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第36回「米韓FTAの発行で混沌とする韓国経済。経済植民地となった韓国を野党は救えるのか」

第36回「米韓FTAの発行で混沌とする韓国経済。経済植民地となった韓国を野党は救えるのか

配信日:2012年3月23日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガは3月15日に発行された米韓FTAの最新動向を追っていく。既に、メルマガの過去記事で毒素12条項、FTAのメリット、デメリットなど は説明したので、今回はそれを踏まえての話しとなる。少々宣伝になるのだが以下の回をバックナンバーで読んで頂くと理解はぐっと深まるだろう。

第12回「鎌倉幕府を超えたウォン。通貨危機の恐怖再び。ブラックフライデー」

第16回「米韓FTAの実態と12の毒素条項」

第18回「米韓FTAに韓国の野党が反対。アメリカの経済植民地化は防げるのか」

第31回「米韓FTAは廃棄可能なのか?韓国の野党がオバマ大統領に公開書簡を送る」

それではよろしくお願いする。では、今回の記事のチャートを貼る。

記事のチャート

米韓FTA発行→歓迎と抗議デモ→野党が早速廃棄に向けたロードマップを掲示→電算システムが間に合わないので韓国だけ関税引き下げ→韓国メーカーの冷蔵庫に不当廉売関税適用→米国の対イラン制裁解除に韓国は含まれず→今週の韓国経済

米韓FTA発行

>オバマ米大統領は14日、韓国の李明博大統領と電話会談し、15日発効の米韓自由貿易協定(FTA)について「貿易を促進し雇用創出につながる」と歓迎した。ホワイトハウスが明らかにした。オバマ氏は、発効へ向けた李氏の緊密な協力に謝意を表明し「米韓のパートナーシップが成し遂げた業績の素晴らしい例だ」と強調した。(共同)<

米韓FTA発効を歓迎 両大統領が電話会談 – MSN産経ニュース

オバマ大統領によればこの米韓FTAで8万人の雇用創出に繋がるそうだ。但し、韓国の大統領は何も明らかにしていない。次は経済界からの記事を見て頂こう。

>【ソウル聯合ニュース】韓国の自由貿易協定(FTA)民間対策委員会は15日、韓米FTA発効を記念するメディア向け懇談会を開き、FTA発効を歓迎する声明を発表した。

同委員会は、韓国貿易協会と全国経済人連合会、大韓商工会議所、中小企業中央会、全国銀行連合会の各経済団体会長が 共同委員長を務めている。声明は「FTAを通じ、米市場の開拓という韓国経済界の切実な願いがついに実を結ぶことになった」とし、韓米FTA発効までの長 い道のりを支援し続けた韓国国民に対し感謝すると述べた。

また委員会は、「韓米FTAは、良質の雇用創出と物価安定を通じた消費者の厚生増大により、韓国経済を一歩飛躍させるもの」と評価。韓国の経済界は同FTAを積極的に活用し、経済成長の踏み台となるよう努力すると強調した。<

韓国経済、「韓米FTA発効を歓迎」 韓国経済界が声明


このように経済界からは歓迎されている。米市場の開拓とかあるが、その前に韓国市場がアメリカに支配される方が早いだろうに。ただ、庶民にとってはFTA は自由競争を促すので、寡占化され韓国市場では値下げ合戦が始まる。つまり、庶民にとってメリットも存在する。一つ紹介しよう。

>大型マートは米国産オレンジ・牛肉を買う消費者で込み合った。 大型マートが「韓米FTA発効企画展」に入ったからだ。 ロッテマートは米国産オレンジを普段より15%安く、牛カルビは40%安く販売した。 Eマートはウェルチのグレープジュース(1.89リットル)を20%安い6100ウォン(約450円)で販売した。 ロッテマート側は「米国産牛肉は普段より50%、オレンジは25%多く売れた」と伝えた。

米国産ワインは15日、10%ほど値下げされた。 カリフォルニア産の「ロバート・モンダヴィ・カベルネ・ソーヴィニヨン2009」は7万8000ウォンから6万9000ウォンに、「カルロ・ロッシ・レッ ド・サングリア」(750ミリリットル)は8800ウォンから7900ウォンに下がった。<

韓米FTA、「値段はおいくら?」米国産“カムリ”に価格問い合わせ電話、米製衣類は期待はずれ?

このように米韓FTA効果でさらに外国産品が安くなった。負債に苦しんでいる国民が多い中での一斉値下げ。助かった消費者も多いのではないだろうか。もち ろん、ただでさえ少ない内需が外国産に持って行かれるわけだが。背に腹は代えられない現状がある。では、次は歓迎と抗議デモを見ていこう。

歓迎と抗議デモ

>15日午前0時から韓米自由貿易協定(FTA)が発効された中、賛成・反対の各陣営が集会を開き声を挙げた。

韓米FTA阻止汎国民運動本部(汎国本)(※3)は同日午前、ソウル光化門(クァンファムン)広場で記者会見を開き、「今日の午前0時に発効された韓米自由貿易協定(FTA)破棄のために運動を開始する」と明らかにした。

