日別アーカイブ: 2015年11月18日

第32回「韓国の大統領、李明博(イミョンバク)の逮捕フラグ ダイヤモンド・ゲートとは?」

第32回「韓国の大統領、李明博(イミョンバク)の逮捕フラグ ダイヤモンド・ゲートとは?」

配信日:2012年2月26日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済は、少し経済とは異なった政治的な話が中心になる。ただ、政治・経済という言葉があるとおり、政治と経済は互いに関連し合っている。また、経済のファンタメンタルズでも、「政治安定性」というものがある。

韓国の場合は北朝鮮との関係が悪化すれば、投資した資金が回収されていく。このような理由からして、ただ経済事象を追うだけでは、投資するときのリスクを完全に見誤ってしまうことがある。

韓国では2012年に選挙が行われることが何度か知らせた通りだ。そこで、少し日程を出しておこう。この時期が来たら、相場は上向きやすいので、株価が上がる可能性が高い。それはアメリカの大統領選挙を見ればよくわかるだろう。

ただ、為替についてはウォン安、ウォン高でも、韓国経済にとって悪影響を及ぼすために、上がるか下がるかの予想はしにくい。管理人は今のように同じ範囲を行ったり来たりすると考えている。

選挙の日程(2月25日現在)

国会議員総選挙まであと46日 4月11日

大統領選挙まであと298日 12月25日頃?

ざっと数えたので、大統領選挙の日程は少しずれるかもしれない。ただ、4月と12月に二つの選挙が韓国で行われることになる。つまり、この時期前は要注意 である。選挙はおそらく与党の惨敗となる。すでに前回あげた米韓FTAを反対運動を盛りあげて、選挙戦の焦点にした野党は攻勢を強めるだろう。

また、経済成長を遂げていても、儲けは財閥グループが持っていくだけで、庶民には何ら還元されてなく、物価高で生活は苦しい。家計債務は900兆ウォンを超えている。そんな不満は全て与党に向けられる。

勝てるとは思えない。だが、どのみち政権交代しても、韓国経済が奇跡的に復活することは99%あり得ない。明博大統領は優秀だった。ここまで経済を延命させた。2008年9月から、綱渡りの経済をここまで持たせた。

その手腕は高く評価するが、韓国の庶民はそう思うだろうか?そんなことは考えない。なぜなら、自分たちは苦しいからだ。しかし、IMF融資を回避して、経済を延命させるにはアメリカ、日本、中国と通貨スワップ協定しかなかった。

あの時の状況を冷静に分析すればそうするしか択肢がなかったともいえる。しかし、庶民の視点では、サムスンホルホルしていても、お腹が空くだけ。結局、何もしてくれなかったということになる。

その結果は4月にわかるので楽しみにするとして、前置きは長くなったが、今回は韓国の大統領の「逮捕フラグ」である。今までの韓国の大統領はその座を降りてから、ろくな死に方をしていない。その意味はわかると思う。

つまり、この明博大統領にも、そうなる可能性があるということだ。既に側近の疑惑などが色々と報じられているわけだが、今回は一番疑惑が大きくなっている「ダイヤモンド・ゲート」を特集していく。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

資源外交主導の高官、捏造疑惑→CNKの株価捜査疑惑→韓国外交部に家宅捜索→今週の韓国経済

資源外交主導の高官、捏造疑惑

韓国の李明博政権が主要政策に掲げる「資源獲得外交」の中心にいた複数の政府高官らが、韓国企業によるカメ ルーンでのダイヤモンド鉱山の採掘権取得を後押しした上、膨大な推定埋蔵量をでっち上げた発表を外交通商省にさせて企業の株価をつり上げ、多額の利益を得 た疑いが強まっている。

李政権は大統領周辺の不正が次々発覚し既に求心力を失っているが、「ダイヤモンド・ゲート」と呼ばれる今回の疑惑は、政権中枢の人物が自らの利益のために国家政策を進めた疑いまである。検察は24日にも捜査を本格化させる見通しだ。(共同)

ダイヤ採掘で大型疑惑浮上 韓国、資源外交主導の高官 – MSN産経ニュース

これが1月24日のMSN産経の記事。これが本当なら政府ぐるみの国家的な陰謀ということになる。次に中央日報の社説を読んで頂きたい。

CNKの株価操作疑惑

CNKインターナショナルの株価操作事件疑惑が監査院の監査結果発表後、むしろ拡大している。パク・ヨンジュン前知識経済部次官をはじめとする多くの現政権実力者が関連したという主張が政界から相次いで提起されているためだ。

監査院はCNKのカメルーンでのダイヤモンド鉱山開発権獲得の事実を外交通商部の報道資料として発表したキム・ウンソク外交通商部エネルギー資源大使とこの会社の株式取り引きに加担した外交通商部職員に対する懲戒を要求する線で監査結果を発表した。

