中継権料は最初 の交渉から毎年10%ずつ上がり、 今年は160億ウォン余の規模で、1月6日と3月6日、二回で分納する。<

こうした赤字の損失を暫定に入れると、赤字損失はもっと膨れあがり、最終的には、962億ウォン(64億円)の赤字を記録することになった。

このように毎年増えていく開催権料、TV中継権料などでFIAに搾取されている構図が目に浮かぶ。どうしてこんな契約を結んでまで、F1を招致したかったかはわからないが、第2回目の開催が危ぶまれることになったのは言うまでもない。

第2部

2011年韓国F1GP開催まで

では、今年はどうなったのか。なんていうかほとんど変わってないといえる。確かに入場料を30%引き下げたり、宿泊施設の確保などを努力したわけだが、ラ ブホテル問題はそのままだ。さらにF1以外の観光施設作りもまったく進んでいない。管理人はメルマガを韓国F1GPの予選が終わってから書いているので、 コースの状況や、周辺の状況を中継で見ている。何もない。ただの田園風景が広がっているだけだ。開催にはなんとかなったが、赤字を補うために、追加の資金 が投入された。

>資金調達の問題で開催が危ぶまれていたF1コリアGP2011の大会開催に青信号が灯った。霊岩サーキッ トが位置している全羅南道議会経済観光文化委員会は14日、追加補正予算案568億ウォン(約42億2000万円)を議決、17日の本議会でも可決する見 通しとなった。

報道によると、全羅南道議会経済観光文化委員会は14日の常任会議でF1大会開催関連予算を含む総629億ウォン(約46億7000万円)の追加補正予算 案を議決した。F1関連予算案は42億円、うち240億ウォン(17億8000万円)は国の支援によるもので、残り(約24億4000万円)は全羅南道が 負担することになる。<

F1コリアGP2011資金問題が解決の方向へ、一方で周辺施設建設や敷地所有権の移転など課題は山積

このようにやたらと反対の声もあったが、国が支援して開催資金も確保。ようやく二回目の開催に希望が出てきた。だが、550億ウォンの赤字がすでに予想されている。

チケットはどうなのか?

このチケットについても、かなり安くで売られていることが明らかになっている。例えば、日本の旅行会社の韓国パッケージ。格安代金となっていた。すでにサ イトは消されていて、何がどう人気なのかがわからないが、これって4日間でこの値段である。むしろ、日本の鈴鹿サーキットを4日間で行く方が高いという驚 くべき価格だった。

>早い者勝ち!韓国F1グランプリ観戦ツアーが驚愕の29700円~ 人気のF1観戦ツアーをまぎわ価格でご提供いたします。 通常だと軽く10万円以上のプライスの付く海外のF1観戦ツアーなのですが、現地ツアー会社の協力もありは特別に3万円を切るお買い得<

明らかにチケットを通常値段で売っているようには見えない。むしろ、旅行会社に、ただでばらまいてツアーを組んでもらったと思える。

ドイツ紙が昨年の冷蔵庫の残り物と酷評

>2回目の開催を迎えた韓国GPだが、FIA(国際自動車連盟)が緊急に対策を打ち出したピットレーン出口の問題ばかりでなく、再びウェットコンディションという不運なスタートを切ったことで露呈した極端に劣るコースの排水など、チーム側からの不満も多い。

さらにこうした状況についてドイツの有力紙『ビルド』は、「いくつかのチームがパドックの冷蔵庫を開けたところ、昨年の残り物が朽ち果てていた」との衝撃的な伝え方をした。

同紙はウィリアムズ・チームの話として、ホスピタリティには昨年のドライバーだったニコ・ヒュルケンバーグの名前がそのまま残されていたと伝え、韓国GPは昨年終了して鍵を掛けてから、1年経って初めて開けたようなもの。何も進歩していない」と断じた。<

 

韓国F1GP、独紙が酷評、「韓国GP、昨年の冷蔵庫の残り物」)
以上。もうこの記事だけで状況がわかるのではないだろうか。あれから1年経ったわけだが、何も変わっていなかった。本来なら、改善されているところが見受けられるはずだが、管理人が知ったのはあの縁石がなくなっていることだけ。ラブホテル問題もそのままだった。


サーキットが開けられたのは開催3日前だった

これを知ったのは予選中継の解説者からだが、なんと開けられたのは開催直前の3日前だったらしい。本来なら、他のレースなどを開催して、使われているはず の施設がまったくもって稼働してなかったようだ。ドイツ紙が酷評するのもよくわかる。つまり、一年前の冷蔵庫を開けたという表現はまさに的を射ているわけ だ。

どこを見ても見渡す限りの田園風景。一年前と同じ風景で、どこが変わったのかさえわからない。最初、フリーランの時は天気は雨だったが、徐々に天候は回復してきた。

ポールポジションを獲得したのはハミルトン選手!