汎国本は「韓米FTAは、主権を侵害する明らかに不平等な協定」と主張し、「幾つかの財閥を除いて、あらゆる分野の国民が協定の悪影響にさらされるだろう」と語った。

会見に参加したチョン・ドンヨン民主統合党議員は、「招待したゲスト(アメリカ)が実は爆弾(不平等条約)を抱いてきたことを知ってホスト(韓国)が追い 出しにかかったら、周囲は『態度が変わった』と非難する」と皮肉り、「総選挙で勝利して、韓米FTA協定文22.2条や24.5条を使って(※4)協定の 終了の手続きを踏んでいく」と述べた。

韓国経済、韓米FTA発効……各地で集会も「破棄」と「歓迎」が交錯

米韓FTA発行と同時に歓迎する一方で、廃棄の抗議デモが繰り返されるという不思議な光景である。5年もかけてアメリカと 交渉して、どうしてこうなってしまったのか。それは以前のメルマガで説明した通り、韓国の野党が米韓FTA廃棄を選挙の目玉にするためだった。まさに思惑 通りにすすんだことになる。

廃棄に向けたロードマップを掲示

>統合進歩党はまた、民主的な通商手続法を制定して国会に通商協定の全過程を牽制・調整・監督する権限を持たせ、利害関係者の声を反映する諮問委員会の設置を明示することした。

併せて政策ガイドラインを提示して

▲投資家-国家の強制仲裁制度(ISD条項)を排除
▲韓国の政策決定権限を確保するためラチェット条項(※4)排除
▲慎重な市場開放と被害を最小限に抑えるためのポジティブリスト採用
などを推進することにした。

これ以外にも通商協定被害の現実的な補償基準を設け、失業増加と社会不安対策のための常時調査班を設置することを約束した。

カン院内代表は「今日発表したロードマップに基づいて、必ず韓米FTAを破棄する」としながら「3段階の手順は、国際的慣例と法を遵守する合理的判断によ るもの」と強調した。続いて「適法な手続きと国際的基準に基づいて実行される措置なので、アメリカの報復貿易の対象とはされない」と付け加えた。<

韓国経済、米韓FTA、統合進歩党、早々に「韓米FTA破棄」の具体的ロードマップを提示

管理人としてはどちらに転ぼうと面白いと思っている。手続き上は米韓FTAは廃棄可能だ。野党が政権取ればやるかもしれない。だが、アメリカがそのような 勝手な振る舞いを許すとでもおもっているのか。5年もかけて交渉してきたのだ。廃棄すれば報復が待ってるのは言うまでもない。また他国との交渉にも影響を 与えることになる。

電算システムが間に合わないので韓国だけ関税引き下げ

韓米FTAが15日に発効したが、米国では関税引き下げが適用されていない。米関税庁は15日(現地時間)、ホームページ(cbp.gov)で「韓国とのFTAによる関税率変更適用は21日から始まる予定」と公示した。

また「それまでは通関システムが特恵関税適用要請を拒否する」と案内した。21日までは特恵関税で通関申請をすればシステムにエラーが生じるため、従来の税率で入力しなければならないということだ。(途中省略)

韓国のある自動車部品会社は16日、「FTAに基づく0%税率が適用されなかった」という米国税関士の通知を受けた。この会社側は「15日からFTAで関税がなくなると聞いていたが、違うのか」と貿易協会FTA貿易総合支援センターに問い合わせた。

しかし韓国政府はこうした内容を全く知らなかった。16日、通商交渉本部と関税庁に問い合わせると、ともに「初めて聞いた。米関税庁から何も通知はなかった」という反応だった。

通商交渉本部の関係者は「FTA履行協議で米国政府に『15日からすべてのシステムが作動しなければいけない』と何度も強調したが、『問題ない』という返答だった。確認しなければいけない」と話した。

韓国経済、米国、電算システム間に合わず…韓国だけが関税引き下げ?

5年も交渉していたのにも関わらず、アメリカ側のシステム不備。どう見ても、対応が遅れるのはおかしいと思うわけだが、アメリカにとって米韓FTAの重要性はこの程度のものなんだろうか。

韓国メーカーの冷蔵庫に不当廉売関税適用

>【ワシントン聯合ニュース】米商務省は19日、サムスン電子とLG電子が韓国工場とメキシコ工場で生産した冷蔵庫に対し反ダンピング関税(不当廉売関税)を課す決定をした。

米商務省の決定文によると、サムスン電子の冷蔵庫に対しては韓国製に5.16%、メキシコ製に15.95%の同関税を課す。LG電子については、韓国製に15.41%、メキシコ製に30.34%をそれぞれ課す。

同関税はダンピング(不当廉売)によって、国内産業が被害を受けないよう通常賦課される関税に加え特別に課す税金。米家電大手ワールプールが両社などの冷蔵庫ダンピングを提起していた。<

米韓FTA発行直後にこのような決定を出す米商務省。ISD条項の該当に触れなそうなので、米韓FTA発行で、韓国企業に逃げ場はなくなった。

米国の対イラン制裁解除に韓国は含まれず

>【サンフランシスコ聯合ニュース】米政府は20日、日本と欧州連合(EU)
10カ国を、対イラン金融制裁法の適用対象から除外することを決定した。
イラン産原油の輸入を画期的に減らしたことが評価された。一方、同じくイラン産原油の輸入国である韓国は適用除外とされなかった。米メディアが報じた。

