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第103回「韓国の家計債務980兆ウォンと1000兆ウォンまであとわずか。真の韓国経済危機が迫る!」

第103回「韓国の家計債務980兆ウォンと1000兆ウォンまであとわずか。真の韓国経済危機が迫る!」

配信日:2013年8月25日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガは家計債務について特集する。100回辺りから韓国経済の脆弱な経済構造 の理由、韓国経済が再び9月以降に危機に陥る理由を10個にわけて説明した。

最新の情報を追加した10個はそこらの書店で並んでいる韓国経済危機本よりは 速報性が高い情報を提供できたと思う。特に電力危機などどこにも掲載されてないまさに旬の情報だった。最も、どの本を斜め読みしても、管理人の指摘してい ることからそれほど外れたものはない。文章は違えど、指摘している点はほぼ同じだ。

さて、今回は家計債務がもたらす真の韓国経済危機とは何かを中心にして、最後に家計債務の最新情報をまとめていく。では、記事のチャートを張る。わかりやすいように、最初に日本の借金について取り上げる。

記事のチャート

日本の借金が1000兆円超えたのは危機なのか?→家計債務がもたらす真の韓国経済危機とは→家計負債980兆ウォン突破→今週の韓国経済

日本の借金が1000兆円超えたのは危機なのか?

最近、日本のマスメディアは日本政府の借金が1000兆円を超えたと報道しているわけだが、それをわかりやすく日本人一人当たり、792万円と報道してい るのはご存じだろう。だが、これは間違いである。なぜなら、国民の借金ではなく、大多数の国民が日本政府に金を貸しているのだ。

つまり、792万円は国民のお金なので借金ではないのだ。この時点で日本のマスメディアが経済に音痴なのかはわかるだろう。簡単な内訳はこうだ。

残高の内訳は、国債が830兆4527億円、借入金が54兆8071億円、一時的な資金不足を補うための政府短期証券が123兆3683億円だった。国の借金は13年度末には、1107兆円になる見通しだ。

このように書いてある。ここでは注目なのは国債である。実は国債は日本の銀行が95%ほど購入している。日本の金融資産は1600兆円である。そして、日 本は世界一の債権国である。さらにいえば、国債の利率はアベノミクスでハイパーインフレになるとか、愚かなマスメディアが述べていたが、ご覧の通り、長期 国債は8月22日現在で、10年物0.759である。1%すら超えていない。これでどうやって日本が破綻するのか教えて欲しいところだ。

つまり、日本人が銀行にお金を預ける→銀行はそのお金を運用するため日本国債を購入→利息が銀行に入る→銀行は預けた資産になけなし利息を出す→以後繰り返し

このような感じなのだ。確かに政府の借金が1000兆円を超えたことははっきりしているが、これは別に今すぐ慌てる問題ではない。プライマリーバランスの問題もあるが、日本銀行は日本国債をほぼ購入している限り、結局、日本人のお金となって返ってくる。

もちろん、内債なのでギリシャのようにはならない。つまり、借金といっても、身内から借りるのと、他人から借りるのは大きくことなるということだ。これは ぶっちゃければ、日本政府が借金を帳消しにするということもできなくはない。大量の円を刷ってばらまくことだってできるわけだ。まあ、さすがにそれは他国 から批判されるのでしないと思うが。

家計債務がもたらす真の韓国経済危機とは

さて、日本政府の借金については解説したとおりだ。でも、これから語っていく韓国の家計債務は日本の事情とは決定的に異なる。つまり、韓国政府、韓国人が 借金しているのは内債ではない。外債であること。また、政府の借金は外債で4000億ドルあること。他にも地方や公共機関の借金がある。

では、韓国人の金融資産はいくらなのだろうか。2011年11月30日で2兆4000億ドルである。これは世界の金融資産の1.3%で、アメリカが22.5%、日本は9.3%であった。

つまり、2兆4000億ドルは資産なので、これが借金より多ければ、それほど問題ないわけだ。980兆ウォンがおよそ86兆円である。2兆4000億ドル は円に直すと、236兆円だろうか。つまり、韓国の金融資産は236兆円ある。この金融資産を上回らない限りは大丈夫である。

さて、家計債務だけでは金融資産を上回らないのだが、実はこれに外債4000億ドル、地方の借金を入れると韓国政府の借金は1500兆ウォンで130兆円 となる。つまり、130+86=216兆円となる。あれ?後、20兆円しかないじゃないか。計算してここまでとはびっくりした。

