第13回「フランス、イタリアの銀行がロールオーバー(借り換え)を拒否。債務危機が追加された韓国経済」

第13回「フランス、イタリアの銀行がロールオーバー(借り換え)を拒否。債務危機が追加された韓国経済」

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

配信日:2011年10月2日

週間韓国経済もこれで3ヶ月目に突入。第13回も今週の韓国経済を振り返るわけだが、9月最後の週も激動の一週間であり、韓国経済にとって危機的なニュースがいくつも流れた。まずはそのニュースから紹介しよう。では、いつものように記事のチャートを貼る。

記事のチャート(今週の市場関連重要ニュース)

フランス、イタリア銀行が借り換えを拒否→野村證券、韓国、通貨危機はアジアで最も低い→日経が手のひら返しで韓国経済危機を報じる→テンプルトンファン ド、債券2000億売り→韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル→韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ→中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

以上。このように今週は重要なニュースがいくつも流れている。一番重要なニュースはフランス、イタリアの銀行が借り換え拒否したというニュース。まずはこれから見ていこう。

フランス、イタリア銀行が借り換えを拒否

>ヨーロッパ銀行が韓国銀行らに対して満期延長を拒否していることが事実とあらわれた。(省略)
彼は引き続き”フランスとイタリア銀行が満期償還を要求しているけれど他のヨーロッパ銀行は流通市場条件を反映して金利を上げているだけ”としながら危機に直面した

フランス・イタリア銀行が満期延長をしないでいるということを認めながらも”国内銀行の外貨流動性条件は良好な状況”と主張した。

彼は”銀行券の短期外債は1千500億ドルが少しならないのにこの金額が一度に抜け出るといっても(外国為替保有額は)余裕がある”としながら”短期外債が一度にみな抜け出るということも極めて非現実的な仮定”としながら繰り返し外貨準備高が充分さを強調した。<

必読!フランス・イタリアの銀行、韓国満期延長拒否…ロールオーバーを拒否

この記事は非常に重要なので詳しく見ていく。文のポイントだと思われる場所を抜き出しておいた。

1.ヨーロッパ銀行が韓国銀行らに対して満期延長を拒否していることが事実

2.フランス・イタリア銀行が満期延長をしないでいるということを認める

3.銀行券の短期外債は1500億ドル

この3つに絞ることができる。ロールオーバー(借り換え)できないと言うことは、満期日になればフランスとイタリアの外債を償還することになる。つまり、外貨準備高3000億ドルから、この短期外債を単純に引けば1500億ドルしかなくなるわけだ。

介入に使うドルが減ることになる。目安として30ウォンを戻すには40億ドルがいる。この先、韓国の市場がさらなるウォン安になるなら、ますますドルが必要になる。ここに来て、韓国は大丈夫だったはずの『債務危機』という不安要素が追加された。

これを管理人は、今の韓国経済危機が地獄の一丁目なら、債務危機が追加された状態は地獄の三丁目にまで進んだと考えている。

野村證券、韓国、通貨危機はアジアで最も低い

>野村證券の韓国法人、野村金融投資は27日、韓国が通貨危機を迎える可能性はアジアで最も低いとの見通しを示した。同社のクォン・ヨンソン上級エコノミストが、野村證券の韓国進出30年を記念して行った記者懇談会で明らかにした。

通貨危機は1997年のように国際通貨基金(IMF)から資金を借りて、痛みを強いる緊縮策を進める状況を示すと説明。現在は当時とは事情が異なり、欧州 で大きな財政危機が発生するとしても、2008年の金融危機時のように、通貨スワップや金利引き下げ、財政支出拡大などような政策的対応が可能だと指摘し た。<

韓国経済、韓国の通貨危機「アジアで最も低い」-野村證券の韓国法人・野村金融投資

そして、野村證券は韓国経済は大丈夫だと言い出した。だが、実際に一体何が大丈夫なのかはさっぱりわからない。そして、ついに日経まで韓国経済危機を報じる。

日経が手のひら返しで韓国経済危機を報じる

メルマガの最初の記事に日経が韓国経済は堅調だと述べていたニュースを取り上げたのを覚えているだろうか。あの記事は5月10日頃に書かれた記事。それか ら4ヶ月半で急に手のひらを返した。アリバイ作りだろう。日経ですら報道しなければいけないレベルに進行しているということだ。

>韓国は国際通貨基金(IMF)管理に陥った1997年のアジア通貨危機ばかりでなく、2008年のリーマン・ショック後にも、ドル資金の不足に直面した。ドル枯渇は韓国にとってのトラウマなのである。

ドルが手に入らないなら、円やスイスフランで資金を調達するほかない。政府が音頭を取ったこともあって、鉄鋼大手のポスコはさっそく円建て外債の発行の検討に入り、同社幹部が近く来日するという。<

ドル枯渇、韓国は本当に大丈夫か・・・日経編集委員…日経、韓国経済は堅調だと述べていなかったか?