同制裁法は、石油輸入でイラン中央銀行と取引した各国の金融機関を米金融システムから締め出すもの。<

韓国経済、米国の対イラン制裁の適用除外はEUや日本など10カ国で、韓国は適用除外に含まれず

米韓FTAを発行すれば、多少なりとも韓国はアメリカとの距離が縮まると考えていたと思う。だが、見事にそんなことはなかった。むしろ、ISD条項も適用されることで追いつめられている。これが管理人の率直な感想である。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(ウォン)

19日 2047.00 1122.3 539.83 368億
20日 2042.15 1124.9 535.55 -25億
21日 2027.23 1129.5 533.93 -1592億
22日 2026.12 1129.4 527.90 -509億
23日 2026.83 1135.3 527.47 470億

今週の市場だが、徐々にウォン安傾向になっているのだが、KOSPIは2000台を維持したままだ。もうすぐ選挙なので株価は2000台を維持していくと予想する。

ウォンレートも1150ウォンぐらいまでは下げても、それ以上はウォン市場へ介入が入ると思われるので、このレート水準を維持していくことだろう。1100~1150ぐらいまでが最近のトレンドだと考えている。

以上。今週のメルマガはこれで終わりだが、次回は「関税と自由競争について」の経済的な視点を取り上げたい。FTA、TPPにも関わるが自由貿易というものが本当に公平な競争を造り出すのか考察する。そして、その結果が現在の韓国経済そのものを浮き彫りにすると思われる。

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第35回「日本で大人気と各社報道するK-POP しかし、経済状態からすれば大赤字」

第35回「日本で大人気と各社報道するK-POP しかし、経済状態からすれば大赤字

配信日:2012年3月16日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガはK-POPを取り上げる。連日、テレビや新聞でK-POPまたは、韓流アイドルが日本でブームと謳われているわけだが、そ れ以上に、K-POPアンチも明らかに多い。韓流ブームが捏造かどうかの判断は個々に任せるとして、メルマガでは本当は儲かっていないK-POPの現状を 取り上げる。では、記事のチャートを貼ろう。

記事のチャート

韓流文化コンテンツをさらに推進する韓国政府→韓流指数→韓流消費のアンケート結果→日本のテレビが利益を吸い上げる→本当は大赤字のK-POPコンテンツ→今週の韓国経済

韓流文化コンテンツをさらに推進する韓国政府

韓国の文化体育観光部が中長期的に韓流を支援するための支援策に乗り出した。30日に「韓流文化振興団」が 正式に設立し、「伝統文化の創造的な発展戦略」も発表された。政府を挙げて伝統文化を通じて韓流ブームを多様化させ、国の品格を高めるきっかけに活用する という。韓国メディアが伝えた。(以下、途中省略)

韓国政府国を挙げて行う韓流の支援に政府が今年用意した予算は、335億ウォン(約22億7000万円)、2013年と2014年には2300億ウォン(約156億円)を投入する計画だ。その後も関連部署と協議しながら予算を確保していくという。(編集担当:金志秀)

韓国経済、韓国が政府予算で韓流支援「国の品格を高めるきっかけに」

これを見る限りでは今年も韓流文化コンテンツ推進は加速するだろう。まずはK-POPそのものが国策プロジェクトだという証拠を示した。日本みたいに大手の芸能プロダクションだけが売り出そうとしてるわけではない。

そして、補助金を使って世界中にK-POPをごり押ししている。特に日本や東南アジアでのごり押しが酷い。さらに、もう一つ「韓流指数」というものを見て頂こう。

韓流指数

「韓流指数」とは日本、中国、台湾、ベトナム、タイなど5カ国におけるドラマ・映画・音楽・ゲームなど韓流 コンテンツの輸出統計と各国の10代から40代の400人を対象に行った韓流コンテンツの視聴についての調査結果を総合して前年度比で算出するもので、韓 国文化交流財団が2008年から毎年発表している。

その結果によると、2010年度の「韓流指数」の平均は103で、国別では日本(113)、台湾(109)、中国(101)、ベトナム(99)、タイ (97)の順となっている。また、分野別ではK-POPを主導とした、音楽の「韓流指数」が120と最も高く、日本の音楽「韓流指数」は180を記録し た。

一方、2010年韓流の経済への波及効果は4兆9824億ウォン(約3360億円)で前年に比べて1兆ウォン(約675億円)増の大幅増加となった。経済 効果の上昇は主に観光とゲームによるもので、音楽や映画などは輸出額が相対的に少ないため経済への波及効果が小さかったという。

日本の韓流指数は113、韓国「韓流好感度は日本が最高」

これについてはかなりの疑問がある。韓国に旅行する一番の要因はウォン安であろう。別に韓流スターがいるから、韓国行きたいと考える人間はそうそういない。もう一つ資料を出そう。日本の韓流ブームが主婦に韓国製の商品購入を意識させるような変化があったかどうかだ。

「韓流消費に関するアンケート」結果

3.韓流ブームにより韓国製の製品購入意識が変わった主婦は15.2%。
・「韓流ブームによって、韓国製の製品購入意識が変わったか」と尋ねたところ、「変わった」の回答率は15.2%、「変わらない」が84.8%であった。