整理すると

韓国の金融資産は236兆円
韓国の借金は216兆円

日本の金融資産は1600兆円
日本の借金は1000兆円

これを比率に直すと、韓国91%、日本は62%となる。これならわかりやすいだろう。本来、資産も計上して取り上げるのが当たり前である。借金の規模が増 えて1000兆円を超えたと騒いでも、実は62%ぐらいなのだ。一方、韓国は91%である。これが韓国の真の経済危機の実態である。金融資産より、借金の 方が多くなる。しかも、外債である。

韓国政府が徳政令を発動して、韓国政府からの基金での借金帳消しはできても、外債から借りたお金の帳消しはできない。つまり、外債から借りたお金は政府が肩代わりしているのが徳政令の正体なのだ。

額面だけを見てもわからない情報というのはよくある。実際、韓国経済で家計負債の増加がもたらす真の経済危機を理由を分析した韓国メディアは存在しない。管理人が真の経済危機と述べているのは、金融資産と借金の逆転現象である。後、韓国は9%しか余裕がないのだ。

都合の良いことに後、家計債務が20兆円増えたら、金融資産と借金が=となってしまう。最も、この金融資産の内訳は知らないので、ここに不良債権が山ほど含まれていてもおかしくはない。

このように韓国の真の経済危機は着実に進んでいる。だが、これって打つ手がないのだ。日本の場合は円をひたすら刷るだけで解決する。だが、韓国の場合、ウォンを刷りまくれば急激なウォン安となって返ってくる。ウォン安になれば、外債はドルなんで、借金が増加する。

このように、日本と韓国の借金事情を比較しながらまとめたわけだが、実際、全然異なっていることがわかったと思われる。韓国の方が借金事情は日本より遙か に深刻なのだ。くれぐれも額面だけの記事を鵜呑みにしないこと。最も、このメルマガを購読している読者様は経済通だと思われるので、そんなことはないと思 うが。では、最後に最新ニュースを出しておこう。

家計負債980兆ウォン突破

>家計負債がまた急速に増えている。22日の韓国銀行(韓銀)によると、6月末現在の家計信用残額は980兆ウォン(約86兆円)と、過去最高となっ た。4-6月期だけで16兆9000億ウォン増えた。前年同期比の増加率も5.5%にのぼった。増加ペースがまた速まったのだ。家計信用とは、家計が銀行 などで借りた「家計貸出」とカード・分割払いなど「販売信用」を合わせた金額。

家計の負債増加の主な原因は住宅担保貸出だ。6月末の取得税減免終了を控え、住宅取引と貸出が大きく増えた。家計貸出残額は6月末基準で926兆7000億ウォンと、4-6月期だけで17兆5000億ウォン増加した。

一方、販売信用は6000億ウォン減少した。クレジットカードの代わりにチェックカードを使用する人が増え、消費心理も冷え込んだからだ。

家計負債が年内に1000兆ウォンを超えるという予想も出ている。賃貸住宅の保証金が大きく上がり、そのために貸出が増えているからだ。現代経済研 究院の関係者は「急騰する賃貸住宅の保証金が最近の家計負債増加の主要要因として浮上しているだけに、実効性のある安定対策が求められる」と述べた。

(http://japanese.joins.com/article/318/175318.html?servcode=300&sectcode=300&cloc=jp|main|top_news)

さて、サイトの読者様に住宅担保貸出で家計負債が増加したと考えられる理由を説明した。実は、このメルマガで取り上げるつもりで詳しく解説したものなので、ここでも取り上げていく。

>ちなみに韓国政府は来年から中・高所得者の税金を引き上げる政策を示している。朴槿恵政権が低所得者を大事にしているという印象を強めるためと税収確保 が目的だろう。政府の借金もどんどん増えているからな。9月以降は財政の崖に突入して、死んでしまうのも避けたいものな。

家計負債が増えた理由は、住宅担保貸出らしい。韓国では住宅は投資目的に使われる。日本のように住む場所だけではなく、値上がりして売る、または貸すと いったことが頻繁に行われる。そのために、ウォルセ、チョンセという家賃制度がある。これ結構、特別な制度なので、過去に詳しく解説したのだが、賃貸契約 時にまとまった保証金を払えば、月々の家賃を支払う必要がないのがチョンセ。一方、ウォルセというのは毎月決められた額の家賃を払う制度のことをい う。