監査院はパク前次長とチョ・ジュンピョ前国務総理室長らに対しては調査権限の限界などを理由に挙げ直接的な関連事実は確認できなかったと明らかにした。

ただし監査院はパク前室長とチョ・ジュンピョ前国務総理室長らがキム大使、オ・ドクキュンCNK代表らと事前に協議した情況があるということを明らかにし、検察に調査結果を渡した。検察はすぐにCNK本社を家宅捜索するなど捜査に着手した。

しかし監査院の発表直後、鄭泰根(チョン・テグン)議員は、「政権実力者と関連した2人以上がCNKの新株引受権を安値で取得したという情報がある」と明らかにし、民主統合党の朴映宣(パク・ヨンソン)最高委員は大統領周辺の実力者を取り上げた。

彼らの暴露が事実なのかはまだわからない状況だ。しかし万一事実と明らかになるならば、「ダイヤモンドゲート」と呼べる、現政権の代表的権力不正事例になるに値する。

高位公職者らの株価操作介入疑惑と外交通商部の公務員たちの不法取り引きだけでも十分に国民的非難を受ける重大な事案だ。しかし単純に公職者の不正次元を越え権力中枢の人物たちが多数加担したと発表されるならば、その波紋は果てしなく続くほかない。(後は省略)

【社説】CNK株価操作、権力実力者は介入したのか | Joongang Ilbo | 中央日報

長い文章であるが、もし、これが事実として断定されたのなら、大統領逮捕フラグにまで及ぶ可能性が高い。なぜなら、それが出来るのは権力中枢者たちしか無理だからだ。その波紋は果てしなく続き、大統領逮捕にまで上り詰める。さらに事件の続報を追う。

韓国外交部に家宅捜索

CNKインターナショナルの株価操作疑惑を捜査中のソウル中央地検金融租税調査3部は30日、ソウル鍾路区(チョンノグ)外交通商部庁舎の金殷石(キム・ウンソク)エネルギー資源大使の事務室と報道官室、金大使の自宅などを家宅捜索した。外交部の家宅捜索は初めて。

検察は、外交部が2010年12月、CNKのカメルーンダイヤモンド鉱山埋蔵量を4億2000万カラットに大きく膨らませた報道資料を発表した経緯を確認するため、CNKに関する外交文書などを確保したという。(後は省略)

韓国外交部に家宅捜索…CNK株価操作疑惑で | Joongang Ilbo | 中央日報

疑惑がなければ家宅捜索まではしない。この記事は1月31日である。これを見たときに、メルマガの特集中に何か出ると予想したのだが、まだ何も続報は来ていない。この巨額な株価捜査疑惑が果たして、韓国経済にどのような影響を与えるのか。色々と楽しみだ。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(ウォン)

20日 2024.90 1123.5 540.33 1807億
21日 2024.24 1122.6 543.06 1269億
22日 2028.65 1126.0 544.20 2884億
23日 2007.80 1129.0 541.13 -373億
24日 2019.89 1125.8 544.14 1654億

以上。株価は上がって、為替はたいして変わってないのがよくわかるだろう。先ほど、少し為替動向にふれたが、何か起きない限りは大丈夫だ。今週はギリシャ の第二支援が13兆6000億円に決定して、日経平均も上がった。円も量的緩和もあって、今、ドルと円では81円台にまでなっている。

このまま無事に行けば良いのだが、欧州危機を乗り越えたわけでもなく、ギリシャが何とかなっても、スペイン、イタリア、ポルトガルなどまだまだ危機はいく らでもある。不安を煽るようになってしまうが、ギリシャが事実上デフォルトするとすれば、CDSの爆弾が爆発して、連鎖倒産の危険性が高まる。

ということで、次回のメルマガはCDSの仕組みを出来るだけわかりやすく説明したいと思う。ただ、経済用語の中でも1,2を争う難解用語で、大変高度な内容となっている。その用語が理解出来た上で、ギリシャの危機がとてつもない不安要素だと言うことを説明したい。

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第31回「米韓FTAは廃棄可能なのか?韓国の野党がオバマ大統領に公開書簡を送る」

第31回「米韓FTAは廃棄可能なのか?韓国の野党がオバマ大統領に公開書簡を送る」

配信日:2012年2月19日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済は「米韓FTA」を特集する。すでにメルマガ第11回、第16回でFTA、米韓FTAの問題点について紹介した。今回はその16回以降の動きを米韓FTAの単独採決からまとめておく。

すでに、タイトル「米韓FTAは廃棄可能なのか?」からして、経済を国際政治や経済を知っている人にとって「あり得ない」と思ってしまうのではないだろう か。もちろん、アメリカと韓国はこのFTA締結に向けた交渉を何年も行ってきた。それを本格的に始まる前に韓国側が一方的に廃棄するという話だ。

ただ、手続き上なら廃棄可能とだけ最初に述べておく。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

米韓FTA単独採決→韓国国会「米とのFTA再交渉を」→オバマ大統領、米韓FTAの成果を強調→米韓FTAは大統領の一言で廃棄可能→韓国の野党がオバマ大統領に公開書簡を送る→アメリカ、公開書簡の対応を慎重に検討→米韓FTA、総選挙で最大の争点に→今週の韓国経済