・商品別では、韓国製の「衣料品」、「食料品」、「テレビ」、「携帯電話」、「自動車」など9商品のうち、購入することに最も抵抗がない商品は「衣料品」であった。

http://www.okb-kri.jp/_userdata/pdf/press/20120305_shufu_hanryu.pdf

観光客が増えたのは韓流のおかげというのはかなり微妙だと思うし、この経済波及効果も、それほどの利益になるなら、なんで大赤字にはなるのか。つまり、この韓流指数そのものがおかしいということになる。

では、面白いフジテレビの利益をみて頂きたい。

フジ、3-11月期は経常80.5%増益に

フジ <8278> が1月6日大引け後(15:00)に決算を発表。12年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比80.5%増の27.7億円に拡大 し、通期計画の44億円に対する進捗率は前年同期の47.4%を上回る63.1%に達した。

9-11月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比58.5%減の2.2億円に大きく落ち込み、売上営業利益率は前6-8月期(2Q)の1.1%→0.0%に悪化した。

フジ【8278】、3-11月期は経常80.5%増益に | 株探 決算速報

テレビの視聴率は年々下がっているのに、なぜか経常利益が80.5%増益に。最近、テレビで見る韓流ごり押しと時期が一致している。まさにステルスマーケティングによる収益ということになる。そして、そのK-POPのごり押しには、韓国人の税金が投入されている。

余談だが、芸能人は無理矢理、韓国ネタを絡ませるのに一言、何十万という謝礼が払われているという噂がある。そうだとすれば、無理な韓国ネタにも俄然、納得行くのではないだろうか。

他の各社も似たようなものだと考えれば、K-POPの裏に日本の大手広告企業、「電通」ありということになる。つまり、電通や芸能界、はたまたファッション業界が裏で糸を引いており、見返りに韓国政府が金を出している構図があるのだろう。

今年も日本でごり押しは加速するだろう。そもそも、日本企業がどうして急に人気もない韓国人スターをCMで起用するようになったのか。どう見ても、裏で金 が動いているとしかいいようがない。オリコンランキングなんて、凄く顕著だが。では、大赤字というのがどれぐらいかを示しておこう。

大量輸出で金使い過ぎ!? K-POPが実は大赤字の理由

掲載日時 2012年02月26日 14時00分|掲載号 2012年3月1日 特大号

昨年、韓国の文化産業が海外で売り上げた収益が、過去最高の7億9400万ドル(608億円)に上ったが、“韓流席巻”とは言えない事情があるようだ。

韓国の中央銀行である韓国銀行がまとめた国際収支の統計からわかったもので、韓国人歌手の海外公演、テレビドラマの輸出などによる収益だ。同銀行の担当者は「テレビドラマがアジアで依然好調なうえ、K-POPが去年からヨーロッパなどでも人気を集めつつあるため」と分析。

日本でも昨年、少女時代やKARAが大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場したように、K-POPは大人気。まさに世界を席巻する韓流ブームといえそうだが、実はこの話には続きがある。

「大手マスコミは、なぜか収益のみを報じていましたが、トータルでは赤字なのです。同じ統計で、昨年の文化産業の支出が10億1780万ドル(約779億円)、トータル収支だとマイナス2億2380万ドル(約171億円)と出ています」(芸能ライター)

イメージ向上目的で国策で後押しのK-POP、実は大赤字 大挙して押し寄せられると逆に引いてしまう

このようにごり押しするほどの莫大な宣伝費を回収出来てないのだ。世界にK-POPは確かに拡大したが、欧州、アメリカには電通は存在しない。

実力がないアーティストが来ても、勝てるはずもなく、アメリカに進出した韓流アイドルもいたようだが、まったく歯が立たなかったようだ。金だけもらえば、 どこの新聞社でも宣伝記事は書くだろう。だが、文化コンテンツの担い手は消費者である。面白ければ流行るし、面白くなければ見向きもしない。

また、韓国の行うステマの方法はネット投票とかでもすぐにわかる。例えば、ロンドンオリンピックで歌って欲しい歌手の指名投票(ただのファンサイトで公式 ではない)があったわけだが、なぜか上位に韓流スターが入っている。明らかなステマに、アメリカの4チャンネルを中心に、日本の初音ミクを一位にしようと 呼びかけて、今は初音ミクが1位になっていたりする。

このような方法を平気で行うので、世界中に今、嫌韓が認知されだしている。ごり押しの結果、韓国嫌いが加速している現状。その国策が最後に韓国の文化コンテンツのそのものを衰退させるきっかけになることも知らずにだ。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人

12日 2002.50 1124.0 536.11 -1537億
13日 2025.04 1121.5 538.46 1141億
14日 2045.08 1126.1 538.86 5172億
15日 2043.76 1127.8 538.31 1374億
16日 2034.44 1125.9 539.71 -20億

今週の韓国経済は、アメリカ景気の回復兆しのニュースで、大幅な上昇である。そのわりにはウォンが変わってないのに注目してほしい。選挙前なので、急激な ウォン高も、ウォン安も困るのだ。しばらくこの範囲レートでしか動かないだろうから、管理人としては毎週見ていてもあまり面白くない。出来レースというや つだろう。

以上。今回のK-POP特集は楽しんで頂けただろうか。

さて、次回のメルマガ予告だが、3月15日、米韓FTAがようやく発行された。既にメルマガで何回も取りあげた平成の不平等条約であるFTAの発行で、韓国では喜びの声とともに、抗議デモ、米韓FTA廃棄のロードマップを公表するなど、中々、混沌としている。