その中で、ポールポジションを獲得したのはルイス・ハミルトン選手で、レッドブルの毎回ポールポジション獲得を防いだ結果となった。

 

>2011年F1第16戦韓国GP予選が、10月15日(土)現地時間14時(時差なし)から韓国インターナショナル・サーキット(1周/5.615km)で行われ、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がポールポジション。小林可夢偉(ザウバー)は14番手になった。

フリー走行では、マクラーレン勢が速さを見せた状態で迎えた予選、やはりマクラーレン勢が速かった。3セッションに 分かれた予選の序盤2セッションでルイス・ハミルトン(マクラーレン)がトップタイムを記録すると、最終セッションでもハミルトンがトップタイムを記録し てポールポジションを獲得。今季初めてレッドブル勢がポールジションを逃す結果となった。

F1第16戦韓国GP予選の結果 | F1トップニュース | 2011年F1ニュースLive速報 | TopNews.JP

以上が予選までの結果だ。第1部と第2部で分けたわけだが、第1部の状況と何も変わってないことがわかったと思う。では、決勝戦は日曜日の15時からなので楽しんで欲しい。中継はここから。日本語の中継もある。

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第3部

今週の韓国経済動向

今週の韓国経済動向を知る前に二つのニュースを紹介する。これによって韓銀はドルを確保に動いてるようだ。

>(ソウル=聯合ニュース)コ・イルファン記者=国際金融市場の不安定性が増幅されているなかで国内銀行が積極的に 外貨資金を調達したことが分かった。金融監督院は9月中地方銀行を除いた16行国内銀行の短期借入借り換え率(満期延長比率)が136.4%で前月 (157.4%)に続き大幅の純借入傾向を継続したと9日明らかにした。

中長期借入借り換え率も186.6%で5.5%ポイント増えた。 特に9月中長期借入規模は46億1千万ドルで去る2009年1月(47億1千万ドル)以後最大を記録した。このような現象は国内銀行が対外条件悪化の可能 性に備えて,中長期資金を積極的に先調達したのに伴ったものと金融監督院は説明した。

また,最近我が国を含んだ主要国家の信用不渡りスワップ(CDS)プレミアムが大幅に上昇したが,国内銀行の借入加算金利は小幅上昇に終わったことが分かった。<

韓国経済、9月国内銀行積極的外貨調達


>韓国産業銀行が発行する4本立てサムライ債の発行条件が決定した。1年債の利率は1.3%、発行額は470億円。2年債は1.45%、37億円。3年債は1.57%、6億円。5年債は1.91%、24億円。みずほ証券が12日、ファクスで開示した。

韓国産業銀行:4本立てサムライ債の発行条件決定、総額537億円 – Bloomberg.co.jp

この二つとダウの回復にも引っ張られ、今週の韓国経済はまさに韓銀大勝利だった。

今週の市場

     KOSPI   ウォン   KOSDAQ  外国人(単位はウォン)

10日  1766.44  1171.4  453.91   -1026億
11日  1795.02  1164.1  459.06    3179億
12日  1809.50  1167.2  467.65   78億
13日  1823.10  1155.8  473.56   4369億

14日  1835.40  1156.5  473.89   381億

以上。このようにウォンもKOSPIも絶好調で、外国人が大幅に買い越しをしている。まあ、それだけなら良かったのだが、何点か気になるニュースが入って来た。

今週の気になるニュース

>サムスン電子と特許紛争を繰り広げているアップルがクアルコム社と共同で、サムスンが提起した訴訟を無効化する案を推進している。

米IT専門メディアのエレクトロニスタによると、アップルは最近、米カリフォルニア南部地裁にサムスン電子の第3世代特許侵害提訴を無効化してほしいとい う一方的訴訟(ex parte application)を申請した。一方的訴訟とは、特許訴訟の乱用を防ぐため裁判所が事前に特許権の有効性を判断 し、判決を無効化できるようにしたものだ。