ウォルセの場合も保証金を一般的に支払う。これには、ウォルセの保証金の金額を多めに払えば、ウォルセの月々の支払いが安くなるというメリットがあ る。つまり、住宅担保貸出というのはチョンセのために資金か、またはウォルセの保証金を先に払って家賃を減額してもらえるという制度から増えていることに なる。

つま り、日本で言う頭金の制度みたいなものと似ている。ちなみにチョンセでも、ウォルセでも契約終了時には保証金は全額返してもらえる。これは韓国の不動産投資で儲かる仕組みがあったためだ。

韓国在住のブロガーさんから教えてもらった情報になるが、韓国の不動産投資の利率10%ほど付いたために、このようなシステムでも成り立っていた。 ただ、最近は不動産投資の利率が減少しているため、チョンセよりウォルセのほうが多いというのも前回に触れたとおりだ。これ以外にも、日本の家賃に相当す るサグルセというものもあるが、これは家賃の一括払いが基本だ。つまり、1年借りたいなら1年分先に払うことになる。<

以上。このように解説した。保証金が増えているということは、チョンセ、ウォルセのことだろう。特にウォルセが最近、増えているのでウォルセが中心という ことになる。この家賃制度はこのように解説しないと、日本の不動産事情とは異なるシステムなので、書いてある意味が理解しにくい。

今週の韓国経済

日付 KOAPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

19日 1917.64 1115.60 550.49 249.20 1700億
20日 1887.85 1120.80 537.57 245.25 2879億
21日 1867.46 1117.40 530.54 241.80 -1454億
22日 1849.12 1123.00 517.64 240.45 -1018億
23日 1870.16 1116.90 521.19 243.10 1065億

今週の予想レートは1105~1120だった。少し、予想値よりウォン安となった日もあるが、元に戻して予想範囲内に収まった。ウォン安になった理由がド ル高(アメリカの規制緩和の縮小)から来ている。最も、来週も大きな動きはない。ジャクソンホールミーティングが週末にあるが、バーナンキさんは欠席らし いので、いきなり何か凄い発表はすることはなさそうだ。だとすれば、そう大きくは変わらないだろう。

次週の予想レートは1105~1125にしておく。もっとも1110は終値では超えないとみている。

今回はこれで終わる。さて、来週は9月危機まで1週間に迫る8月4週目となる。いよいよ、9月危機があとわずかなわけだが、今回は韓国メディアが9月危機 をどう取り上げているかを紹介していく。昨日、一つだけ出てきたのだが、これから色々と出てくると思う。一方、電力危機の方はブラックアウトはしないで何 とか乗り超えそうな感じだ。もっとも、電力危機の本番は冬なのだが。

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第102回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える10の理由(後編)」

第102回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える10の理由(後編)」

配信日:2013年8月18日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週、韓国経済のメルマガは前回に引き続き、「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える10の理由(後編)」について見ていく。では、記事のチャートを張っていこう。

記事のチャート

韓国経済が再び危機を迎える10の理由(後編)→人件費高騰→脆弱な国内市場(内需)→サムスンの繁栄と衰退→数千件以上の特許紛争→アメリカ、EUとのFTA→今週の韓国経済

韓国経済が再び危機を迎える10の理由(後編)

■前編(第101回目の内容)

ウォン高
中国経済の減速
中国企業との価格競争
日本企業との価格競争
不安定な電力供給

■後編(第102回目の内容)

人件費高騰
脆弱な国内市場(内需)
サムスンの繁栄と衰退
アメリカ、EUとのFTA
数千件以上の特許紛争

人件費高騰

後編は人件費高騰からだが、これは韓国人を雇うのに賃金が上昇しているということになる。三菱東京USJ銀行がまとめた「アジア各国賃金比較2013」というものが、2013年5月10日に配信された。PDFなのでリンクを張っておく。

http://www.bk.mufg.jp/report/aseantopics/ARS20130510.pdf

メルマガではグラフが入らないので簡単なまとめになる。詳細はPDFを参考にしてもらえばいい。結論から先に述べると、アジア各国の一般工の米ドル建て月額賃金を比較すると韓国ソウルは日本の横浜に次ぐ2位となっている。BEST5は次の通り

1位 横浜 3306ドル
2位 ソウル 1734ドル
3位 香港 1619ドル
4位 シンガポール 1230ドル
5位 台北 1143ドル

このようになっている。ちなみに北京は466ドル。驚くべきことになんとソウルはアジア2番目に賃金が高いのだ。日本(100)として比較すると韓国ソウ ル44.6となる。このように韓国では年々、月額賃金が上昇しているわけだ。その国の人件費が高騰すれば、海外企業は儲けが少なくなるので別の場所へとシ フトする。つまり、他のアジアに生産拠点を移す。韓国の場合も、人件費の高騰で企業が撤退を考えているということになる。最も、企業が撤退するのはそれだ けの理由ではないのだが、人件費の高騰は組み立て工場に過ぎない韓国にとってマイナスとなるわけだ。