その最新情報を韓国の新聞から迫っていきたい。

読者様の購読に深く感謝する。これからも応援のほどを宜しくお願い致します。

また、韓国経済のことで取り上げて欲しいネタ、ジャンルなどあれば気軽に依頼して頂けるとありがたい。ある程度の内容が書けそうなら、ネタとして使うかもしれない。

第34回「1000兆ウォン(71兆円)を超えた家計債務。その爆弾が爆発する日も近いのか

第34回「1000兆ウォン(71兆円)を超えた家計債務。その爆弾が爆発する日も近いのか

配信日:2012年3月9日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガは前回の予告通り、韓国、「家計債務」の最新情報を紹介する。

事実上1000兆ウォン(71兆円)を超えた家計債務の原因は大きく分けて次の4つ。

物価インフレ、賃金所得の横ばい。財閥独占による経済格差。そして、クレジットカード債務の増加などだ。数年前までは、不動産など物件投資によって負債が 多かったのだが、最近では生活費のために借金をする庶民も増加中ということで、雪だるま式に債務が激増している。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

1000兆ウォンを超えた家計債務→第二金融圏の甘い罠→今週の韓国経済

1000兆ウォンを超えた家計債務

韓国の家計負債が昨年末基準で900兆ウォン(約65兆円)を超えた。事実上の家計負債である自営業者の負債まで合わせると1000兆ウォンを超える。

もちろんまだ金融機関の健全性を深刻に害するほどではない。 一部が不良債権化しても金融機関が支えれば、システムの危機につながることもない。 それでも家計負債の深刻性が指摘されるのは今後の問題のためだ。 この状況が続けば経済全般に手の施しようもなく大きな影響を与えることになる。

(途中省略)

すぐにも国内の消費が大きな影響を受ける。 昨年10-12月期の実質消費支出がマイナスに転じた理由だ。 このままだと今年3.6%という低成長も達成できない。 どうにかして家計負債問題を解決または緩和する必要がある。

金融委員会が先日、信用協同組合や信用金庫など第2金融圏の家計融資を抑制することにしたのは、こうした背景からだ。昨年6月、家計負債を減らすために銀 行の敷居を高めたところ、需要が第2金融圏に流れた。昨年10-12月期の銀行の融資は5.6%増だった半面、第2金融圏の融資は13.6%も増えた。 家計負債の抑制に失敗したということだ。

同時に負債の質も悪化した。 問題は、今回の対策も失敗する可能性が高いという点だ。 庶民を貸付業者など違法金融市場に追い込むことにならないか懸念される。 政府としてはジレンマだ。 家計負債を減らさなければならないが、下手をすると深刻な経済危機を招くおそれもある。

家計負債問題の最終的な解決法は経済活性化しかない。 所得を増やして負債償還負担を減らし、不動産取引を正常化し、負債の負担から軟着陸させることだ。 分配や福祉に専念していては家計負債問題を解決することはできない。

【社説】家計負債900兆ウォン、経済の活性化が解決法 | Joongang Ilbo | 中央日報

02月28日の中央日報から。長いのだが今の韓国の家計債務情報を端的に現しているので注目だ。文章の途中で「金融圏」という言葉が出てきたと思う。これを説明しておきたい。

第一金融

都市銀行、地方銀行、農協などといった一般の銀行のことをいう。多くの日本人はこの銀行を毎日利用している。庶民にも、一番馴染みがある金融機関だろう。

では、銀行の一般業務とはなんだろうか。簡単だろう。資金の貸し付けである。それと、簿記では良くでてくる手形割引き。他にも為替決済などが主な業務だ。まあ、他にも色々やっているのだが。

第二金融

貯蓄銀行、信用組合、保険会社、投資証券など。

昨年の取り付け騒ぎでお馴染みの貯蓄銀行。信用組合というのは、その組合員に必要な資金を融通する。ある一定の保険料を支払うことで、何かがあったときにお金を支払う保険会社。投資証券は、株や債券、FX、先物などを扱うのはすでにご存じだろう。クレジットカードは第二金融に属する。

第三金融

その他。

金融機関として登録されていないのだが、お金を貸すようなところ。つまり、消費者金融などが当たる。まあ、ただ、韓国だと消費者金融は第二金融にはいっているかんじだ。

以上。改めて記事を抜き出すと

>昨年6月、家計負債を減らすために銀行の敷居を高めたところ、需要が第2金融圏に流れた。昨年10-12月期の銀行の融資は5.6%増だった半面、第2金融圏の融資は13.6%も増えた。 家計負債の抑制に失敗したということだ。<

この文章は後の記事にも関連するので大事なポイントとなっている。

家計負債900兆時代――「銀行圏では無理なので第二金融圏で借ります」


韓国人二人のうち一人は家計負債があるが、第二金融圏(※3)から融資を受けた者の事情は見かけよりも遥かに深刻だ。

市中銀行よりも高い金利を負担しなくてはならないが、返済する余力は都市銀行利用者に比べて大きく落ちる。彼らが第二金融圏から受ける融資は殆どが生活資金のための「生計型ローン」という点で更に際どい。景気が悪化した場合、最初に崖っぷちに追いやられる危険性が高い。

◇「高金利の罠」を隠した第二金融圏の誘惑?