アップルはiPhone4とiPhone4Sに使われる携帯電話チップセットをクアルコムから供給を受けているだけに、サムスン電子に直接ロイヤルティーを支払わず3G特許を使用する権利があると主張し、クアルコム側から資料を受けることを裁判所に要請した。<

必読!韓国経済、アップルクアルコム社と共同で「サムスンの提訴の無効化を」…米裁判所に申請

村田製作所と同じで一般人にはあまり知られてないが、クアルコム社の携帯端末技術、特にスマートフォンでは8割という驚異的な世界シェアを誇っている。サムスンもクアルコム社とライセンスを結んでいたようだ。

アップルはクアルコム社とライセンス契約しているので、サムスンの技術の大元である、クアルコム社からこのように主張されてしまえば、今後、サムスンは携帯端末から撤退するしかなくなってくる。

しかも、それだけではない。オーストラリアでギャラクシータブ10.1の販売禁止が決定した。これで販売中止は、ドイツとオーストラリアの二ヵ国。

>オーストラリア連邦裁判所は13日、米アップルが韓国サムスン電子のタブレット端末「ギャラクシータブ10.1」 が特許を侵害しているとして同機種の販売中止を求める仮処分を申請していた訴訟で、アップルの訴えを認める判決を下した。豪メディアが同日報じた。両社は 訴訟合戦を繰り返しており、豪連邦裁の判断はサムスン電子にとって痛手になりかねない。<

この販売中止に関わる損失は、サムスンは約1億ドル(約77億円)の被害を受けると推定している。まあ、それよりはアップルのiPhoneに賠償請求が来たら、さらにサムスン支払うことになるんだが。しかも、土曜日にオランダでもアップル有利な判決がでた。

>サムスンはオランダの裁判所で、アップルの製品がサムスンの第3世代(3G)移動通信に関する特許を侵害している として、アップル製品の販売を禁止すべきだと主張した。これに対し、裁判所は「アップルが使用したサムスンの技術は『必須特許』に当たり、誰でもそれを利 用して製品を作ることができ、今後は公正かつ合理的な特許使用料を支払えばよい」と判断した。

裁判所は、特許侵害を理由にアップル製品の販売まで禁止するのは行き過ぎだと判断したとみられ、今後双方が協議を行い、適切な特許料率を定めることを求めた。<

Chosun Online | 朝鮮日報

以上。後は米韓FTAの話題があるのだが、これについては次週に取り上げるつもりだ。元々、米韓FTAは韓国経済危機が起きてなければ、もっと前に取り上げているつもりだった。まとめと最新の動向を紹介する。

ということで、今週は3部構成というかなりの量になってしまったわけだが、読み応えはあると思われる。本来なら2回 に分けてやりたかったのだが、韓国経済危機というものがどのように進展するかわからないので、こればっかりは予定と合わないのをお詫びしたい。またメルマ ガの回数が1回ずれていたことも付け加えておく。今週で15回目なので、先週は14回だった。

このように韓国経済は変化が激しいのだが、日本でもTPP議論がある。来週のメルマガでTPPもついでに説明すると思うが、日本にとってTPPはこの米韓FTA以上に危険なものになるかもしれない。何はともあれ、まずは韓国F1GPの決勝を楽しんで欲しい。

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第14回「ジョブズ氏が亡くなる。サムスン電子への特許裁判に勝つことが彼の遺言か」

第14回「ジョブズ氏が亡くなる。サムスン電子への特許裁判に勝つことが彼の遺言か」

配信日:2011年10月9日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

10月5日、アップル社の創設者スティーブ・ジョブズ氏がこの世を去った。それは一つの時代の終わりと始まりを意味する日となった。早すぎる彼の死に多くの人々は嘆き、そして悲しんだ。56歳だった。

亡くなったことがわかった6日、アップル社とはライバル関係にあるGoogleが全世界のトップページで彼の訃報を知らせた。「Steve Jobe 1955-2011」とだけ表示され、彼の死がわかるニュースにリンクされていた。シンプルなデザインを好んだジョブズ氏に、Googleなりの思い入れ があったやり方だった。