与党、わずか4分で単独採決

>午後4時6分、民主労働党の金先東(キム・ソンドン)議員が催涙弾を破裂させたため、本会議の開始は4時 24分にずれ込み、その4分後に批准同意案が採決された。これに対し、20人余りの民主党議員が議長席をたたきながら、鄭義和(チョン・ウィファ)国会副 議長に対し「FTAの強行採決反対」などと叫んで抗議した。

イ・ジョンゴル議員は「この売国奴め」と罵声を浴びせ、朴仙淑(パク・ソンスク)議員は「ハンナラ党議員たちはやくざ者だ」と非難した。だが、野党議員らは議長席を占拠したり、議事棒(小槌)を奪い取ったりといった強硬手段には出なかった。<

韓国経済、韓米FTA:与党、わずか4分で単独採決

この記事は2011年の11月23日の朝鮮日報から。

催涙弾を投げて、米韓FTA採決を阻止しようとした野党。だが、気になる点が次の文章にある。野党議員は強硬手段には出なかったところだ。この時点でも う、韓国野党は米韓FTAを選挙対策に利用しようとしていた思惑が読み取れる。この前の時点で、米韓FTAに反対するデモ抗議がいくつか起きていたことも 関係あるだろう。

つまり、米韓FTAに表立って反対して、止めようとしたとアピールしても、ここで本当に止める気はなかった。選挙期間中に米韓FTA反対と述べる方が民衆 の支持を得られると考えた。そして、野党は米韓FTAでの国民感情を煽りながら、大規模デモ、反対集会を指導していくようになる。

韓国国会「米とのFTA再交渉を」

>韓国国会は30日、米国と自由貿易協定(FTA)の再交渉をするよう政府に求める決議を賛成多数で可決した。韓国国会はすでにFTAの批准を与党主導で承認しているが、根強い世論の反発を背景に、再考を求める異例の決議を余儀なくされた。

与党ハンナラ党議員の一部も賛成した。決議は特に、韓国側の政策で損害を受けたと主張する米企業が、韓国政府を相手取って賠償を求めることができるとする条項について「主権を脅かしかねない」と指摘。破棄も含めて米国と再交渉するよう求めている。

決議には強制力がないため、FTA発効の障害にはならない。だが、4月の総選挙、12月の大統領選に向けて、野党側は「米韓FTAを含む通商政策の全面見 直し」を争点にする構えだ。FTAを推進してきた李明博(イ・ミョンバク)政権に対し、「恩恵を受けたのは一部の大企業」との反発が特に若者層で強い。最 大で数万人規模の反対集会も続いている。<

asahi.com(朝日新聞社):韓国国会「米とのFTA再交渉を」 承認後、異例の決議 – 国際

これが2011年12月31日の朝日新聞の記事。大晦日で、もうすぐ年明けという忙しい時間だが、韓国の野党が米韓FTAを選挙対策に使いながら、支持を集めていることが書いてある。

オバマ大統領、一般教書演説で米韓FTAの成果を強調

オバマ米大統領は24日夜(日本時間25日午前)、上下両院合同会議で行った一般教書演説で、雇用創出と輸出拡大に向けた主な成果の一つとして韓米自由貿易協定(FTA)締結を挙げた。

オバマ大統領は米経済回復に向けた道筋を示しながら、国内での雇用創出を強調。また、米企業が海外に製品を販売しやすい環境をつくっていると説明した。

韓国経済、オバマ大統領、一般教書演説で米韓FTAの成果を強調 日本への言及は無し

これが2012年1月25日の聯合ニュースから。オバマ大統領が、一般教書演説で、米韓FTAの締結の成果をあげた。アメリカにとって、これがどれだけ有利な交渉だったかが手に取るようにわかる。

米韓FTAは大統領の一言で廃棄可能

>韓米自由貿易協定(FTA)は、今年12月19日の第18代大統領選挙の結果によっては、早ければ来年8月にも廃棄される可能性がある。

韓米FTA協定文には「この協定は、どちらか一方の当事国が他方の当事国に協定の終了を希望することを書面で通知した日から180日後に終了する」と規定されている。<

韓国経済、韓米FTA:大統領の一言で廃棄可能 大統領選の結果によっては来年8月に廃棄される可能性)

これは2月4日の朝鮮日報から。そんな簡単に廃棄することができるのかと思ったわけだが、確かに英語ソースに当たるとこのように書いてある。

>Now, what the people, the 99 percent, should do is stop the deal entering into force. But if the deal goes into effect next year as planned by both governments, the people must turn over the political power structure in the coming general election and the presidential election next year and terminate the agreement.