「最低7.7%から 最大6000万ウォン(約439万円)まで 5年間の自分のお金のように使えます」(A貯蓄銀行の信用貸付)「職場が無くてもOK? 最低6.5%から 2000万ウォン(約147万円)まで融資」(B消費者金融業者無職ローン)「超低金利 即日7000万ウォン(約512万円)可能 30分以内に入金」(Cキャピタル)

市中銀行の敷居は高く、第二金融圏や不法金融の低金利マーケティングはますます酷くなっている。今すぐお金が必要な人々にとって、第二金融圏は仕方ない選 択であり甘い誘惑だ。現在の消費者金融上限金利は39%だが、広告では年利6~7%を提示している。しかし、いざ融資相談をすると話は変わる。

パク・チンソン(42)氏は「広告では年利8~19%台なので相談を受けたが事実と違った」とし、「銀行からの融資を受けられないほどに信用等級が低い状態なので、最終的に最高金利で融資を受けざるを得なかった」と訴えた。

最近では、制度圏金融会社(※4)を詐称して不法に広告する事例も増えていて頭が痛い。金融監督院は今年1月から2ヶ月間、インターネット上で金融会社を 詐称し融資を募集した疑いがある52社を摘発した。また、制度圏金融会社のローン商品を不当に広告した疑いがあるローン仲介業者28社を摘発した。

◇第二金融圏の家計融資も限界見える

第二金融圏の家計融資の増加率は急激に上昇している。

韓国銀行によると、昨年の貯蓄銀行・相互金融・保険各社などの第二金融圏全体の家計融資は402兆3000億ウォン(約29兆4341億円)で前年比 9.9%増加した。昨年、銀行圏の家計融資増加率は5.7%であった。2004年の193兆8000億ウォン(約14兆1793億円)から7年を経て2倍 に増え、銀行の家計融資の増加率(1.65倍)を飛び越えた。

第二金融圏の内訳別に家計融資の増加率を見るとより恐ろしい。

相互金融の家計融資は、昨年13.1%増の175兆ウォン(約12兆8038億円)だった。年間平均16.1%ずつ増加し、わずか9年の間に4倍近い規模 に成長している。保険各社の家計融資増加率も2010年の3%から昨年は9.3%に急増した。貯蓄銀行では構造調整を行なったにも関わらず24.9%の増 加率を記録した。

家計負債問題の最終的な解決法は経済活性化しかない。 所得を増やして負債償還負担を減らし、不動産取引を正常化し、負債の負担から軟着陸させることだ。 分配や福祉に専念していては家計負債問題を解決することはできない。

中央日報/韓国語(2012/03/02 11:06)

二つの記事をまずは読んで欲しい。増え続ける家計債務をなんとか抑えようと韓国の銀行は審査を厳しくした。その結果、第一金融圏の融資は5.6%増え、第二金融圏の融資は13.6%増となった。

当然、消費者金融にお金を借りれば39%まで法定利息の支払いが待っている。銀行の融資が低金利、消費者金融が高金利なら、どちらが家計債務を増加させているかなんて小学生でもわかる話だ。

ここで思い出して欲しいことがある。韓国のこうした消費者金融の大元がどこにあるのかだ。そう、日本でもそうだが消費者金融はほとんど大手の銀行が別会社を作って運営しているのだ。

近年、韓国の消費者金融は莫大に数が増えて、「金の卵を産むガチョウ」といわれている。そして、韓国の主要銀行は、ほぼ外資が独占していることは最初の方のメルマガで触れた。

これがどれだけ恐ろしいことがわかるだろうか。皮肉にも、韓国の庶民の負債が大幅に増加させているのは、他でもないニコニコ顔で資金を貸しているはずの第 一金融「銀行」が原因ということになる。つまり、銀行が審査を厳しくしたからますます家計債務が悪化した。本来は審査を厳しくして借りにくくすれば、家計 債務は減少するはずだった。

だが、実はここでも大きな勘違いがある。それは最初にあげたこの記事だ。

>もちろんまだ金融機関の健全性を深刻に害するほどではない。 一部が不良債権化しても金融機関が支えれば、システムの危機につながることもない。 それでも家計負債の深刻性が指摘されるのは今後の問題のためだ。 この状況が続けば経済全般に手の施しようもなく大きな影響を与えることになる。<

先ほど述べたとおり、韓国の主要銀行は全て外資が抑えている。仮に一部が不良債権化して、本当に金融機関が支えるのかが懸念される。外資にとって、韓国の庶民がどうなろうが株価が上がれば何ら問題はない。

さらに不安要素として、米韓FTAがあげられる。もし、金融機関の不良債権を支えることが、外国資本に取って「不利益」となるなら、ISD条項が適用されるかもしれないわけだ。

管理人は、家計債務から生じる経済危機が起きたとき、庶民の借金が帳消しになる可能性は低いとみている。徳政令などすれば、外交資本は韓国から投資を一斉 に引き揚げ、ハイパーインフレとなり、それはアジア版のジンバブエを造り上げるかもしれない。そして、もう一つ最後に突っ込みたいのがここだ。