マイクロソフトのビル・ゲイツ氏も、ライバルであり、良い友人であった彼の死を嘆いたコメントを出した。

「スティーブ・ジョブズ氏の悲報をうけ、ひどく悲しんでいます。メリンダと私から、彼の家族そして友人の 方々、そして彼の功績に関わった全ての人に謹んでお悔やみの言葉を申し上げます。スティーブと私が初めて会ったのは30年近く前のことでした。それから ずっと同士として、競争相手として、そして友人として、人生の半分以上を共に過ごしてきました。スティーブほどインパクトのある人間が現れるのはそうあり ません、その影響は多くの世代に受け継がれていくでしょう。彼と一緒に仕事をする機会があった我々は本当に幸運でした、とても光栄なことでした。スティー ブ、君がいなくてとても寂しくなるよ。」

(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1110/06/news071.html)

リンクにはオバマ大統領の声明を始め、各界の著名人がコメントしている。

以上。私たちの生活を劇的に変えたスティーブ・ジョブズ氏は亡くなった。心からご冥福を祈りたいと思う。もっと色々と紹介したいわけだが、このメルマガは韓国経済のまとめであるので、この辺で割愛させていただく。

さて、本題に入る。韓国のサムスン電子とアップルが特許訴訟で争っていることは過去のメルマガ第3回と第4回でまとめた通りだ。あれからさらに訴訟が拡大している。それを時系列に追うのも良いのだが、新たな情報が東亜日報で明らかになった。では、記事のチャートを貼ろう。

記事のチャート

サムスン訴訟継続意志の確認→ジョブズ氏が実質、訴訟を率いていた→今週の韓国経済→今週の気になる韓国経済ニュース

>三星(サムスン)電子がフランスやイタリアなど、海外に続き国内でも、アップルを相手に特許侵害訴訟を起こす方針であることが、7日確認された。三星 は、海外でも第3世代(3G)モバイル通信技術の標準である広帯域符号分割多元接続(WCDMA)標準に関する特許侵害訴訟を起こすことを決めるなど、 アップルを相手にした攻勢の度合いを強めている。

アップルのスティーブ・ジョブズ前最高経営者(CEO)の死去にも関わらず、双方の特許訴訟は、拡大する可能性が高まっている。(途中省略)


donga.com[Japanese donga]

以上。このようにサムスンはジョブズが死んでも裁判を止めるつもりはないと宣言した。だが、この記事はもう一つ気になる文が書かれてあった。ジョブズ氏が実質、この訴訟を率いていたという。

>一方、三星事情に詳しい消息筋によると、アップルのスティーブ・ジョブズ前成功経営者(CEO)が昨年夏からの三星とのライセンスを巡る交渉に、何度も 直接出席していたことが分かった。ジョブズは、アップルがデザイン特許侵害を理由に提訴する可能性を仄めかした昨年9月以降は、交渉に現れなかったが、事 実上訴訟を率いたという。

ジョブズ氏が実質、訴訟を率いていた

サムスンがアップルに和解を持ちかけたところ、アップルは断った経緯がある。これはジョブズ氏が亡くなる直前の話だが、アップルはサムスンにクロスライセ ンスなどを求めているわけではなかった。そのはずだ。ジョブズ氏が訴訟を率いていたなら、アップルとサムスンとの戦いは、彼の遺言とも見て取れる。

「サムスンはコピーキャット」とipad2の発表に現れたジョブズ氏は名指しで批判したのが3月のことだ。あれから7ヶ月で、まさかこのような残念な結果 になるとは思いもしなかった。ジョブズ氏が、サムスンがコピー製品でシェア拡大をしていたことを許せないなら、この訴訟はアップルがサムスンを潰すまで徹 底的に争うことだってありえる。

実際、新しいCEOのティム・クック氏にとって、ここで簡単に和解するようでは自分の存在を示すことはできないだろう。誰が見ても、サムスン携帯製品は apple社のデザインを丸パクリなのは言うまでもないからだ。管理人の立場としては、日本企業の部品が今後のアップル社に採用されていくことは嬉しくは 思っている。

韓国経済を見る上でサムスンの動向はかかせない。そのサムスンを真っ向から対立しているアップルの今後の動きも注目していく必要がある。この特許訴訟は全世界が注目している。サムスンが勝っても負けても、その代償は大きなものになるのだが。