ちなみに韓国では最近、最低賃金が上昇が決定した。これは来年から適用されて、時給は4860ウォンから来年は5260ウォン(480円)となった。雇う方にとっては人件費高騰である。さすが経済に無能な朴槿恵大統領である。

脆弱な国内市場(内需)

韓国の内需は小さすぎて比率が出てこない。貿易依存は96%。数字に出てこない内需もあると思うのだが、それでも圧倒的に外需依存している。これは昔はも う少し内需があったのだが、明博前大統領の財閥優遇策とウォン安政策によってほぼ全滅状態である。外需に依存しすぎると他国の政治や経済状況に大きく左右 される。

韓国経済がグローバル化している証拠ではあるが、それが極めて危ういのは言うまでもない。国内産業(中小企業)が育たない大きな理由でもある。内需に望み がなければ、韓国企業は海外へと進出せざる得ないわけだ。そこには巨大な資本グループがたちはだかる。簡単に潰されるのが落ちである。

サムスンの繁栄と衰退

サムスンについては何度もメルマガで取り上げているわけだが、韓国一の大企業で、そのサムスングループは韓国GDPの25%を占めている。これには韓国政 府の露骨なサムスン優遇策が色々あったためだ。ウォン安政策、財閥優遇策を筆頭に、年々、急成長するサムスンのやり方は薄利多売である。

利益を度外視した叩き売りで、市場をまるでハイエナのように荒らしていく。DRAM、液晶テレビ、携帯事業、サムスンのやり方は韓国政府の支援なくてはで きない。しかし、その応援によって、サムスンと韓国政府の立場が逆転した。もはや、「サムスン帝国」と呼ばれるほどとなり、司法や政治を意のままに操れる わけだ。特に司法は酷い。

韓国で外国企業がサムスン電子を訴えても、ほぼ負ける。また、世界一有名なブラック企業である。安い人件費で、労働者を休みなく長時間働かせ続けるのはま さに産業革命時代のイギリスレベルである。韓国人からはサムスンに憧れる一方、サムスンが最も嫌いという正反対な意見が続出している。

このようなサムスンだがGDPに深く貢献している以上、韓国の成長率を嘘でもよいから上げるためにはかかせない。サムスンの成長を除けば実はほとんど経済成長していないなんて、そうそう表には出てこない。

サムスンが衰退すれば韓国の経済成長率は減少する。成長しても邪魔な存在で、衰退しても困るという。まさに韓国が抱えるジレンマである。そのサムスンにも 陰りが見えてきている。メルマガで取り上げた通り、サムスン電子の株は2013年6月以降で20%ほどダウンしており、時価総額ではソニー1社分が消え た。今後、新しいビジネスを生み出せない限り、サムスンの苦戦は続く。もっとも、一蓮托生なので、韓国が経済崩壊して、IMF行きとなればサムスン電子は 国家の後ろ盾を失うことになる。ちなみに韓国サムスンの筆頭株主の54%は外資である。そして、ほとんどがアメリカのヘッジファンド関連が購入している。

アメリカ、EUとのFTA

韓国の経済政策によって、EU、アメリカとのFTA(自由貿易協定)が結ばれた。

単純にいえば、他国に払う関税を少なく、またはゼロにしようという協定である。韓国がEUに輸出している車や携帯電話といった商品がさらに安くできるメ リットがあるわけだ。だが、関税には国内企業の保護という大事な役目がある。関税が減少することで、韓国国内では外国企業が一気攻勢にでれるようになっ た。それが韓国で外国産車が売れる理由だ。特に、トヨタやドイツ車などは人気がある。他にも、食べ物や衣類といった日常品。EUとアメリカが得意とする製 品が韓国に押し寄せてきた。その結果、韓国の輸出に恩恵を受けたが、それ以上に輸入が増えた。

このFTAの成果はまだ数年なのだが、これから逆転現象は顕著になると思われる。さらに、アメリカとのFTAは植民地化というほどの内容である。その筆頭 がISD条項だ。これは、韓国のエコカー減税などの政策、郵便局の保険、ましてや学校給食にまで至る。この先、何か決める時、アメリカの企業が不利になる 条件が出せなくなるのだ。日本の保険事業がアメリカにのっとられていることを知る日本人は少ないが、韓国も時期にそうなるだろうな。