Technically, termination of the deal is very simple. According to Article 24.5(2), the agreement shall terminate 180 days after the date either party notifies the other party that it wishes to terminate the agreement. <

(http://www.koreaherald.com/opinion/Detail.jsp?newsMLId=20111128000371)

(今、99%の人々が、なすべきことは契約(米韓FTA)の発効停止です。しかし、両方の政府が計画通りに契約が来年施行されれば、人々は、総選挙と大統領選挙による、来年の政治権力構造の裏返しに契約を終了する必要があります。

技術的には、契約の終了は非常に簡単です。第24.5(2)によると、契約は、当事者のどちらかがそれは契約を解除したがっている相手方に通知日後180日を終了しなければならない。)

以上。管理人が英語のソースに当たって調べたのを日本語訳したものだが、確かに米韓FTA廃棄は、技術的には非常に簡単だと書いてあることが確認出来た。だから、最初に手続き上は可能だと述べたわけだ。

だが、実際はどうなのか?まだ、正式に始まってもいない米韓FTAがすぐに廃棄されるとしたら、誰がそのような米韓FTAを使おうと思うのだろうか。普通は誰も使わない。また長年の交渉がまったく無駄になるというのもある。そして、いよいよタイトルに繋がる。

韓国の野党がオバマ大統領に公開書簡を送る

>韓国野党の民主統合党が「執権すれば韓米自由貿易協定(FTA)を廃棄する」という書簡をオバマ大統領など米国指導部に送ったことに対し、元・現職外交 官が懸念を表している。友好国や同盟国の間で締結した協定を廃棄すると一方的に通報するのは、外交関係では「戦争をしよう」という意味と変わらない敵対行 為、という指摘だ。

【社説】度が過ぎる野党の韓米FTA破棄公開書簡 | Joongang Ilbo | 中央日報

これが2012年2月9日の中央日報の社説だ。社説で述べている通り、まさに米韓FTAを一方的に廃棄するという公開書簡を送ったことは、戦争をしよう、 敵対行為になると指摘している。管理人も色々と外交というものをニュースで見てきたが、まさに前代未聞だった。どう見ても戦争行為にしか見えない。では、 これに対してのアメリカ側の回答を見ておこう。

アメリカ、公開書簡の対応を慎重に検討

>「米国は韓国とお互い利益になる自由貿易協定(FTA)を発効させるために最善を尽くしている」。

民主統合党など韓国の野党が「政権交代後に韓米FTAを廃棄する」という書簡をオバマ米大統領と上・下院議長に送ったことに関して意見を聞くと、米通商代 表部(USTR)が8日(現地時間)中央日報に短く答弁を送ってきた。的外れな回答のようだが、韓国野党のFTA攻勢を眺める米国政府の慎重な姿勢が見え る。<

韓国経済、「FTA発効のために最善」…韓国野党の公開書簡に米国が慎重な反応

さすがにアメリカ側の困惑が見て取れる。世界最大国家であるアメリカに、アメリカなら三日もあれば占領できそうな韓国の野党が、一方的な米韓FTA廃棄宣言をしてきた。国際常識を知らない韓国しか出来ない。むしろ、しない方法だが、そんなものが受け入れられるはずはない。

そして、全ては次の記事に集約される。

米韓FTA、総選挙で最大の争点に

>与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)非 常対策委員長が、「執権後に韓米自由貿易協定(FTA)破棄」を宣言した野党に対し、「必ず責任を問わなければならない」と話した。また「与党だった時は 国益のために韓米FTAを推進するといっておきながら野党になったら正反対の主張をし、今度は選挙で勝てばFTAを破棄するという人たちに国を任せること はできない」とも述べた。

13日に非常対策委員会全体会議と全国委員会に相次いで参加した席でのこと。野党が韓米FTAを野党陣営結集の名分と同時に総選挙の争点として浮上させたことに朴委員長が真っ向から対立したものだ。

党刷新に注力してきた朴委員長がこの日1日だけで2度にわたり野党を攻撃したのは異例だ。これで韓米FTAは与野党ともに退くことはできない総選挙の争点に浮び上がった。<

韓米FTA、韓国総選挙で最大の争点に | Joongang Ilbo | 中央日報

これが2月14日に出された記事だが、あの時の単独採決から満を持して、ついに米韓FTAの対応が、4月に行われる韓国総選挙で最大の争点となった。そう全てはこの時のため。野党の思惑がここに成功したといえる。

これが最新の動向である。この後、少し記事は続くが、もう次なる流れは十分想定できるだろう。米韓FTA廃棄をめぐり議論を加速させ、与党を追い込んで行く。4月の選挙までにはもう一度ぐらいは特集したいところだが、おそらくその流れは変わらない。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(ウォン)

13日 2005.74 1121.9 533.19 1616億
14日 2002.64 1123.9 535.36 1383億
15日 2025.32 1121.5 537.86 2421億
16日 1997.45 1131.9 535.30 -705億
17日 2023.47 1125.6 540.14 -2589億

