第85回「2月、海外勢の韓国株・債券保有高過去最高→3月、外国人投げ売り始まる」

第85回「2月、海外勢の韓国株・債券保有高過去最高→3月、外国人投げ売り始まる」

配信日:2013年4月7日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガは韓国市場における海外勢の韓国株・債券について特集していく。つまり、外国人の韓国投資についての状況である。タイトルに書いてあるとおり、2月は韓国株・債券保有高は過去最高を記録した。しかし、3月5日頃には外国人投げ売りが始まっている。

ここ1ヶ月の間、韓国市場に一体何が起きているのか。では、記事のチャートを貼る。

記事のチャート

海外格付け会社 韓国同業から過度な高配当受ける→2月は韓国株・債券保有高は過去最高を記録→外国人の影響を受ける韓国市場…韓国だけ後退→外貨準備高→ウォンの行方→今週の韓国経済

海外格付け会社 韓国同業から過度な高配当受ける

【ソウル聯合ニュース】欧米の格付け会社が韓国の格付け会社から純利益の最大90%を株主配当として受け取っていたことが21日、分かった。「国富流出」との指摘も出ている格付け会社の高配当は、5年以上続いている。

韓国金融監督院や格付け業界などによると、格付け会社の韓国信用評価は2011年の純利益84億ウォン(7億2800万円)のうち約90%に当たる76億 ウォンを株主に配当した。50%と1株を保有する筆頭株主の米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは38億ウォンを受け取った。

韓国信用評価の昨年の業績は一昨年と同水準だったことから、昨年もムーディーズに38億ウォン程度が配当されたとみられる。

韓国信用評価の株主への配当比率は02~04年には30%だったが、05 年に50%に、06年には161%に達した。さらに08年には当期純利益の2倍近い135億ウォンを配当した。09年から4年間は90%を維持している。 ムーディーズは昨年までの5年間に約220億ウォンの配当を受けたことになる。

一方、欧州系格付け会社のフィッチ・レーティングスが筆頭株主の韓国企業評価は11年事業年度(11年10月~12年9月)の当期純利益151億ウォンの うち、約65%に当たる98億ウォンを配当した。

73.55%の株式を保有するフィッチは72億ウォンを受け取った。フィッチはここ5年で約230億ウォ ンの配当を受けている。(後は省略)

聯合ニュース

このニュースを読んで如何にも韓国らしいと思ったのではないだろうか。格付け会社が信用できないのは、過去の日本国債の格付けでもわかるとおりだ。しか し、日本の国債の格下げはヘッジファンドにとって大した利益にはならなかった。金利の引き上げを狙っても、日本の銀行はいつもどおり国債を購入したので、 いつの間にか格付けが戻された。

そして、最近は日本と韓国の国債格付けが逆転している。なんと、韓国の国債格付けが上なのだ。韓国経済は今年峠を迎えるのに、国債格付けが日本より上だというわけだ。

もっとも、この逆転現象は3月には元に戻った。日本が円安と株高、消費税増税で財政再建に明るい兆しが出てきたとか、そんな理由からだ。元々、超低金利で 日本の銀行が90%近く保有している国債格付けが下がるほうがおかしいのだ。ドルを刷りまくっているアメリカ国債の格付けが上なのもおかしな話だ。

韓国が得意な接待プレイで格付け会社に多額の配当金を支払っているからこその評価だろう。

2月は韓国株・債券保有高は過去最高を記録

【ソウル聯合ニュース】韓国の株式・債券市場で先月末、外国人投資家の保有残高が514兆9000億ウォン(約44兆3000億円)と、月ベースで過去最高を記録した。韓国金融監督院が6日までに明らかにした。

先月は5兆ウォンを超える資金が海外から韓国市場に純流入した。外国人投資家による韓国上場株投資は1兆5080億ウォンの買い越し、上場債券は3兆5250億ウォンの純投資だったと集計された。

