第89回「LG電子、テレビ事業で苦戦。91%減益・・・活路は曲面OLEDテレビ?」

第89回「LG電子、テレビ事業で苦戦。91%減益・・・活路は曲面OLEDテレビ?」

配信日:2013年5月12日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済のメルマガはLG電子を特集する。

今、LG電子に限らずテレビ事業の収益が振るわないことはニュースで知っていると思われる。ソニー、シャープ、パナソニックといった日本企業もテレビ事業は赤字となり、シャープはさらに赤字5000億円ともなっている。

確かに日本企業なら円高、不況であることは大きな原因だが、インターネットが登場し、携帯の多機能化というものが家庭用テレビ需要そのものを低下させてい る一面もあるだろう。反対に携帯事業は絶好調というニュースもある。この辺りを振り返りながら、LG電子の最新情報を追う。では、記事のチャートを貼ろ う。

記事のチャート

LG、55型有機ELテレビ、日本市場へ投入→LG電子、時価総額でパナソニック、ソニーに抜かれる→LG電子、大幅減益→曲面OLEDテレビの発売→先週の韓国経済→今週の韓国経済

LG、55型有機ELテレビ、日本市場へ投入

韓国のLG電子は薄型テレビの次世代品として期待する有機ELテレビを今春をめどに日本市場に投入することを決めた。55型品を家電量販店を通じて販売する。

現段階で日本のメーカーが投入していない製品を先行して扱うことによりブランド力を引き上げ、発売済みの液晶テレビの販売をテコ入れする狙いがある。

(http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM19038_Y3A120C1MM0000/?dg=1)

これが2013年1月28日に日本経済新聞に掲載されたニュースだ。今、5月なのでこのLG電子の薄型テレビは売り出されてるかを調べてお いた。調べた結果、昨日偶然に京都のヨドバシカメラにLG電子の55型が置いてあった。一枚写真を撮ってきたのでブログのリンクを張っておく。

LG電子、55型の有機ELテレビをヨドバシカメラで見つけたので写真撮ってきた

それより、このテレビの画像を調べてみたのだがどうもコラ画像にしか見えない。まあ、明るすぎるせいもあるんだろう。

(http://www.zdnet.co.kr/news/news_view.asp?artice_id=20120101150029)

LG電子、時価総額でパナソニック、ソニーに抜かれる

この3カ月間、韓国電子企業が日本企業に対して劣勢になっていると、韓国メディアが6日報じた。金融投資業界によると、4日の終値基準で韓日電子企業の時 価総額を分析した結果、LG電子の時価総額は106億ドルで、サムスン電子(1941億ドル)、パナソニック(183億ドル)、ソニー(159億ドル)に 次ぐ4位だった。

昨年11月15日は、サムスン電子(1800億ドル)、LG電子(122億ドル)、パナソニック(120億ドル)、ソニー(108億ドル)の順だった。

パナソニックとソニーの実績が円安で改善され、この3カ月間でLG電子を追い抜いた。パナソニックは昨年10-12月期の純利益が610億円(6億5900万ドル)で、市場の予想値(170億円の損失)を大幅に上回った。

LG電子、時価総額でソニー・パナソニックに抜かれる…円安の影響 | Joongang Ilbo | 中央日報

これが2013年2月6日の中央日報の記事。

日本のドル/円が円安傾向へ舵を取ったことで、日本企業の業績が回復するとともに、時価総額はLGを簡単に抜いたというニュースだ。ただ、テレビ事業の苦戦は日本企業でも同じことなので、これを素直に喜んでいいかは微妙だ。後ろからはどんどん中国企業が迫っている。

世界のディスプレイー販売シェアは1位、サムスンで24.5%、2位がLG電子、23.4%、以下、群創光電 12.8% 友達光電 11.8%、シャープ8.3%と続く。

韓国の真似して、事業拡大していく中国企業は資産規模がサムスンと比べて遙かに小さいLG電子にとっては脅威にしかならない。

実際、この中国企業が安い薄型テレビを発売していくことで、市場に大きな変化をもたらすことだろう。ふたたび造船のようになってしまうのか。テレビ事業は採算が取れないというのが現在の常識になりつつある。

LG電子、大幅減益

韓国電機メーカー大手のLG電子が2013年4月24日に発表した2013年1~3月期決算によると、純利益は220億ウォン(約19億8000万円)で、前年同期の2475億ウォン(約222億7500万円)から91%の大幅減となった。

売上高は14兆1006億ウォン(約1兆2690億円)で、 前年同期比6.8%増だが、前期比では4.7%減だった。(以下、省略)

(韓国LG、大幅減益 テレビ事業低迷 : J-CASTニュース)

アメリカメディアの分析を見るまでもなく、原因がウォン高、テレビ事業にあることはわかる。問題はこれが続くかどうかだ。

管理人も消費者なのでテレビを買い換えることもある。だが、日本はエコポイント、地デジ、ロンドンオリンピック需要も済んでいるため、今、日本でテレビ購入を検討する人は少ないだろう。では、世界はどうなのか。欧州危機というものがずっと続いている。

アメリカの景気はだいぶ立て直してきたデータはあるが、まだまだテレビ需要が増えるといったほどではない。では、中国はどうか。

中国は安いテレビが爆発する可能性はあるが、それでも中国企業が驚くほど安くで販売するので中国市場に活路を見いだすのは難しいだろう。

それでも、LG電子はテレビ事業を諦めていない。それが、曲面OLEDテレビの発売である。

曲面OLEDテレビの発売

今年に入りLG電子ががんばっている。LG電子は29日、「曲面有機発光ダイオード (OLED)テレビ」を世界で初めて発売すると発表した。

55インチOLEDテレビの世界初めての商用化に成功し、四半期基準で初のスマートフォン販売 1000万台突破、世界のスマートフォン市場で初めてシェア3位達成に続く朗報だ。

