第158回「サムスン電子、スマホ不振で営業利益が60%減。サムスンの衰退が顕著になり、危機的な状況の韓国経済」

第158回「サムスン電子、スマホ不振で営業利益が60%減。サムスンの衰退が顕著になり、危機的な状況の韓国経済」

配信日:2014年10月26日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済はサムスン電子関連を特集する。

サムスン電子といえば、韓国企業の中でもっとも利益をあげる企業として、韓国の一年の総GDPおよそ1割、サムスングループ全体で3割りとなり、事実上は 韓国より、サムスン帝国といっても過言ではない。そのサムスン帝国の支配構造は韓国政府にできるだけ通貨安政策、サムスン優遇政策を取らせることである。 これを完全に成し遂げたのは前明博大統領である。

彼の大統領時代はリーマン・ショックもあったが、サムスンにとってウォン安の風が吹き荒れた。まあ、1600ウォン超えてデフォルトするかもという危険な こともあったが、それでもアメリカの通貨スワップ協定を結び、得た300億ドルで為替介入を行った。その結果、サムスンは年々利益を倍増してきた。しか し、そのサムスン電子の利益の7割はスマホ関係からだった。そして、既に数年前からスマホ市場が飽和化、中国企業の台頭によって、サムスンのスマホより、 安くいスマホが登場すればサムスン電子は危機的な状況となると騒がれていた。その予想が現実となる。サムスンの業績は今年からどんどん下がってきているの だ。では、前置きはこれぐらいにして記事のチャートを張る。

記事のチャート

韓国サムスン第3四半期予想、スマホ不振で約60%減益→外国人投資家がサムスン電子株を買う理由企業所得還流税制(別名、内部留保金課税)→サムスン衰退で後がない韓国経済→今週の市場

韓国サムスン第3四半期予想、スマホ不振で約60%減益

* 営業益、前年比59.7%減少し約3年ぶり低水準

* 4四半期連続の減益、市場予想下回る

* スマホ部門の第4・四半期見通しは不透明

* 通年業績は2011年以来の減益へ

* 株価は上昇、利益は底打ちとの見方で (内容を追加しました)

[ソ ウル 7日 ロイター] – 韓国サムスン電子 は7日に発表した第3・四半期(7─9月期)の業績予想で、営業利益が前年同期比59.7%減の4兆1000億ウォン(38億ドル)になると明らかにし た。スマートフォン(スマホ)部門は利益が引き続き縮小したもようだ。

4四半期連続の減益で、四半期の営業益としては2011年第2・四半期以来の低水準となる。

トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト43人の予想は5兆6000億ウォンだった。

売上高予想は20.5%減の47兆ウォン。市場予想は50兆9000億ウォンだった。

サムスンはスマホ部門の短期見通しは不透明だとしており、今年通年の業績は2011年以来の減益となりそうだ。

第3・四半期におけるスマホ部門の営業利益率低下は、マーケティング支出の拡大や平均販売価格の下落が要因。出荷に占めるハイエンド機の割合が低下したほか、旧機種の価格も下落した。

ストラテジー・アナリティクスによると、サムスンは過去2四半期、スマホの世界市場シェアを前年比ベースで落としている。

サムスンは声明で、モバイル事業の「不透明感」は続いているものの、新たなスマートフォンの出荷拡大や、テレビ製品の季節要因的な需要が堅調になる見通しだとした。

半面、半導体部門は堅調。半導体メモリー事業における第3・四半期の利益は、季節要因による需要が旺盛だったことを背景に引き続き改善したという。

第3・四半期業績の最終確定値は10月末ごろに発表される。

軟調な業績予想にもかかわらず、サムスン電子の株価は序盤の取引で2.1%高。利益は第3・四半期に底を打ったとの見方が優勢となったもようだ。【後、省略】

(http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPL3N0S14JD20141007)