株式の場合、外国人投資家の保有残高は先月末に421兆2000億ウォンで、過去最高となった。

先月初めまで、為替変動や北朝鮮核問題への懸念から売り越しが続いていたが、中旬以降は世界経済の指標改善や為替安定への期待が高まり、買いに転じた。投資家を国別にみると、中国や英国、ドイツなどの買い越し幅が大きい。一方で日本は7カ月連続で売り越しとなっている。

また、外国人投資家の債券保有残高も93兆7000億ウォンと過去最高だった。

ウォン高と政策金利引き下げなどへの期待から、純投資額は2010年10月以来の高水準となった。欧州系の資金が前月に比べ大幅に増えた半面、米国系は純投資から純流出に転じた。

(http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2013/03/06/0200000000AJP20130306000900882.HTML)

格付けで評価で騙される投資家もいるということがこのニュースからもわかる。明らかに仕 込みだったわけだが、政策金利は変わってないし、ウォン高はいつの間にかウォン安へと戻っている。その期待が全て裏切られて、さらに欧州不安が重なり、3 月は投げ売り攻勢ということになったわけだ。

外国人の影響を受ける韓国市場…韓国だけ後退

「外国人の影響を受ける株式市場」。このごろ韓国内株式市場をみる専門家の見解だ。外国人が売り買いするのにあわせて株価が動くためだ。

その上、最近外国人は売る側の場合が多い。このような状況でグローバル流動性が韓国株式に流れてくるという展望が相次いで出ている。

昨年末に始まった韓国内株式市場と世界株式市場間の互いの行き違いは第1四半期いっぱい続いている。主要国株式市場の上昇の勢いを韓国株式市場は見物だけしなければならなかった。先月まではもっともらしい言い訳があった。

円安とウォン高勢いにともなう輸出打撃の懸念だ。だが、今月に入り、これさえ消えた。為替レートは安定傾向だ。強気を見せたドル対比韓国ウォン価は21日1115.7ウォンを記録するなど下落傾向に背を向けた。

ドル貨幣対比日本円為替レートも95円線でとどまる。それでもKOSPI(総合株価指数)指数は2月末以後、3%以上下落した。

専門家はこのような遅れをとる原因を外国人売渡から探す。

今月15日以後、5日間外国人投資家は1兆7000億ウォンの純売渡を記録 した。主にサムスン電子など大型株、電機電子株を売った。

キム・ジョンファンKDB大宇証券研究員は「明確な上昇動力がない状況で当分、外国人の売買動向に注視するほかない」と話した。

それでは外国人はいつ韓国株式市場に戻ってくるだろうか。

今月20日(現地時間)米国連邦公開市場委員会(FOMC)の会議結果は外国人の韓国株式市場帰還への期待感を高めた。この日FOMCは毎月850億ドルの国債を買い取る攻撃的金融緩和を持続すると確認した。

キウム証券のチョ ン・ジウォン研究員は「グローバル景気回復が確認されて流動性供給に対する確信があってこそ外国人の株式買収が可能だ」として「アメリカ連邦準備制度理事会の発表で流動性に対する不安が消えて外国人が韓国株式買収に振り返ることができるようになった」と話した。

パク・ソンヒョンハンファ証券研究員は「アメ リカ連邦準備制度理事会の会議結果によりドル貨幣強勢傾向が折れる」としながら「為替レートの影響で第2四半期から外国人の買収が始まる可能性がある」と 見通した。

まだまだだという見解も少なくない。

ソン・サンフン教保証券リサーチセンター長は「韓国 資本市場に外国人資金が入ってこないのではなくただ債権に注がれることが激しい」と指摘した。

実際に最近、3年満期の国債金利は連日史上最低を置き換えて (債権価格上昇)年2.75%である基準金利を下回っている。

外国人投資家が攻撃的に債権を買い入れたためだ。韓国信用等級に比べて国債価格が相対的に高くなく、先月中旬以後下落した韓国ウォン価が年末に再び強気を見せる可能性が大きいとみて為替差益を期待した投資と解釈される。