数千件以上の特許紛争

これで最後になるのだが、韓国企業は他国から技術をぱくって製品を造るので、特許侵害で世界中の企業から訴えられている。その数は4000件以上にのぼ り、大半がサムスンが占めている。この特許紛争で大きな話題といえば、サムスンと米アップル社との特許訴訟であろう。この度、オバマ大統領が、アップルが 標準特許を侵害したと認定し、輸入禁止令を出したITCに拒否権を発動した。これは一連の流れでそう決めていたのだろう。

そして、8月9日、アップルはスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」とタブレット端末「iPad(アイパッド)」を「全面的 に模倣した」と主張するサムスン製品の輸入規制命令を勝ち取る。後はオバマ大統領の判断次第となった。この先、オバマ大統領がどうするかは知らないが、も し、決まればアメリカにサムスンは輸出できなくなる。

このような大きな特許紛争を始め、サムスンは世界中から賠償金請求を要求されていくことになる。いつまで払い続けられる体力はあるのか。後では韓国人の税金が賠償金に回っているわけだが。

以上、前編と後編で10個の理由を説明した。後編も見て頂ければわかるとおり、ほとんどが貿易依存が招いたことである。ただ、実はまだまだ書き切れない理 由が存在する。家計債務危機、財政の崖問題、外債のロールオーバー、ストレステストなど、9月には色々な経済イベントがあり、さらに現在進行形で電力危機 が韓国経済を襲う。次回はこの辺りも見ていきたいのだが、10個の理由を説明できるだけで、十分韓国経済に精通しているといえるだろう。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

12日 1884.83 1113.70 550.25 244.30 -569億 ←韓国で火力発電所が停止
13日 1913.03 1115.30 550.85 248.10 1642億
14日 1923.91 1118.70 550.87 249.70 3600億
15日 お休み
16日 1920.11 1113.60 548.79 249.20 2153億

今週の予想レートは1105~1120だった。今週は予想範囲内だったわけだが、終値だけみればほぼ動いていない。ただ、予期せぬ出来事があった。それが 電力危機を迎えていた韓国で、さらに火力発電所が停止するという事態となったことだ。これで若干、ウォン安へと進んだのかもしれない。今のところ、電力危 機はつづくがまだブラックアウトにはなってない。株価にも大した影響はなかったようには見える。

来週だが、今のところ、為替が動く大きな材料はない。そのため、大した値動きはしないとみている。予想レートは1105~1120。前回と同様にしておくが、1110を超えるのさえ難しいところだろう。

今週はこれで終わるが、次回は電力危機がさらに深刻となれば、こちらを特集する予定。ただ、何事もなければ、10の理由で説明し切れてないものをみていくのもいいだろう。家計債務の最新情報をまとめるなど、色々考えているので楽しみにして欲しい。

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第101回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える10の理由(前編)」

第101回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える10の理由(前編)」

配信日:2013年8月11日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガも引き続き、韓国経済危機が再び危機を迎える理由についてみていく。前回 は脆弱な経済構造を振り返ったわけだが、その経済構造の上に大きくわけて10個ほど深刻な問題がある。まずはその10個の理由とは何なのかについて見てい こう。では、記事のチャートを張る。

記事のチャート

再び経済危機を迎える10の理由→今週の韓国経済

まず、韓国経済が再び危機を迎える10の理由を列記する。ただ、思ったより長くなったので前後編に分けることにした。前回、韓国の脆弱な経済構造を振り返ったのはこの理由の前振りのためだ。

再び経済危機を迎える10の理由(前編)

■前編

ウォン高
中国経済の減速
中国企業との価格競争
日本企業との価格競争
不安定な電力供給

■後編

人件費高騰
脆弱な国内市場(内需)
サムスンの繁栄と衰退
アメリカ、EUとのFTA
数千件以上の特許紛争

以上の10個である。では、一つずつ見ていこう。

■ウォン高

韓国経済にとって重要なのは輸出に有利かどうかである。その時、大事になるのは為替レート。そのため、ウォン高になるだけで韓国企業の競争力は激減する。 韓国の理想的な為替レートは1100~1150の間である。非常に狭い為替レート範囲であり、だいたいこの範囲を超えると政府の為替介入が行われる。た だ、輸出に有利なのはウォン高よりはウォン安である。しかし、通貨安というのは行き過ぎると止まらないこともあるので、過度なウォン安はデフォルト危機と なる。

