第52回「韓国不動産バブル崩壊 住宅担保認定比率(LTV)が仇に」

52回「韓国不動産バブル崩壊 住宅担保認定比率(LTV)が仇に」

配信日:2012年7月22日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済は韓国の不動産特集。まずは住宅担保認定比率(LTV)を紹介して、不動産バブルが弾けた悲惨な現状を明らかにする。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

住宅担保認定比率(LTV)→韓国不動産バブルの崩壊→今週の韓国経済

住宅担保認定比率(LTV)

loan to value ratio. 韓国語では担保認定比率。 銀行などが住宅商店街ビルディングなどを担保にして金を貸す時担保物の実際価値対応大出金額の比率を意味する。 銀行は現在60%内外でLTVを適用している。

この説明だけで理解出来るなら良いのだが、書いてあることは初心者では難しい。簡単に言えば住宅を購入するときにその金額の60%までは銀行から貸してもらえる。例を出そう。

>会社員A氏(45)は、2009年7月に京畿道高陽市の5億2500万ウォンのアパート一戸を買った。当 時、住宅価格の60%にあたる3億1500万ウォンを銀行から借りた。ところが今、その家は4億3000万ウォンまで価格が落ちた。3年満期が近づき、貸 出しを延長しようとするとLTVが問題になった。<

2009年といえば韓国でも不動産バブルの時代。実際、リーマン・ショック後で、世界経済が暗雲が立ちこめる中、いち早くその危機を脱した韓国が世界で認められたとか。そんな偽りのニュースが流れていたときだ。

もちろん、韓国がいち早くリーマン・ショックから立ち直ったなど真っ赤な嘘。米韓通貨スワップ300億ドル協定によって、命からがら経済破綻を救っても らったにすぎない。そして、過度なウォン安政策により、輸出は伸びて、輸入が減少する不況型黒字で経済成長を3%ぐらいまで伸ばした。それが簡単な韓国経 済の経緯だ。

その頃、不動産バブルで、韓国では不動産を投資に使うことがあり、実際、住む家ではなく、不動産価格が上昇したら売るという投資ビジネスが盛んだった。 借金して購入した不動産でも、価格が上昇すればプラスになったわけだ。そこで使われたのが例のLTVだ。

住宅価格はうなぎ登り、韓国でも不動産バブルが弾けないという土地不敗神話が横行していた。だが、そんな弾けないバブルなんてものは存在しないのが歴史の必然。サブプライムローンから回りに回って韓国でも同じことが起きることになる。

当時、飛ぶように売れたアパートの6割を銀行から借りて、三年満期である。その頃にはアパートは売れてて儲けも莫大。そんな投資家の夢があったのだろう。だが、それは夢だ。現実はこうなる・・・。

>下がった住宅価格で計算するとLTVが73%になり、銀行からは金融当局のガイドラインである60%以上 は貸出しを延長することができないという伝言がきた。住宅価格の60%にあたる2億5800万ウォンだけ貸出延長が可能で、限度を越えた5700万ウォン は返済しなければならないということだ。A氏は”借金を返すために、また金を借りなければならない状況”としながら泣きべそをかいている。<

三年後の住宅価格は4億3000万ウォンとなり、その60%、 2億5800万ウォンだけ貸出延長が可能。それ以上は払えという。このA氏はアパート売りたいのに住宅価格が下がる一方でいっこうに売れない。そして、借 金の延長するのに、また借金をするという多重債務に陥った。行く末はどうなるかなんて結果は見えている。奇跡的に住宅の値段が上がる?それこそ夢というも のだ。

LTVは住宅価格が維持、上昇することが前提の制度にしか思えない。だが、ひとたび、住宅価格がある一定のラインまで下がれば、今度は凶悪なモンスターに早変わりする。恐ろしい。さらに興味深い文章を乗せておく。

>’不動産バブル崩壊→住宅貸出不健全化→銀行破産→金融危機’と続いた、米国のサブプライムモーゲージ(非優良住宅担保貸出)事態が、韓国でも発生する可能性があるという話だ。<

可能性がある。いや、現在進行形中だ。大丈夫、韓国の場合はもっと酷い。特にLTV制度はかなり酷い。では、現状はどうなのかを見ておこう。

>昨年8月現在の全国の住宅担保貸出LTV比率は47%なので、全体的には安全な方だ。しかし、住宅価格が急落する首都圏郊外周辺と一部地域のアパートで、韓国版サブプライムの影が落ちている。

B銀行が地域別に、2009年5月と今年5月現在のLTV比率を比較した結果、京畿道金浦市の住宅担保貸出しの平均LTVが50%から57%へと7%ポイ ント上がった。京畿道東豆川市と楊平郡も5月現在の平均LTVが各々56%と51%で、3年前に比べて各々6%ポイントずつ上がった。