以上。今週も株高、ウォン高という傾向が続いている。欧州危機のギリシャ救済が上手くいきそうな見通しから、日経も上昇していたので、韓国も釣られて上がったことになる。

特にサムスン電子、ハイニックスの半導体の株価が上昇していたことは気になる。実際、日本の東芝やエルピーダメモリは、厳しい状態である。エルピーダが国に支援されるのかはまだわからない。

これで、今週のメルマガは終わるわけだが、かなり充実した内容になったと思われる。単独採決から、米韓FTAが総選挙の最大争点になるまでの流れが掴めたと思われる。

さて、来週のメルマガの予定だが、韓国の総選挙における最大の不安材料を取り上げたいと思う。ズバリ、韓国の大統領が逮捕されるのかという話だ。韓国の大統領が任期を終えて、安らかに死んだ者は一人もいない。

そして、大統領の近くに起きている様々な疑惑が選挙前に報道されるようになった。経済と少し離れるが、選挙前に知っておいた方が良いと思われるので特集していく。

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第30回「韓国主要企業の決算 現代・起亜自動車、LGディスプレイ、LG電子、ハイニクス半導体」

第30回「韓国主要企業の決算 現代・起亜自動車、LGディスプレイ、LG電子、ハイニクス半導体」

配信日:2012年2月12日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガはサムスン以外の現代、起亜自動車、LGディスプレイ、LG電子、ハイニクス半導体などの主要産業の決算、売上高、営業利益を紹介していく。これを見ているだけでは結構、景気はよさそうなのだが。では、記事のチャート張る。

記事のチャート

現代自動車→LGディスプレイ→起亜自動車→LG電子→ハイニクス半導体→今週の韓国経済

現代自が大躍進 営業益36%増=12月期連結決算

【ソウル聯合ニュース】現代自動車が26日に発表した2011年12月期連結決算は、売上高77兆7979億ウォン(5兆3700億円)、営業利益8兆755億ウォン、経常利益10兆4471億ウォン、当期純利益8兆1049億ウォンとなった。

売上高は世界市場での販売増加や製品構成の改善などで前年同期に比べ16.1%増えた。営業利益は同36.4%増え、営業利益率も同1.6ポイント増の10.4%を記録した。販売実績は前年比12.4%増の405万9438台だった。いずれも過去最大。

10~12月期の実績は売上高20兆5190億ウォン、営業利益2兆1265億ウォン、経常利益2兆5455億ウォン、当期純利益2兆25億ウォンとなった。販売台数は110万9533台だった。

現代自は低燃費と優れたデザインを同時に備えた新車の販売好調と品質向上を基に、安定的な成長を続け、昨年に販売台数400万台を突破したと説明した。

世界経済低迷や欧州財政危機の継続など不安要因はあるが、今年もエコ技術開発などで成長を続ける計画だ。また、中国やブラジル工場の稼動を通じ、生産を拡大して世界市場でブランド認知度を高める方針だ。

聯合ニュース

以上。サムスンほどではないが、現代自動車の決算は良かったようだ。現代自動車にエコ技術開発が出来るとは到底思えない が、ウォン安という武器もあるし、米韓FTAもある。最も、米韓FTAは韓国の野党が破棄しようという動きがあるので、現代やサムスンの思い通りに行くと は考えにくい。

LGディスプレーの10~12月期 営業赤字縮小へ

【ソウル聯合ニュース】LGディスプレーが27日に発表した昨年10~12月期の連結決算(暫定値)によると、営業損失は1447億5900万ウォン(約100億円)となり、前年同期比で赤字幅が縮小した。

売上高は同2.0%増の6兆6099億ウォン。当期純損失は62億5400万ウォンと、赤字が縮小した。

聯合ニュース

起亜自が快走 営業益41%増=12月期連結決算

【ソウル聯合ニュース】韓国の起亜自動車が27日に発表した2011年12月期連結決算は、売上高43兆1909億ウォン(約2兆9700億円)、営業利益3兆5251億ウォン、当期純利益3兆5192億ウォンとなった。

売上高は前年比20.6%増、営業利益は41.6%増、当期純利益は30.4%増となり、いずれも過去最高を記録した。販売台数は世界市場で「モーニング」「K5」など主力車種の販売好調とブランドイメージ向上で前年比19.2%増の253万8020台となった。

ただ、世界景気の先行きが不透明である上、トヨタ、ホンダ、ゼネラル・モーターズ(GM)など低調だった海外大手が巻き返しを図るとみられ、今年の業績見通しは厳しいと予想される。特に韓国国内市場では前年比マイナス成長が見込まれるという。

10~12月期の実績は売上高10兆9626億ウォン、営業利益8258億ウォン、当期純利益7904億ウォンとなった。販売台数は68万4770台だった。

聯合ニュース

以上。現代自動車と起亜自動車はアメリカでは組んでいるので、現代が良ければ起亜も良くなる。

LG電子が黒字転換 11年10~12月期決算

【ソウル聯合ニュース】LG電子が1日に発表した2011年10~12月期の売上高は13兆8000億ウォン(約9335億円)だった。営業利益は231億ウォンとなり、黒字転換した。携帯電話事業は7四半期ぶりに黒字に転じた。