さらに、韓国政府は過度なウォン安を防ぐために3297億ドルの外貨準備高を用意している。これで実際に使用出来るドルは三分の一程度であると思われる。 他にも中国との通貨スワップ協定や、チュンマイ・イニシアチブ協定100億ドルといった他国の通貨を緊急時に借りることができる、いわゆる通貨スワップ協 定というものもある。

このようなシステムがあるので、2013年9月にいきなり倒れたりはしない。デフォルト危機になるとすれば、1600ウォンを超える時ぐらいだろうか。 2009年にこのようなことがあったのだが、アメリカの通貨スワップ協定300億ドルで危機を凌いだ。他にも日本が通貨スワップ協定の増額をした。

過去を振り返っても、韓国もデフォルト危機をなんとかさけようとしている。なぜなら、一度、アジア通貨危機でデフォルトしてIMFのお世話になっているからだ。かなりの屈辱だったらしい。

■中国経済の減速

中国経済はまさに闇の中である。統計データが信用ならないので、実態が誰にもつかめない。中国政府でさえ、本当のことを知っているかどうかすら怪しい。だ が、その偽りのデータからしても、中国経済が失速しており、何百兆円というシャドーバンクの問題が発生している。この辺りは少し前のメルマガで特集したと おりだ。

韓国の輸出国を上から順にあげておくと、中国21.6%、アメリカ10.9%、日本6.6%となっている。つまり、中国経済に大きく依存している。中国経済の減速は中国からの輸入を減らすので、韓国製品が売れなくなるわけだ。

もう一つ大事なのが、中国マネー。韓国市場では欧州資本が続々と撤退する中で、中国マネーが増加している。8月5日の聯合ニュースによると、韓国の株式、 債券、不動産に対する中国からの投資額が20兆元(約1兆7600億ウォン)を超えたという。これは4年半で42倍らしい。

このように中国資本が韓国に積極的に投資をしているわけだが、当然、減速すればさっさと引き上げるわけだ。もっとも、中国マネーの増加はありがたいとは思えないが。

■中国企業との価格競争

中国経済の減速で困る韓国だが実は中国経済が好調でも困るというジレンマがある。それが中国企業との価格競争である。

韓国と中国ではGDPの規模が全然異なる。最近、その中国が韓国の得意分野である携帯事業関連で低価格、大量生産で商品を作って新興国に売り込んでいる。まさに、韓国企業がやったことをそのままである。中国は為替操作国なので、意図的に通貨価値を維持出来る点も強い。

例として携帯事業を上げたわけだが、他にも、造船、鉄鋼、太陽光発電といったものでも中国企業は韓国企業を猛追している。中国が経済成長すればするほど、 韓国製品は淘汰されていくことになる。もちろん、中国製品も劣化コピーに過ぎない。だが、その資本は韓国とは比べものにならない。

■日本企業との価格競争

これはメルマガで何度かテーマにした話題だが、韓国製は日本の製品をパクったものばかりなので、日本企業が円安によって価格競争で強くなると、日本の高品 質の製品が売れるようになる。これを付加価値の高い製品というわけだが、本来なら、韓国も日本のような付加価値の高い製品作りにシフトしておく必要があっ た。だが、技術をパクりまくり、基礎研究をしない韓国企業ではそのような魅力的な製品を生み出すことは出来ない。

さて、一つ面白いデータがあるので紹介しておく。先ほど、韓国はウォン安の方が輸出で有利だと述べたのだが、実はウォン安だと対日貿易赤字が増えることになる。

これはプレシデントに掲載されていたことだが、「日本貿易振興機構(JETRO)の試算では、韓国輸出が1%増加すれば対日輸入は0.99%増えるとされる」そうだ。

韓国製品の主要部品は日本製、機械も日本製である。何度も言うが、韓国は組み立て工場にしか過ぎない。このような理由から毎年だいたい300億ドルを超える貿易赤字を出しているわけだ。

日本企業の円安での復活は韓国企業にとって深刻な問題を引き起こす。

■不安定な電力供給

韓国はガスや、水道といった公共料金と比べて電気料金が安い。そのため、電気を頻繁に利用する。だが、例の原発部品の書類偽造が発覚して、現在、一部の原 発が停止した状態となっており、韓国では電力不足に陥っている。節電対策、計画停電といった内容は過去のメルマガでも触れたと思われる。