ソンセンター長は「企業利益が停滞して外国人の立場で韓国株式の魅力は大きくない」と見た。

新韓金融投資の分析によれば現在のKOSPI指数の12カ月先行株当たり純利益(EPS)は2011年末に比べて0.6%高い水準だ。

リュ・ジュヒョン研究員は「KOSPI企業は去る15カ月間の利益が全く増えなかったとしてもいい過ぎではない」と話した。一方、米国スタンダードア ンドプアーズ(S&P)500指数に該当する企業のEPSは同期間7.4%増えた。

外国人投資家が韓国株式よりは米国株式にさらに関心を持つ可能性があるという意だ。まだ残っている資産運用会社バンガードの基準指数変更にともなう売りも負担だ。毎週約4000億ウォンと推定される指数変更関連の売渡は6月末まで続く見通しだ。

外国人が全体的には韓国株式を売るが、一部純買入をする種目を注視するようにという助言もある。ここ5日間、外国人はSKハイニック ス、SKテレコム、LG電子などIT株を純買い入れした。

イ・ジェマン東洋証券研究員は「外国人は過去にはIT株を無差別売渡したが最近では種目別で違う姿をみせている」と話した。

(http://japanese.joins.com/article/629/169629.html?servcode=300§code=310)

これ記事が二つ分なので長いのだが結構面白いことが書かれてある。韓国のKOSPI上場企業がサムスンなどをのぞけば、ほとんどの利益が上がっていないという。経済が停滞している証拠である。

ウォン安、ウォン高と右往左往していて、技術力が上がるわけでもない。しかも、日本が円安で、韓国はウォン高だからという理由も消え失せた。元々、韓国経 済そのものが悪化しているのは何度も指摘したとおりで、日本の動きが韓国メディアが毎日危機感を抱くほどのレベルではなかった。

さて、ここからが難しい。韓国の為替レートはウォン安へと舵を切るのか。それとも、ウォン高となるのか。それについて考える前に外貨準備高を見ていこう。

外貨準備高

昨年末時点の外貨準備のドルの比率が57.3%という。韓国の外貨準備高は世界7位。昨年末時点の外貨準備高は3269億7000万ドルで、GDPの約30%に相当する。

これについて外貨準備高のドル比率が3%減っている。その分、元でも増やしたのか。そういえば、中韓通貨スワップ協定で貿易決済が可能になり、早速韓国は使っていた。

これは、嘘の外貨準備金を積み上げているだけなので、実質はこの中でウォンの防衛に使えるのは1000億ドル程度だと管理人は予想している。

外貨準備高を積み上げるというのは、ウォンの投げ売りが怖いからだ。リーマン・ショック以後、韓国はずっと外貨準備高を増やし続けている。しかし、この発表を鵜呑みにする投資家はいないので、どこまではったりが通じるのか。

ウォンの行方

今のウォン安が一時的なものなのか、それとも安定するのか。ウォン高に戻るのかどうかだ。また、昨年の経済成長率は2.3%だった。

韓国企業の業績からすれば、ウォンが暴落することは十分考えられる。今年、峠を迎えるので、経済的な状況ならウォン安になる解釈がもっとも妥当である。北朝鮮リスクもある。

しかし、ヘッジファンドがウォン高によって、すでに利益を搾取したのかを考えると、まだまだ吸えるのではないか。

ここまで来るとヘッジファンドの思惑を読み取ることになるので、経済分析ではどうしようもないところがある。投げ売り状態が今後続くかはまだまだ見通しが立たないといったところだ。

今週の韓国経済(2週間分)

最初に付け加えておく必要がある。前回、日曜の第5週目だったということを管理人が忘れていたためメルマガがお休みだった。なので、2週間前、今週の韓国経済を同時に振り返る。2週間前の記事を書いたのが1週間前だったことに注意していただきたい。

今週の韓国経済はいつものように6日の土曜日に執筆している。

2週間前の韓国経済

25日 1977.67 1110.80 549.56 261.55 -887億
26日 1983.70 1105.80 549.90 261.80 -349億
27日 1993.44 1111.60 548.72 263.80 -2137億
28日 1993.52 1112.70 552.64 263.90 -1519億
29日 2004.89 1111.10 555.02 264.90 1331億