これにより、2011年通年の売上高は前年比3%減の54兆2566億ウォン、営業利益は同58.9%増の2803億ウォンとなった。2011年 10~12月期を事業部門別でみると、ホームエンターテインメント(HE)部門は売上高6兆3135億ウォン、営業利益1497億ウォンを記録した。

年末商戦で売上高は前期比18%増となった。薄型テレビは四半期では過去最高の880万台が販売された。

モバイルコミュニケーション(MC)部門は売上高2兆7751億ウォン、営業利益120億ウォンを計上した。このうち、携帯電話の売上高は2兆6953億 ウォン、営業利益は99億ウォンとなった。販売台数は前期比16%減の1770万台だったが、スマートフォン(多機能携帯電話)の販売増加が売上高を押し 上げた。とりわけ、高速無線通信「LTE」に対応した最新スマートフォンの販売拡大などにより、2010年1~3月期以来の黒字になった。

ホームアプライアンス(HA)部門は過去最高となる2兆9854億ウォンの売上高を達成した。ただ、原材料価格の上昇や為替レートなどの影響で営業利益は前期比55億ウォン減の646億ウォンとなった。

エアコン・エネルギーソリューション(AE)部門の売上高は6796億ウォンで、379億ウォンの営業損失となった。パネル事業の営業利益は前年比で2倍超の4232億ウォン、携帯電話事業は2812億ウォンの赤字となったが、前年に比べ赤字額が半分以上減少した。

同社は今年の売上高目標を57兆6000億ウォンに設定した。投資は、施設に1兆6000億ウォン、研究開発に2兆6000億ウォンなど、計4兆2000億ウォン。水処理や発光ダイオード(LED)、ヘルスケアなど成長事業への投資も行う方針だ。

聯合ニュース

サムスン電子と比べ、LG電子は制裁金を払っているので、昨年の赤字より減少するのは目に見えている。ただ、部問が難しいだろうな。サムスンと被っているし、サムスンのような韓国政府のバックアップは見られない。

ハイニックス 半導体価格下落で赤字=10~12月

【ソウル聯合ニュース】韓国のハイニックス半導体は2日、10~12月期に売上高2兆5530億ウォン(約1730億円)、営業損失1670億ウォンを記録したと明らかにした。

売上高は前年同期比7%減、営業損益は赤字に転じた。前四半期に比べ売上高は11%増えたが、2四半期連続の赤字となった。営業損失規模は前四半期よりやや減少した。

ハイニックス半導体の本社(資料写真)=(聯合ニュース)

昨年の年間売上高は前年比14%減の10兆3960億ウォン、営業利益は89%減の3250億ウォンを記録。年間では3年連続の黒字を達成した。

10~12月期には前四半期よりDRAM(半導体メモリー)が19%、NAND型フラッシュメモリーが17%下落するなど厳しい経営環境が続いた。そんな中、微細工程転換や製品ポートフォリオ改善を推進し、3年連続の年間営業黒字を維持した。

ハイニックス側は今年、前年比約20%増の4兆2000億ウォンに投資を拡大し、半分以上をモバイル機器拡大とともに、NAND型フラッシュ事業に投資して競争力を強化する。

聯合ニュース

以上。半導体は日本のエルピーダ、東芝などの酷い有様だった。ハイニックスの赤字も頷けるのだが、唯一、サムスン電子だけが半導体で黒字だという。

5つの主要企業の決算記事を紹介した。サムスンと、これぐらい知っておけば、普通に日本では韓国企業のことは物知りレベルで通ったりする。

ただ、これは現時点での評価であり、日本勢は震災、タイの洪水、欧州危機に円高という苦難もある。来年こそ勝負といえる。日本勢もこのまま、韓国勢にやられぱっなしではないと思いたい。震災や洪水の影響は時間が解決してくれる。問題は円高だと思うのだが。

このような決算があり、日本のソニー、パナソニック、シャープ、NECなど、主要輸出産業の大幅赤字で、日本は韓国に負けたという記事がここ1ヶ月でまくっていた。実際、大幅な赤字なんで、次の巻き返しに期待したい。

今週の韓国経済

今週の韓国経済はウォン高、KOSPI高で、ついに2000台へと突破した。予想通り、選挙YEARなので、株価が上がっている。アメリカの方も、これか らどんどん上げて来るだろう。日本もそれに乗れれば良いのだが。しかし、口先介入があれだけ日経平均に効果ないのは残念だ。

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(単位はウォン)

06日 1973.13 1120.8 517.10 1801億
07日 1981.59 1118.7 519.07 3592億
08日 2003.73 1115.8 520.95 3994億
09日 2014.62 1115.6 524.27 1051億
10日 1993.71 1123.8 528.67 883億