今年から来年にかけて、全体住宅担保貸出305兆ウォンの46%が満期になるか据置期間(元金は返さずに利子だけ払う期間)が終わる。ウリ・国民・新韓・ ハナ・農協など5大都市銀行で、今年の末までに満期がきて一時償還しなければならない住宅担保貸出しは23兆8000億ウォンに達する。

住宅価格下落を理由として銀行が貸出者に元金の10%程度を償還しろといえば、計2兆3800億ウォンを返済しなければならない。(省略)

結局、借金を返せずに延滞するケースも増加している。4月、銀行圏の家計貸出延滞率は0.89%で、5年2ヶ月ぶりに最高値を記録した。4月の1ヶ月間に新たに発生した家計貸出延滞額は9000億ウォンに達し、そのうち住宅担保貸出しが4000億ウォンを占めた。

現代経済研究院によれば、我が国のハウスプアは108万世帯に達し、このうち約3分の1にあたる33万世帯が”貸出延長できなければ、元利金を返済することはできない”と答えた。

ハウスプア階層は、すでに可処分所得の40%以上を住宅貸出の元利金償還に使っている。 住宅価格がさらに落ち、借金償還の負担が大きくなれば、家計消費を急激に萎縮させて景気低迷を触発する可能性がある。<

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=023&aid=0002408154)

以上、LTVのことを説明した。次は韓国の不動産バブル崩壊について。

韓国不動産バブルの崩壊

取引が盛んな時は、1分差の遅れで契約をできなかったと泣き喚くこともありました。今考えてみれば、その時の仕事があたかも夢のようですね。-ソウル江南区大峙洞O認定の関係者

一晩過ぎれば価格が上がるため、無理に借金して投資した人々が多かったんですよ。ところが今では、貸出費用まで考えれば価格がほぼ半分になったので、火病になった人が何人もいます。-ソウル松坡区蚕室洞D公認の関係者

不動産市場の長期沈滞で価格下落傾向が続く中、夏のオフシーズンに入りソウル江南一帯の仲介業者は静かだった。時々、借家の問い合わせ電話はあるが、売買の客は問い合わせ電話さえない日も多いというのが、大多数の仲介業者の共通した反応だった。

取引きが切れると、これまでに売物を出した売却者は価格を下方調整しているが、これも何の効果もなかった。(省略)

問題は価格が高点に比較し’半額’内外に下落しても、なかなか取り引きが生き返らないということだ。江南区 大峙洞O公認の関係者は”好況時は、間髪の差で遅く到着して契約をのがしたと惜しむ現象がありふれていたが、今は問い合わせの電話さえまばらだから、隔世 の感”と話した。

蚕室のD公認の関係者も”当時、高点で無理に借金して買った人々の場合、今は利子費用まで考えれば物価上昇率を除いても、ほとんど半分ほど無くなったもよ う”としながら”5年間でアパート価格が半分になったが、まともな精神状態の人がどこにいるか”として”損切りしてでも売って出て行こうとするが。これま た取引きが失踪して難しい状況”と説明した。

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=014&aid=0002672992) 
 
5年後に住宅価格は半分になっても、まだ誰も購入しない。損切りしてでも売ろうとしたら、取引が失踪して難しい状況。このように不動産バブルが弾けた今、韓国では恐ろしいことが現在進行形で起きている。だが、その中ですら住宅の貸借価格は急上昇している。

ええ?どういうことだって?それは次回のお楽しみ。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人 先物

16日 1817.79 1147.0 483.50 -965億 240.0
17日 1821.96 1143.6 480.61 -1296億 240.9
18日 1794.91 1142.6 472.88 -563億 237.3
19日 1822.96 1139.1 478.68 -565億 241.5
20日 1822.93 1141.2 481.83 1900億 241.2

以上。今週の韓国経済はギリシャがまた一騒動を起こしたぐらいでそれほど変わってはいない。ただ、気になる情報が一つある。それは中国の不動産バブルである。

>中国官営通信神話は19日’国務院緊急告知’を引用してこのように報道した。告知は”地方当局が不動産規制政策を厳格に実行しなければならない”とし”規制を緩和してはいけない”と強調した。

ただ、この記事だけでは中国の不動産バブルが弾けたのかはまだわからない。中国のバブルは統制できるとか思っている投資家もいるが、管理人はそんなことはないと思っている。どんなバブルだって弾ける。韓国の次は中国かもしれない。

次回のメルマガは引き続き、韓国の不動産を特集していく。次回は韓国特有の制度や事象について解説する予定だ。

読者様の購読にいつも感謝している。これからも応援のほどをよろしくお願い致します。

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