今週の予想レートは1115~1125だった。少し予想よりウォン高となっているわけだが、欧州キプロスによる新たな問題浮上と北朝鮮リスクというやつ だ。キプロスの方では社債の保有者も負担することが決まったことにある。少しだけ解説しておくと、投資資産には安全順がある。

通常、負担の順番は、銀行の資本、株式、劣後債、普通債、預金である。そして、今までは劣後債の一部ぐらいが負担で済んでいたのだが、キプロスによって、普通債、預金まで危うくなってきた。

どうして株式や社債などに投資をするかといえば、金利が高いというのがあげられる。銀行に預金しても金利が安いのは言うまでもない。銀行は金利そのものは 安いがいつでも下ろせる、安全だという信頼があった。ところが預金封鎖が行われてしまった以上、その安全が脅かされてしまった。

欧州の不安がどこまで広がるかは未知数だが、おかげで今週、日経平均は下がっていた。

後、北朝鮮による地政学的リスクも考慮しなければならない。毎日のように挑発行為を繰り返していたわけだが、27日に「珍島犬1号」が発令された。

なんだこの名前はと思うかもしれないが、この珍島犬は、北朝鮮の武装ゲリラ・特殊部隊員などが韓国に浸透したり、部隊で脱営兵が発生するなど局地的な脅威状況が起きた時に発令される段階別警報措置のことをいう。

つまり、これが発令されたことで、警戒レベルが一気に引き上げられたことになる。もっともその日に解除はされている。市場への影響は小さいが、何かと動きが報道されるのは投資のマイナスにしかならない。他にも、北朝鮮のミサイル射撃待機指示などもあった。

それと29日を見ていただきたい。久しぶりに外国人が買い越しをしている。4月の相場がどうなるかは1日だけではわからない。ただ、北朝鮮リスクは考慮しておく必要がある。

今週の韓国経済

01日 1995.99 1114.80 553.97 264.65 -587億
02日 1986.15 1118.00 552.83 262.20  319億
03日 1983.22 1117.50 552.50 262.00 -2412億
04日 1959.45 1123.80 555.23 257.25 -4723億
05日 1927.23 1131.80 547.51 253.75 -6722億

今週は、北朝鮮リスクが非常に高まったことで、株安、ウォン安となった。特に4日、5日辺りが大きく動いているのだが、ウォンの投げ売りが来ているのか。北朝鮮が本気で韓国に攻めてくるとは思えない。ただ、株、為替というのはきっかけ次第で大きく左右される。

また、日経平均が凄まじい勢いで上昇したことはニュースでしっていると思われる。日銀の 総裁が変わり、政策発表されたことが主な原因で、経済対策としては、アメリカの量的緩和政策をまとめてやるような感じだった。韓国経済のメルマガなので詳 しく取り上げない。ただ、ドル/円が97円になっていることは注目しておく必要がある。

これに関連して今週、アメリカの雇用統計が発表される。これについては指標が良くなる可能性が高まっているので、さらにドル高になる動きがある。上の円安もそうだが、もちろん、ドル/ウォンの方でもドル高になれば、ウォン安になるわけだ。

つまり、韓国は経済不況、アメリカの景気回復、北朝鮮リスクの3つの悪材料によって、来週もウォン安傾向となると予想できる。予想レートは1130~1140というところだ。

ただ、あまりにもウォン安になっても韓国は苦しい立場になるので、1140辺りまで行け ば為替介入も考えておく必要がある。適正レートは1150あたりと以前に説明した。1140は安全圏ではあるが、最近は為替レートの動きが早いので、 1140いったと思ったら、1150を超えている可能性がある。

また、来週は韓国銀行が金利を引き下げるかも注目だ。管理人は引き下げないで維持すると考えている。

今週はこれで終わる。来週は朴槿恵政権が誕生して1ヶ月経ったので、こちらを特集していこうと思うのだが、官僚が決まらない、徳政令を行うなど、中々の無能ぶりを発揮しているようだ。

読者様の購読に深く感謝する。これからも温かい応援の程をよろしくお願い致します。

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