以上。今週はかなりあがったのだが、ウォンが10日に下がっているのが少し気になる。範囲としては許容する為替レートなので、それほど大きな動きに繋がるとは思えない。

しかし、外国人投資家ががずっと仕込んでいたことを考えると、いつでも弾を発射する準備が整っているともいえる。なにかのきっかけが待つばかりというところか。

今週はこれぐらいにしておくが、来週は、米韓FTAで大分動きが出てきたので、今までの経緯を見ながら振り返り、今後どういったことになるのかを考えて見たい。

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第29回「過去最高の売上高を誇る韓国のサムスン。だが、その実態にはいくつもの不審な点」

第29回「過去最高の売上高を誇る韓国のサムスン。だが、その実態にはいくつもの不審な点」

配信日:2012年2月5日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガは前回の予告通り、韓国のサムスンを特集する。サムスンといえば、韓国の超巨大企業で、世界的にも有名なので知っている人も多いだろう。韓 国のGDPでいえば、サムスン電子だけで韓国のGDP15%を叩き出している。またグループ全体で、なんと25%である。つまり、韓国経済の4分の1はサムスングループのみで稼ぎ出しているのだ。

これが明らかにおかしいことを少しふれたのだが、例えば、日本で一番有名なトヨタ自動車の2010年の売上高は19兆円である。日本のGDPを500兆円だとすると、だいたい3.8%になる。

2010年のアメリカの名目GDPは14,526.55となっているので、14兆ドルとして、ゴールドマンサックスの2010年の売上高はいくらかという と、売上高は391億ドル。で、時価総額が世界一となったアップルの売上高は、2009年で365億ドルとなっている。これは二年前の情報なんでさらに増加していて500億ドルだとしても、アメリカのGDPと比べればたいしたことない。

こうして比べて行くと、サムスン電子だけが明らかにおかしいのがわかるのではないか。サムスングループはともかく、サムスン電子だけで15%というのが異様な数字だというのは理解できたと思う。

イントロダクションはこのくらいにして、これからサムスンの2011年のデータを見ていく。一個ずつ見ていくと、サムスンの決算がおかしいことがわかる。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

2011年サムスン電子の営業利益→サムスンSDI→サムスン電機→今週の韓国経済

2011年サムスン電子の営業利益

>[ソウル 7日 ロイター] 韓国のサムスン電子<005930.KS>は7日、第1・四半期の営業利益が2兆9000億ウォン(27億ドル)との見通 しを示した。ロイター・エスティメーツがまとめた営業利益予想は3兆2000億ウォン。一方、著名なアナリストの最近予想を中心にまとめたスターマイン・ スマートエスティメーツの市場予想は同社予想と一致する。

この営業利益水準は2009年第2・四半期以降最も低く、前年同期からは34%減少、前四半期からは4%減少となる。<

これが2011年の第1四半期の営業利益。日本円だと2300億円になる。

>7月29日(ブルームバーグ):テレビ・薄型スクリーン世界最大手、韓国のサムスン電子の4-6月(第2四半期)決算は、薄型パネルとテレビの売り上げ減少が響き、18%減益となった。

同社が29日発表した資料によると、純利益は3兆5100億ウォン(約2600億円)と、前年同期の4兆2800億ウォンから減少。ブルームバーグがまと めたアナリスト21人の予想平均は3兆4000億ウォンだった。売上高は前年同期比4.1%増の39兆4000億ウォンと、7日に発表した暫定集計と一致 した。<

これが2011年の第2四半期で、純利益は2600億円となっている。

>[ソウル 28日 ロイター] 韓国のサムスン電子が発表した第3・四半期決算は、営業利益が前年比13%減少した。携帯電話機部門は好調だったものの、チップ事業の落ち込みに圧迫された。

営業利益は4兆2500億ウォン(38億ドル)。同社の事前予想の4兆2000億ウォンとほぼ一致した。トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたコンセンサス予想は4兆2000億ウォンだった。

営業利益は前年同期の4兆9000億ウォンから減少したが、前期の3兆8000億ウォンは上回った。純利益は3兆4000億ウォン。売上高は41兆2700億ウォン。コンセンサス予想は41兆ウォンだった。<

これが2011年の第3四半期で営業利益は38億ドルなった。

>韓国の半導体・電子機器大手、サムスン電子は6日、2011年の売上高が前年比6・5%増の164兆7000億ウォン(約10兆9800億円)、営業利 益は同6・7%減の16兆1500億ウォンとなる見通しだと発表した。売上高は過去最高、営業利益は10年に続き2番目となる。

>昨年の10-12月期連結決算は売上高が前年同期比12・3%増の47兆ウォン、営業利益は同72・8%増の5兆2000億ウォンで、いずれも過去最高となる見通し。スマートフォン(多機能携帯電話)の業績好調などが大きく貢献した。(共同)<

以上。このようになっている。

営業利益や純利益を抜き出すと

1.2兆9000億ウォン
2.3兆5100億ウォン
3.4兆2500億ウォン
4.5兆2000億ウォン

こんな感じになる。売上高は過去最高なのに、営業利益は10年に続き二番目となったそうだ。売上高が過去最高なら営業利益も過去最高になるのが普通だ。しかし、そうはなってない。これが不審な点の一つ目だ。