今週の韓国経済

今週は月曜日が韓国の祝日だったので、一日市場が開いてない。なので4日間の動向になる。

KOSPI   ウォン   KOSDAQ  外国人(単位はウォン)

04日  1706.19  1193.8  436.13    -4547億
05日  1666.52  1189.3  421.18   -3,019億
06日  1710.32  1190.9  431.18   1211億
07日  1759.77  1178.4  442.64   3703億

今週、中盤は荒れ模様だったわけだが、金曜日の終わりにはまるで何事もないように株価もウォンも元通りとなっている。1200超え終値にはかなり気を使っ ているようで,確実に介入が入って来る。なので1200超えがいつになるか予想するのは難しい。だが、1200超えたら一気にウォン安が進行する可能性は 高い。

今週の気になる韓国経済ニュース

>9月の外貨準備高は3033億8000万ドルだった。 市場からは安堵のため息がもれた。 ウォン安を阻止するため3000億ドルを割ったのではという見方があったからだ。 しかし依然として不安感は残っている。 前月に比べて88億1000万ドルが減ったからだ。 これはリーマンショック当時08年11月(117億5000万ドル減)以来最も大きい減少額だ。<


韓国経済、先月の韓国の外貨準備高、辛うじて3000億ドル維持

韓国の9月の外貨準備高が発表されたが、3000億ドルは切らなかったそうだ。まあ、それを信じている人がいるかどうかは知らない。

>米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは4日、イタリア国債の格付けを上から3番目の「Aa2」から6番目の「A2」に3段階引き下げた と発表した。また、格付け見通しも「ネガティブ(弱含み)」に据え置き、今後も一段の格下げに動く可能性があることを示唆した。<

イタリア国債、3段階格下げ・・・米ムーディーズ

イタリア国債が3段階格下げされた。このように韓国経済危機と平行して,欧州危機は続いている。他にも2011年のノーベル賞が発表されたりと、色々あった。

一週間を振り返ると、韓国経済の市場は巻き戻しみたいな感じだった。完全な元通りとは言わないが、ダウが11000ドル台を回復したのも上昇原因だったのだろう。

さて、来週のメルマガだが、今年も韓国F1GPの季節がやってきた。といっても第2回目なのだが、どうやら本当に開催されるようだ。10月16日が決勝戦となっている。なので、次回は韓国経済F1GPの経済的視点での見所を特集したいと思う。

決勝戦は15時からで、このメルマガはだいたい12時過ぎに配信しているので、これを読んでからレースを楽しんで欲しい。予選結果まで伝える時間があるかはわからないが、なるべく最新情報を届けたいと思う。

経済的な見所というのはどういうことか。今年もチケットは売れてないようだ。先ほど検索したら、韓国4日間、F1GP決勝戦が見られて32,700円という旅行プランを発見した。いくら円高でもこれはないだろうに。

ほら、興味が沸いてきたのではないだろうか。韓国F1GPは管理人が羅老号と一緒に特集している韓国の一大イベントである。そして、運用は全て赤字というデータもあり、そうした経済的な視点を来週まとめておくつもりだ。

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第13回「フランス、イタリアの銀行がロールオーバー(借り換え)を拒否。債務危機が追加された韓国経済」

第13回「フランス、イタリアの銀行がロールオーバー(借り換え)を拒否。債務危機が追加された韓国経済」

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

配信日:2011年10月2日

週間韓国経済もこれで3ヶ月目に突入。第13回も今週の韓国経済を振り返るわけだが、9月最後の週も激動の一週間であり、韓国経済にとって危機的なニュースがいくつも流れた。まずはそのニュースから紹介しよう。では、いつものように記事のチャートを貼る。

記事のチャート(今週の市場関連重要ニュース)

フランス、イタリア銀行が借り換えを拒否→野村證券、韓国、通貨危機はアジアで最も低い→日経が手のひら返しで韓国経済危機を報じる→テンプルトンファン ド、債券2000億売り→韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル→韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ→中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

以上。このように今週は重要なニュースがいくつも流れている。一番重要なニュースはフランス、イタリアの銀行が借り換え拒否したというニュース。まずはこれから見ていこう。