>家計負債問題の最終的な解決法は経済活性化しかない。 所得を増やして負債償還負担を減らし、不動産取引を正常化し、負債の負担から軟着陸させることだ。 分配や福祉に専念していては家計負債問題を解決することはできない。<

なるほどと思ってしまうわけだが、最終的な解決策が経済の活性化なら、とっくにこの問題は解決していることに注目してほしい。韓国のGDPはわずかながら毎年、増えている。2011年なら3.1%増だ。

しかし、そのGDPの成長はサムスンという超巨大な企業はじめ0.1%の財閥が吸い上げている。だからこそ、サムスングループだけで韓国のGDPの4分の1という、とてつもない大きさに成長した。だが、庶民の暮らしは何一つ良くなってないし、むしろ悪化している。

中央日報の結論がいかにおかしいのがわかってきたのではないか。今、やることは富の再分配。内需の拡大。サムスンの解体なのだ。しかし、そのサムスンがあまりにも巨大すぎて、もう誰も潰せないほどのモンスターとなった。

余談だが、まだ管理人は途中しか読んでないのだが、サムスンの真実、告発された巨大企業という本の日本語訳がつい最近発売された。

ここには恐るべきサムスンの実態が綴られている。この本を書いたキム・ヨンチョルという人は、サムスンの財務チーム、法務チームに所属していた弁護士で、 監視、尾行、盗聴、退職後もサムスンによる圧力があったようだ。そして、政治権力とマスコミを掌握しているサムスンと敵対することの怖さがかかれてある。

全部読んだら、メルマガでもその内容をまとめたものを紹介する予定だが、この本を出版したのはハンギョレ新聞であることも付け加えておく。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(ウォン)

05日 2016.06 1118.5 539.74 -587億
06日 2000.36 1122.9 533.62 -2335億
07日 1982.15 1134.8 532.48 -3783億
08日 2000.76 1118.3 535.76 -4251億
09日 2018.30 1117.8 539.45 234億

今週の韓国経済は、7日はウォン安になったのだが、結局、09日で元に戻っている。KOSPIの変動は選挙前で起きにくい事は以前に述べた通りだ。

さて、今週のメルマガはこれぐらいにしておくが、来週はK-POPについて特集していく。世界の韓流ブームなんてものがただの幻で、実は大赤字という経済の実態を見ていく予定だ。

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第33回「54兆ドルのCDSが資本主義を終わらせる?欧州危機の最大の危険性は、銀行の連鎖倒産(システミック・リスク」

第33回「54兆ドルのCDSが資本主義を終わらせる?欧州危機の最大の危険性は、銀行の連鎖倒産(システミック・リスク

配信日:2012年3月4日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガはCDSについて解説する。既にタイトルからして、韓国経済の範囲を遙かに超えているのだが、欧州危機の最大の危険性とは、CDS契約によって銀行が連鎖倒産する可能性だ。

なぜ、ギリシャがここまで救済されるのかはここにある。ギリシャ国債を最も保有しているのは、フランスとドイツなのだ。では、記事のチャートを張る。

記事のチャート

ギリシャ国債でデフォルト→CDSとは→CDS・プレミアム→今週の韓国経済

ギリシャ国債でデフォルト

>3月1日(ブルームバーグ):欧州各国の政府が保有するギリシャ国債が今年デフォルト(債務不履行)状態に陥るかもしれないと、ピーターソン国際経済研究所のジェイコブ・カークガード研究員が1日指摘した。

ギリシャの債務スワップ正式案が先週示され、民間債権者が保有するギリシャ国債の元本53.5%削減が決まった。同研究員はブルームバーグラジオとのイン タビューで、欧州中央銀行(ECB)がスワップ合意に伴う直接的な損失を被らない一方で、各国政府が保有するギリシャ国債に対しこうした評価損を適用する のが政治的にやりやすいと述べた。

カークガード研究員は「重要なことはこれは政治問題だということだ。順序付けが極めて大事だ」と語った上で、「本質的に1国の政府による他国の納税者に対するデフォルトということになる」と付け加えた。

国際スワップデリバティブ協会(ISDA)の判定委員会は同日、ギリシャ国債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こす信 用事由は発生していないとの判断を下したが、同研究員はこれがCDS利用に向けた投資家の意欲を損ねる可能性があると述べた。<

欧州各国保有ギリシャ国債でデフォルトか-カークガード氏 – Bloomberg

最後の文にCDSがでてきている。抜き出して見よう。

>ギリシャ国債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こす信用事由は発生していないとの判断を下した

ギリシャがデフォルトすれば、CDSの決済を引き起こす。どこの経済記事にも、大抵CDSの話題が出ているだろう。では、CDSを説明しよう。

CDSとは

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)とは、貸付債権や社債の信用リスクを売買するオプション取引のことをいう。この説明だけでわかれば、相当、経済通だと思うのだが、管理人もわからない。簡単な例を出そう。

1億円の負債があったA企業が倒産するとしよう。

この企業に1億を貸していたAという銀行は当然、そのお金をなんとか回収したいわけだ。しかし、お金がなくて倒産したのだから、普通は回収できない。このままでは銀行は貸し付け損になってしまう。

そこで、銀行はこのリスクを避けるために、CDS契約をする。CDS契約には「買い手」と「売り手」の2種類が登場する。

CDSの買い手は一定の契約料を支払うことで、債務不履行や、経営破綻などのクレジットイベントが起きた場合にのみ、金利や元本に相当するお金を受けとることになる権利(オプション)を売り手から買い取る。