テンプルトンファンド、債券2000億売り

>国内債券市場の’大きな手’の米国系フランクリンテンプルトンファンドが2000億ウォンほどの債券を処 分したことが確認された。 ヨーロッパ系資金に続き米国系資金の離脱が本格化するのではないかという憂慮で28日3年満期国庫債金利が0.07%ポイント騰がるなど債券市場が揺れ動 いた。<

こうした悪いニュースの中、市場の大口ファンドが韓国撤退かのニュースが流れてくる。この動きは興味深い。他のファンドがどうするかも注目だ。

韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル

 

>我が国の経常収支が18ヶ月連続の黒字行進を続けたが黒字幅は4億ドルに急減したものと集計された。韓国銀行が29日発表した「2011年8月国際収支暫定値」によれば8月の経常収支は黒字行進を続けたが一ヶ月前の47億3000億ドルに比べて45億ドル以上減って4億ドルに急減した。<

これは夏休みとかが重なった季節的な影響らしいが、いくらなんでも9割減るのはおかしいだろうに。経常収支が黒字で あればあるほど、経済が好調だと見てよい経済指標なのだが、その指標ですら韓国経済に起きている危機を示したといえる。ただ、1ヶ月だけではまだわからな い。三ヶ月連続とかになると本格的にヤバイ。

韓国の経常収支が急減 7月:47億ドル → 8月:4億ドル・・夏休みのため?

韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ

>当局の市場対応態勢は「警戒」段階に高まった。「警戒」は、金融監督院が内部で評価する「深刻」に次いで2番目に 危険な段階。金融監督院は下半期に欧州財政危機が本格化すると危険度を「注意」段階に高めたが最近の不安定な世界金融市場に合わせて、さらに一つ格上げし た。<

韓国経済、韓国の金融市場対応態勢、「注意」から「警戒」に格上げ)

管理人は韓国当局の危機意識は低いとみている。警戒がレベル3なら、今の状態はレベル5はあると見ている。ちなみに このレベルの基準は、原発の事故基準である。レベル7はチェルノブイリと福島原発ということだ。レベル5は、事務所外リスクを伴う事故、だいたいスリーマ イル島レベル。

今の各国経済状況に例えると、レベル6がイタリア、スペイン、レベル7がギリシャ。レベル5というのは二歩手前とい うところ。イタリアやスペインよりは危機ではないという認識だ。2008年の第二次韓国経済危機はレベル6だったわけだ。CDSも最終的には500付近 だったことを覚えている。

管理人の評価には、欧州の債務危機の借り換えが難しいニュースで一つレベルを増やしている。本来ならレベル4だった。つまり、外貨準備高3000億ドル、本当にあるかどうかを疑っている。

>各段階は▽グローバル信用リスク▽韓国信用リスク▽国内為替市場▽国内株式市場 ▽韓国ウォン資金市場--の5項目・12指標で測定する。

グローバルリスク→ギリシャ、欧州危機で危険。
韓国信用リスク→欧州が借り換え拒否で危険。
国内為替市場→介入しないとウォンは大暴落するので危険。
国内株式市場→ウォンと同じ。ただこれには若干余裕がある。
韓国ウォン資金市場→市場が小さいので考慮対象外。

中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

>韓国紙・朝鮮日報によると、韓国株式市場のKOSDAQ指数は世界的な金融不安の影響を受け、リーマンショック以来、最大の暴落となっている韓国株式市場では8月以降、265兆ウォン(約17.3兆円)が「蒸発」した。<

為替当局が介入したものの、ウォン相場は連日下がり続け、資産価値の下落が景気低迷を招く「逆資産効果」が懸念される。中国経済網はこのほど、「韓国の株式市場が崩壊寸前」と報じた。<

中国メディア「韓国の株式市場が崩壊寸前、8月以降で17兆円が蒸発」

このように日経に続いて中国も韓国経済危機を伝えている。株式市場が崩壊寸前とまでは誇張しすぎだが。

今週の市場

     KOSPI   ウォン   KOSDAQ  外国人(単位はウォン)

26日  1652.71  1198.5  409.55    -2,602
27日  
1735.71  1173.8  433.41   1,660
28日  1723.09  1171.3  434.20   3124億
29日  1769.29  1174.0  443.26   1180億
30日  1769.65  1178.8  449.66   2209億

借り換え拒否のニュースさえなければ、外国人が買っており、ウォンもKOSPIも上がっているので、少しは持ち直したかと感じたかもしれない。しかし、ドルの弾がさらに少なくなった以上、これからは、介入でどれだけドルを消費するかにも注目する必要がある。

以上。今週も非常に動きの激しい韓国経済であった。ただ、今週末のレートが借金返済レートになっているかどうかは疑わしい。それほど今週一気にあげてきたわけではなかった。10月以降ではないだろうか。

さて、次回のメルマガだが、まだまだ続きそうなこの経済危機を特集しながら、一週間を振り返る。特に何もなければFTAの残りの説明をしたいと思う。

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