フランス、イタリア銀行が借り換えを拒否

>ヨーロッパ銀行が韓国銀行らに対して満期延長を拒否していることが事実とあらわれた。(省略)
彼は引き続き”フランスとイタリア銀行が満期償還を要求しているけれど他のヨーロッパ銀行は流通市場条件を反映して金利を上げているだけ”としながら危機に直面した

フランス・イタリア銀行が満期延長をしないでいるということを認めながらも”国内銀行の外貨流動性条件は良好な状況”と主張した。

彼は”銀行券の短期外債は1千500億ドルが少しならないのにこの金額が一度に抜け出るといっても(外国為替保有額は)余裕がある”としながら”短期外債が一度にみな抜け出るということも極めて非現実的な仮定”としながら繰り返し外貨準備高が充分さを強調した。<

必読!フランス・イタリアの銀行、韓国満期延長拒否…ロールオーバーを拒否

この記事は非常に重要なので詳しく見ていく。文のポイントだと思われる場所を抜き出しておいた。

1.ヨーロッパ銀行が韓国銀行らに対して満期延長を拒否していることが事実

2.フランス・イタリア銀行が満期延長をしないでいるということを認める

3.銀行券の短期外債は1500億ドル

この3つに絞ることができる。ロールオーバー(借り換え)できないと言うことは、満期日になればフランスとイタリアの外債を償還することになる。つまり、外貨準備高3000億ドルから、この短期外債を単純に引けば1500億ドルしかなくなるわけだ。

介入に使うドルが減ることになる。目安として30ウォンを戻すには40億ドルがいる。この先、韓国の市場がさらなるウォン安になるなら、ますますドルが必要になる。ここに来て、韓国は大丈夫だったはずの『債務危機』という不安要素が追加された。

これを管理人は、今の韓国経済危機が地獄の一丁目なら、債務危機が追加された状態は地獄の三丁目にまで進んだと考えている。

野村證券、韓国、通貨危機はアジアで最も低い

>野村證券の韓国法人、野村金融投資は27日、韓国が通貨危機を迎える可能性はアジアで最も低いとの見通しを示した。同社のクォン・ヨンソン上級エコノミストが、野村證券の韓国進出30年を記念して行った記者懇談会で明らかにした。

通貨危機は1997年のように国際通貨基金(IMF)から資金を借りて、痛みを強いる緊縮策を進める状況を示すと説明。現在は当時とは事情が異なり、欧州 で大きな財政危機が発生するとしても、2008年の金融危機時のように、通貨スワップや金利引き下げ、財政支出拡大などような政策的対応が可能だと指摘し た。<

韓国経済、韓国の通貨危機「アジアで最も低い」-野村證券の韓国法人・野村金融投資

そして、野村證券は韓国経済は大丈夫だと言い出した。だが、実際に一体何が大丈夫なのかはさっぱりわからない。そして、ついに日経まで韓国経済危機を報じる。

日経が手のひら返しで韓国経済危機を報じる

メルマガの最初の記事に日経が韓国経済は堅調だと述べていたニュースを取り上げたのを覚えているだろうか。あの記事は5月10日頃に書かれた記事。それか ら4ヶ月半で急に手のひらを返した。アリバイ作りだろう。日経ですら報道しなければいけないレベルに進行しているということだ。

>韓国は国際通貨基金(IMF)管理に陥った1997年のアジア通貨危機ばかりでなく、2008年のリーマン・ショック後にも、ドル資金の不足に直面した。ドル枯渇は韓国にとってのトラウマなのである。

ドルが手に入らないなら、円やスイスフランで資金を調達するほかない。政府が音頭を取ったこともあって、鉄鋼大手のポスコはさっそく円建て外債の発行の検討に入り、同社幹部が近く来日するという。<

ドル枯渇、韓国は本当に大丈夫か・・・日経編集委員…日経、韓国経済は堅調だと述べていなかったか?