この条件で、もし、A企業が倒産すれば、この企業にお金を貸していた銀行は、CDSの売り手に金利や元本を支払うことになるわけだ。

何だ、銀行は損しているのではないかと思うかも知れない。だが、銀行はCDS契約をしたときある一定の契約料を手に入れている。仮に、1000万の契約料だとすれば、実際の損失は9000万円の損害になるわけだ。

そう考えれば、CDS契約を結ぶことで銀行はリスク回避をしていることになる。CDSには「債務保証」の役割もあるといえるだろう。しかし、これはCDSの一つの側面にしか過ぎない。

問題はここからだ。CDSは金融の債権・債務のリスクとは無関係に、権利(オプション)だけを売買する。債務不履行が起こると、債権・債務の有無に関係なくCDS契約に基づく支払いが成立する。

これは誰でも良いのだ。契約料を支払い、その権利を売買するのは何も銀行だけではない。自由に取引できるため、市場が成立している。つまり、投機的商品なのだ。

「これはどこどこの企業CDSですよ。契約料は5000万です。誰も良いから購入して下さい。倒産した場合は、この企業に貸した10億円をお支払いします」

このように売られているわけだ。そして、CDSの市場の想定元本額は、驚くことなかれ。2008年末で54兆ドル(5500兆円)なのだ。

世界的な投資家で有名なウォーレン・ヴァレット氏はCDSを「金融大量破壊兵器」と呼んでいる。そして、リーマン・ブラザーズ以降、CDSはもう一つ「核に匹敵するボタン」だともいわれている。

なぜアメリカ政府がリーマン・ブラザーズを潰して、同規模の米国最大保険会社「AIG」を助けたかもCDSにあると考えられている。AIGはCDSに 4410億ドル投資していた。破綻していれば、CDSの爆弾は世界中に多大な影響をばらまいており、今、こうして管理人がメルマガを書いているかどうかす らわからなかった。

管理人がつけたタイトルが決して、誇張ではないことがだんだんわかってきたのではないだろうか。資本主義が終わるかも知れないのだ。

一番難しいのはあまりにも市場が拡大しすぎて、どの企業や銀行、投資家がどれだけCDS契約をしているのかが全体像が把握しにくいことだ。もはや、CDS市場は一人歩きしているといっていい。

話をギリシャに戻そう。つまり、ギリシャがデフォルトすることになって、CDS決済の信用事由に該当すれば、フランスやドイツの銀行はそのCDSの買い手に多額の元本を支払うことになる。

フランス・ドイツ銀行はそんな莫大な金を用意できるはずもない。

もし、フランス・ドイツの銀行が破産すれば、今度はフランス・ドイツ銀行のCDS契約していた銀行や投資家が、CDSの買い手となっている別のどこかに元 本を支払う必要が出てくる。そうすれば、また別の銀行が破産するという、恐ろしいシステミック・リスクを発生させることになる。

この連鎖倒産を防ぐには、ギリシャをデフォルトさせて、フランスやドイツの銀行に、CDSの買い手に元本を払える巨大な資金を供給するか。それとも、ギリシャそのものを維持させるのか、どちらしかないわけだ。そして、今、やっているのがギリシャをいかすことだ。

CDS・プレミアム

これは以前のメルマガで説明した裏格付けといわれているものだ。これについても少し説明しよう。WIKIから単純化した図式を持ってきた。

d(1-r)=s(1-d)

s:1年間のCDSプレミアム、 d:1年デフォルト確率、 r:デフォルトした際の回収率

このような式を単純化したのが各国のCDSプレミアムということになる。例えば、2011年9月のギリシャのCDSプレミアムは3950bpである。誰が 見てもデフォルトしているプレミアム数値なのだが、先ほど説明した事情で、潰せないわけだ。そして、最近、ギリシャに13兆円ほど支援が決定した。

以上。韓国経済とは全然関係なかったのだが、CDSを出来るだけわかりやすく説明した。この用語が理解出来れば、経済記事がぐっと面白くなるし、どれだけ危険なのかもわかってくる。

今週の韓国経済

日付 KOSPI 為替  KOSDAQ 外国人

27日 1991.16 1129.1 538.34 -388億
28日 2003.69 1124.5 540.35 -1031億
29日 2030.25 1118.7 542.30 5164億
01日 休み
02日 2034.63 1115.5 543.97 3702億

今週の市場は01日が韓国の祝日となっていて、お休みだった。なんで4日分なわけだが、ご覧の通り、株価が上がっている。

特に日本の半導体、世界第三位シェアを持っているエルピーダ・メモリが4800億円の負債で破産申請をしてしまった。韓国のシェアが高まると睨んだ投資家によって、サムスンの株価が最高値を更新した。残念ではあるが、円高、DRAM価格の暴落ではどうしようもない。

サムスン電子のDRAM事業は唯一の黒字とか述べているが、かなり疑わしい。

今週はCDSを説明して時間がかかった。理解してもらえると大変嬉しい。さて、次回のメルマガ予定であるのだが、三ヶ月ぶりに家計債務を特集したいと思う。悪化する家計債務情報をお届けしよう。

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