LG電子はこの日から全国の百貨店、マート、LGベストショップなど1400余りの販売店で55インチ曲面型OLEDテレビの予約販売を始めた。販売価格は1台当たり1500万ウォン。受付順に6月から配送を始める。

OLEDは電流が流れると自ら光を出す蛍光性有機化合物で、液晶に代わる「夢のディスプレー」と呼ばれる。応答速度が100万分の1秒で液晶より1000 倍以上速く、画面に残像が残らない。バックライトが必要なく電力効率が良い上、厚さ1ミリ以下の超薄型で製作でき、曲げたりたたんだりできるディスプレー も実現できる。

LGが今回出した曲面テレビはアイマックスシアターのように画面中央がへこむように曲がっている。このため従来の薄型テレビと違い、視聴者の目から画面中心部と側面までの距離が同一で、画面の端が曇るように見える現象がほとんどない。(以下、省略)

1位だけが生き残る…LG電子が世界初の曲面OLEDテレビを発売 | Joongang Ilbo | 中央日報)

記事を読めばなんだか凄いことが書いてある気はするのだが、折り曲げる機能が欲しいと思うようなテレビ機能なんだろうかというと・・・首をかしげたくなる。だいたいこれどうやってリビングに置くんだろうか。

3Dテレビが転けるとわかっていた人は多いと思うが、これが売れるとは到底思えない。

以上。まとめるとLG電子はまだまだテレビ事業で頑張るということだ。今年、一年で中国企業がどこまで追い上げるかが焦点となる。シェアなんて結構簡単に覆るので、1年後にLG電子が負けている可能性も十分にある。

今、どの分野でも生き残れるのは2つ、3つぐらいの企業となっている。シャープもそうであるように、3位以下になれば、苦しい立場となっていく。中国のやっていることが韓国の後追いなので、後は資産規模次第。どれだけ安くで販売して、市場を潰すかだ。

DRAMもそうだったように、韓国が中国がやろうとしていることは市場を踏みつぶし、結果、何も残らなくなるという現実。それを批判するのは簡単ではあるが、汚い手を使ってでも勝たなければいけないのが資本主義である。

資本主義社会の世界に生きて、それを否定することにあまり意味はない。LG電子がどうなるかはじっくり見守っていきたい。

先週の韓国経済

先週はGWで祝日となり、メルマガがお休みだったことをすっかり忘れていた。なので、今回は二週間分をお送りする。日本がGW中でも韓国市場は開いており、金利を下げた後の実介入、日本の円続落などで、かなりの変動があった。

日付 KOSPI ウォン KODAQ 先物 外国人(ウォン)

29日 1940.70 1107.20 568.36 253.55 -1729億
30日 1963.95 1101.20 563.87 257.15 262億
01日 メーデーお休み
02日 1957.21 1101.60 560.48 254.75 -893億
03日 1961.98 1100.50 256.25 561.69 -310億

以上の結果となった。2週間前の予想レートは1105~1115だった。1100を切らないと見ていたのだが一時的には切っている。また、当局の介入が弱い。明らかに為替介入を行っているのにここまでウォン高に追い詰められている。

北朝鮮リスクもあるのに市場はウォン高。KOSPIも上がってきている。ただ、外国人売買の規模は小さいので様子見というところもある。

残念ながらここまで介入が弱いと来週は1100切るだろう。

アメリカの雇用統計次第では、多少、ドル高になるかもしれない。しかし、予想ぐらいだと大きく動きはしないと思う。次週の予想レートは1100~1090というところにしておく。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

06日 1962.28 1093.60 567.26 256.55 -574億
07日  1954.35 1091.40 573.68 255.10 -2165億
08日  1956.45 1086.40 576.70 255.15 -1545億
09日  1979.45 1091.00 573.35 258.80 1349億←金利引き下げ
10日  1944.75 1106.10 569.70 252.80 -1774億←ドル/円が101円に

■9日に金利引き下げ

今週は9日と10日に韓国市場を揺るがすことが起きている。それまでは、政府介入をするものの、ウォン高一直線で進行していたわけだが、9日に韓国政府が政策金利を0.25%を利下げして、2.5%とした。それで若干、株高、ウォン安へとなった。

この予想外の引き下げには驚いた。しかも、1週間前は金利引き下げをするなんて匂わすことすらなかった。韓国の中央銀行はけっこうな信頼を失った気がする。管理人も凍結すると思っていたのでがっかりだ。

■10日、ドル/円が100円台に突入

ところが、10日にドル/円が100円台に突入して、日経平均が14600円となった。これの影響を受けて、KOSPIとウォンが投げ売り状態となる。

このドル/円の動きについては判断が難しい。円安がどこまで進行するかは100円台の大台を突破した以上は、105円辺りまでは壁がないからだ。もし、さらに円安となれば、ウォンが安くなる可能性が高い。

今週の予想レートは1100~1115にしておく。

以上、今週はこれで終わる。さて、来週の予定だが、テレビ事業が苦戦していたことは取り上げたので、今度は好調だというスマートフォン事業がどうなのかについて見ていく。まあ、サムスンの話題が中心になると考えている。

読者様の購読に深く感謝する。これからも応援の程をよろしくお願い致します。

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