テンプルトンファンド、債券2000億売り

>国内債券市場の’大きな手’の米国系フランクリンテンプルトンファンドが2000億ウォンほどの債券を処 分したことが確認された。 ヨーロッパ系資金に続き米国系資金の離脱が本格化するのではないかという憂慮で28日3年満期国庫債金利が0.07%ポイント騰がるなど債券市場が揺れ動 いた。<

こうした悪いニュースの中、市場の大口ファンドが韓国撤退かのニュースが流れてくる。この動きは興味深い。他のファンドがどうするかも注目だ。

韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル

 

>我が国の経常収支が18ヶ月連続の黒字行進を続けたが黒字幅は4億ドルに急減したものと集計された。韓国銀行が29日発表した「2011年8月国際収支暫定値」によれば8月の経常収支は黒字行進を続けたが一ヶ月前の47億3000億ドルに比べて45億ドル以上減って4億ドルに急減した。<

これは夏休みとかが重なった季節的な影響らしいが、いくらなんでも9割減るのはおかしいだろうに。経常収支が黒字で あればあるほど、経済が好調だと見てよい経済指標なのだが、その指標ですら韓国経済に起きている危機を示したといえる。ただ、1ヶ月だけではまだわからな い。三ヶ月連続とかになると本格的にヤバイ。

韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル・・夏休みのため?

韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ

>当局の市場対応態勢は「警戒」段階に高まった。「警戒」は、金融監督院が内部で評価する「深刻」に次いで2番目に 危険な段階。金融監督院は下半期に欧州財政危機が本格化すると危険度を「注意」段階に高めたが最近の不安定な世界金融市場に合わせて、さらに一つ格上げし た。<

韓国経済、韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ)

管理人は韓国当局の危機意識は低いとみている。警戒がレベル3なら、今の状態はレベル5はあると見ている。ちなみに このレベルの基準は、原発の事故基準である。レベル7はチェルノブイリと福島原発ということだ。レベル5は、事務所外リスクを伴う事故、だいたいスリーマ イル島レベル。

今の各国経済状況に例えると、レベル6がイタリア、スペイン、レベル7がギリシャ。レベル5というのは二歩手前とい うところ。イタリアやスペインよりは危機ではないという認識だ。2008年の第二次韓国経済危機はレベル6だったわけだ。CDSも最終的には500付近 だったことを覚えている。

管理人の評価には、欧州の債務危機の借り換えが難しいニュースで一つレベルを増やしている。本来ならレベル4だった。つまり、外貨準備高3000億ドル、本当にあるかどうかを疑っている。

>各段階は▽グローバル信用リスク▽韓国信用リスク▽国内為替市場▽国内株式市場 ▽韓国ウォン資金市場--の5項目・12指標で測定する。

グローバルリスク→ギリシャ、欧州危機で危険。
韓国信用リスク→欧州が借り換え拒否で危険。
国内為替市場→介入しないとウォンは大暴落するので危険。
国内株式市場→ウォンと同じ。ただこれには若干余裕がある。
韓国ウォン資金市場→市場が小さいので考慮対象外。

中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

>韓国紙・朝鮮日報によると、韓国株式市場のKOSDAQ指数は世界的な金融不安の影響を受け、リーマンショック以来、最大の暴落となっている韓国株式市場では8月以降、265兆ウォン(約17.3兆円)が「蒸発」した。<

為替当局が介入したものの、ウォン相場は連日下がり続け、資産価値の下落が景気低迷を招く「逆資産効果」が懸念される。中国経済網はこのほど、「韓国の株式市場が崩壊寸前」と報じた。<

中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

このように日経に続いて中国も韓国経済危機を伝えている。株式市場が崩壊寸前とまでは誇張しすぎだが。

今週の市場

     KOSPI   ウォン   KOSDAQ  外国人(単位はウォン)

26日  1652.71  1198.5  409.55    -2,602
27日  
1735.71  1173.8  433.41   1,660
28日  1723.09  1171.3  434.20   3124億
29日  1769.29  1174.0  443.26   1180億
30日  1769.65  1178.8  449.66   2209億

借り換え拒否のニュースさえなければ、外国人が買っており、ウォンもKOSPIも上がっているので、少しは持ち直したかと感じたかもしれない。しかし、ドルの弾がさらに少なくなった以上、これからは、介入でどれだけドルを消費するかにも注目する必要がある。

以上。今週も非常に動きの激しい韓国経済であった。ただ、今週末のレートが借金返済レートになっているかどうかは疑わしい。それほど今週一気にあげてきたわけではなかった。10月以降ではないだろうか。

さて、次回のメルマガだが、まだまだ続きそうなこの経済危機を特集しながら、一週間を振り返る。特に何もなければFTAの残りの説明をしたいと思う。