工場を動かすには電気が必要だが、自家発電できるような設備を持つ企業は、大企業ぐらいしかない。中小企業にとって計画停電は生産数の減少に繋がる。しかも、この不安定な電力供給は、いつまで続くかはわからない。

現段階で韓国経済に与える影響は予想出来ないが、ブラックアウトとかになれば、かなりの悪影響となるだろう。

以上、5つ前編として紹介した。このように韓国経済は様々な問題を抱え込んでいる。だが、色々な問題は個々に分かれているのではなく、輸出依存における脆弱な経済構造へと帰趨している。

つまり、韓国の経済の基本構造は、例えるなら、逆三角形の上に建物が造られていることになる。だから、元から潰すしか解決策が見つからないのだ。

よって改善するなら、他国の輸出に依存しない経済構造へとシフトさせる必要がある。だが、そんなことは現実的に出来るはずもない。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

05日 1961.22 1113.80 556.60 249.05 832億
06日  1906.62 1115.50 557.36 246.50 -1647億
07日  1878.33 1118.70 554.73 243.20 -1443億
08日  1883.97 1113.00 555.30 243.45 -1665億
09日 1880.71 1112.20 554.93 244.15 -413億

以上。今週の予想レートは1110~1135だった。予想レート範囲内ではあるが、ウォン安は1120を超えたぐらいで、また後に戻している。急に動きが少なくなったのは気になるが、それほどの材料がなかったと見るべきか。

それと、次回も触れると思うが、アップル製品の輸入禁止にオバマ大統領が拒否権を発動したニュースがある。その影響でサムスン電子の時価総額10億ドル以上が消滅した。他にも、アップルとサムスン特許訴訟で動きがあった。

さて、来週の予想だが、今週の重い動きはしばらく続くのではないか。予想レートは1105~1120辺りにしておく。材料がなければウォン高に若干傾くのではないだろうか。

今週はこれで終わる。次回はこの続き(後編)を見ていくわけだが、この1ヶ月で韓国経済が抱える問題点をまとめておけば、この先、色々な韓国経済ニュースが読むのが楽しくなると思われる。

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第100回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える理由その1(脆弱な経済構造)」

第100回「2013年9月以降、韓国経済が再び危機を迎える理由その1(脆弱な経済構造)」

配信日:2013年8月4日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

このメルマガを刊行して以来、大体2年が過ぎた。今日で記念すべき100回を迎える。続けてこれたのは多くの読者様の購読があってのこと。まずは、この場を借りてお礼を申し上げる。ありがとうございます。

また、もう一つの理由として、近年、韓国経済の実態が日本人から少しずつ注目されているということだ。それが嫌韓の感情から来ているのかは定かでないのだ が、実際、こうやって毎日ブログ、週刊のメルマガで韓国経済を分析していると一つの面白い命題にたどり着く。それは、韓国経済が90%以上の輸出依存とい う、極めて脆弱な経済構造の上に成り立っていることだ。

今回は祝100回記念ということで、2013年の9月以降の経済危機にも関わる基本的なことをまずは振り返っていく。では、記事のチャートを張っていく。

脆弱な経済構造の問題点→サムスングループ以外は儲からない韓国企業→寡占市場→今週の韓国経済

脆弱な経済構造の問題点

「韓国だけが貿易依存度の高い国ではない」

たまにこのような反論がある。確かに韓国だけが輸出依存というわけではなく、シンガポールのようにもっと輸出依存度が高い国はある。だが、シンガポールの 場合は昔から重要な拠点としてあった。なぜなら、東アジア、東南アジア、ヨーロッパ、中東、オーストラリアといった東西貿易の要所であり、中継地点であっ たためだ。

このように輸出依存度が高い国と韓国では地理的条件が異なるために比べてもあまり意味がない。もし、比べるとしても韓国が東西交易路の中継地点になっているわけではないことは一目瞭然だろう。

話を元に戻すが、韓国経済の貿易依存度は他国とどうとかいうよりは、その構造性に問題がある。それがサムスンを代表する薄利多売(談合、カルテル、ダンピ ングなど)の商法である。造船、DRAM、液晶テレビ、スマートフォン、自動車、ITといった製品が韓国貿易の主力なのだが、どれも付加価値が高い製品で はないのだ。こうなってくると、中国のような資本が大きい国や高付加価値の製品を提供できる日本が勝つ。