では、視点をサムスン関連企業を見て見よう。サムスン電子が過去最高なら、他の関連偉業も当然売上を更新しているはずだ。

サムスンSDI

>三星SDI(※1)は27日、赤字転換したと公示した。昨年の営業損失は663億9415万ウォン(約45億4748万 円)、当期純損失は787億6732万ウォン(約53億9494万円)を記録した。売上高は、前年比14%増の4兆5390億3320万ウォン(約 3108億8792万円)だ。

朝鮮BIZ/韓国語(2012/01/27 16:48) ソースは韓国語なので2CHより記事転載

>サムスンSDIは韓国の大手電機メーカーで、サムスングループに属する。 太陽電池、燃料電池、電気自動車等輸送用バッテリー、電力貯蔵用大容量ストレージなどを製造販売する。2008年の通期決算では、売上高が5兆3028億 ウォン、営業利益は1330億ウォン、純利益は389億ウォンである。 2009年現在サムスンSDIは世界最大の有機EL製造企業である。2008年7月の発表によると5年後には売上高1兆円を目指すと発表した。

説明はWIKIから取ってきた。このようにサムスングループに属しているサムスンSDIは赤字転換である。もう一つはサムスン電機である。

サムスン電機

>【ソウル聯合ニュース】サムスン電機は19日、昨年の売上高が6兆318億ウォン(約4066億円)となり前年に比べ7%増加したと発表した。

営業利益は3209億ウォンで前年比36%減、当期純利益は3495億ウォンで同37%減少した。発光ダイオード(LED)分野を除いたサムスン電機単独 の年間売上高は初めて6兆ウォンを突破したものの、世界市場での競争激化を受けて営業利益と純利益が減少したと同社は説明した。<

これは聯合ニュースから。

>【サムスン電機(サムスンでんき)は韓国の総合電子部品メーカーで、サムスングループに属する。 サムスン電子と混同されがちだがサムスン電機は電子部品の製造企業である。

各種半導体部品、各種基盤、各種チップ、LED、各種カメラ部品、各種モーター、各種印刷部品、各種デジタル通信機器、チューナーなどを製造販売する。 2008年の通期決算では、売上高が5兆3028億ウォンである。<

この説明もWIKIからとってきた。サムスン電機は赤字でないものの、当期純利益が前年に比べて37%減少している。しかし、売上高はなぜか増加してい る。後、他にもサムスンSDS、サムスンモバイルディスプレイなどの売上高を探してみたが見つからなかった。まだでてないんだろうか。

以上、このようにサムスン関連企業はそれほど順調とは言えないわけだが、サムスン電子は過去最大の売上高となっている。おそらく、サムスン電子の赤字を関 連子会社に押しつけたと想定できる。実はこれは在庫管理とかで簡単にできたりする。まあ、普通は調査が来るんだが、国策企業のサムスンだし、そうした調査 もなぜかパスしてしまうんだろう。

サムスンの不自然さは、貿易総額が1兆ドルを超えたのにも通じる。しかし、そのカラクリは予想できる。2012年の1月の貿易赤字が1500億円。つまり、決算を早めたのだ。2011年の貿易に集計して1兆ドル突破させたのだ。だから、1月にこんなことになる。

>輸出が前年同月比で減少したのは2年3カ月ぶり。1月20日までの暫定値では欧州向けが同44.8%減と不振で、中国向けも同7.3%増にとどまった。日本や米国向けは高い伸びを保った。

いくら欧州危機だからといって、いきなり前年同月比で44.8%も下がるはずもない。

とまあ、サムスンについては色々とあるわけだが、韓国のGDPの25%を占めていることは信じるしかない。ただ、サムスンが大きくなればなるほど、韓国の 庶民が飢えていく現実は見過ごせない。これが爆弾となって将来のサムスンに降りかかると思われるのでじっくり見ておくといい。選挙対策として、財閥対策を 掲げてくるのは安易に予想できる。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人

25日 1952.23 1125.9 511.47 9339億
26日 1957.18 1122.0 516.45 4487億
27日 1964.83 1123.2 515.81 4570億

30日 1940.55 1127.3 510.33 -765億
31日 1955.79 1123.3 513.99 1339億
01日 1959.24 1126.3 519.25 4161億
02日 1984.30 1118.4 522.08 9898億
03日 1972.34 1118.3 522.59 -1403億

以上。今週の韓国経済はまさに絶好調とも思えるほどだ。外国人が仕込みまくりなのは言うまでもないが、これが続くかは来週も見守りたい。ただ、選挙があるので、KOSPIもウォンも、この数値を維持していくと思っている。

今回はこれで終わりだが、次回は韓国主要企業の決算について見ていこうと思っている。今日はサムスンのみを取り上げたが、ヒュンダイやLG電子などの主要企業決算はどうだったのかを調べて見ると面白いのではないかと。

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