民主党政権時代は酷い円高で日本製品の売り上げは厳しかったが、円安傾向となれば、品質と価格競争力で韓国製品を淘汰していくことが毎日のように韓国メ ディアが騒いでいた。本来なら韓国も高付加価値製品の輸出にシフトしていなければいけなかった。だが、韓国製品はどこかの企業(主に日本製)の劣化コピー にすぎなく、先端技術というものが全く進歩していない。これは主要部品の国産化率0%というところからでも容易に読み取れるところだろう。

結局、いまだに日本から輸入した機械や部品を使っての組み立て工場に過ぎないという現実があり、そこから抜け出すような基礎技術の研究はほとんど行われて いない。そのため、中国のような巨大資本がその分野に乗り出せば、韓国と同じような手口で薄利多売を行い、シェアをのっとっていく。それは造船シェアを移 り変わりを見ていけばわかる。

今後もこの傾向は続くため、韓国の経済構造では「成長の限界」が見えているのだ。これも、現在の成長率から明らかで、韓国のGDP順位は過去の10位が最 高であり、近年は15位辺りをキープしている。経済成長を維持できても、各国がそれ以上に成長すれば負けることになるので、今の韓国ではもはや、トップテ ンに入ることは北朝鮮を統一しない限りは一生無理だろう。

これが貿易依存度の高めたことによる経済構造の一つの問題点である。一つということは他にも色々ある。例えば経済格差である。

サムスングループ以外は儲からない韓国企業

これもメルマガを購読してくださっている読者ならご存じだと思うが、韓国経済のGDP成長はほとんどサムスングループの成長である。つまり、サムスングループを抜いて統計データを取り直せば、成長率はマイナスになっているのだ。これがさらに問題である。

経済低迷にも関わらず、スマートフォンの大量生産、低価格販売でサムスンの販売利益は過去最高であり、他の韓国企業とは差が付く一方。そして、サムスンの株価は外資系が54%を占めている。

サムスンが利益を出しても半分以上は外資が持って行き、他の韓国企業は停滞している現実が浮き彫りとなっている。最も、サムスン以外でも、主要な企業や銀行は外資系が占めているわけだが。それも経済構造の問題点ではある。

サムスンだけが儲かれば、当然、そこから経済格差が大きくなる。他の企業が軒並み売上ダウンでは社員の賃金すら増やせない。韓国は日本とたいして物価が変 わらないのに最低賃金は日本の半分ぐらいである。最低賃金は1時間働いてマクドナルトの500円セットが食べれるぐらいといえばわかりやすいだろうか。ま あ、消費税が付くと食べられない可能性が出てくる。

寡占市場

サムスンや現代といった一部の財閥が大量の資本を投入して、次々と新規分野に乗り出す。そうなれば、そこで稼いでいた分野の企業は淘汰されていく。これ が、韓国では新しいビジネスが生まれにくい理由にもなるのだが、1社か2社によって価格が決められてしまうのだ。談合、カルテルといった話になるが、その ため、韓国ではぼったくり価格となっている。しかし、消費者にはあまり選択肢はない。なぜなら、選べる商品が少ないからだ。このいわゆる、寡占市場もまた 大きな経済構造の問題点である。

以上。このような経済構造の問題点が2013年9月以降の危機を迎える理由その1となる。実はまだまだ色々ある。ただ、全部一度に説明は出来なかった。続きは次回にやっていく。

今週の韓国経済

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

29日 1899.89 1110.50 540.98 247.70 736億
30日 1917.05 1113.80 546.43 249.35 930億
31日 1914.03 1123.50 554.31 248.40 46億

01日 1920.74 1123.50 549,52 249.70 603億
02日 1923.38 1123.60 551.76 250.35 659億

今週の予想レートは1100~1120だった。若干ウォン安になったわけだが、相変わらず戻すのが早い。来週はアメリカの雇用時計が2日に発表されるのでこれの結果次第でレートは大きく動く。ただ、このメルマガを書いている時点で雇用統計が発表されている。

雇用統計の失業率は約5年ぶりの低水準だった。ただ、非農業部門就労者数が予想より下回った。このような結果で9月の金融緩和縮小するという見通しが不透明となった。徐々に景気は回復兆しだが、油断が出来ない状況ということになる。

これを踏まえて、来週のウォンは1110~1135。若干、ウォン安へと傾くのではないか。アメリカでの雇用統計がどこまで影響するか。判断が難しいところだ。

以上。今週はこれで終わる。来週も引き続き「韓国経済が再び危機を迎える理由その2」について見ていく。

読者様の購読に深く感謝する。これからも温かい応援のほとをよろしくお願い致します。