記事を半分程度掲載した。この通り、サムスンのスマホ部門の営業利益は前年同月比60%減益となった。営業利益は4兆1 億ウォン(38億ドル)である。それでも凄まじい売上であるが、この営業利益は損益計算書でいう当期純利益ではない。そのため、この営業利益だけ見れば黒 字でも、当期純利益は赤字ということもある。問題は韓国企業は当期純利益を出さないことである。しかも、赤字は別の子会社に押しつけている構造だ。なの で、サムスン電子が赤字になれば、それは韓国経済に激震を走らせることになる。

サムスンによると堅調らしいのだが、どう考えてもそうは見えない。なぜなら、ライバルであるアップルは9月に 「iPhone6」「iPhone6 Plus」を販売して、その売上高は僅か3日で1000万台である。日本に限れば、国内販売数は同時期と比べると1.5倍である。そのため、日本のスマホ 人気ランキングは1位~20位までほぼiPhoneが独占している状態だ。こうなってくると相当サムスンのシェアを奪うだろう。さらに、アップルは)会計 年度4分期(7~9月)株当り純益が1.42ドルでウォール街予想値1.31ドルを上回ったと発表した。これは昨年4分期の1.18ドルより8.4%増加 した数値だという。

一方、中国企業により、格安スマホが大量生産、大量販売されており、ブランド価値がないサムスンのスマホが淘汰されている。つ まり、サムスンは創始者のアップルから攻勢をかけられ、さらに後ろから中国企業に追い詰められていることになる。こうなってくるとサムスンのスマホ売上が このまま拡大する見込みはない。では、他の主力商品はというと、稼ぎ7割がスマホなら、他の3割の販売が少し伸びてもそれほど営業利益は増加しない。

外国人投資家がサムスン電子株を買う理由

ロイター記事には外国人投資家がサムスン株を購入しているとある。これが底だと見ているわけだが、実はそれだけではな い。外国人投資家はサムスン電子は株価を維持するために配当を引き上げるのではないかと予想している。サムスン電子の配当はアップルと比べて、株主への利 益還元が少ない。ところが、売上が低迷すれば配当を上げざる得ない。この圧力は年々、高まってきている。

企業所得還流税制(別名、内部留保金課税)

ま た、内部留保しようとしても、新しい法律で内部留保すると企業所得還流税制(別名、内部留保金課税)でごっそりもっていかれてしまう。サムスンの内部留保 は1番大きく取り上げた韓国メディアでは600億ドルともいわれている。この税制で10%課税されれば、60億ドル持って行かれることになる。ただ、内部 留保額は公開されていないので韓国メディアで様々な金額が飛び交っている。しかし、巨額な内部留保があるのは疑いようがない。

これは別にサムスンだけではないが、韓国が相当危険水域に入っていることを示している。まあ、それまでにも企業砲で為替介入とかしていたわけだが。

サムスン衰退で後がない韓国経済

サムスン電子の衰退はそのまま韓国経済危機 を意味する。管理人は韓国が崩壊するのか先か、サムスンが崩壊するのが先かを、色々と考えているのだが、現在の状況ではサムスン電子の会長の容態によって は内部分裂も発生しかねないので、どちらが先かの判断は難しい。2008年~2014年ぐらいまではサムスンが韓国経済を支えていた側面がある。しかし、 2015年にはそれ続くかは定かではない。

来年はサムスン電子を始め、韓国経済にとっ て大きな分岐点となるのではないかと考えている。そろそろ、家計債務の爆弾も火が付くのではないか。時限爆弾をどう処理するかは未だに対応できてない。 1000兆ウォン(約70兆円)の債務は韓国の年間GDPに匹敵する。他にも,政府や地方の負債、公共団体、企業などを入れるとGDPの3倍近くの負債と なる。こうなってくると、いつどこかが破綻してドミノ倒しになるのは容易に考えられる事態だろう。頼みの綱の中国とアメリカの景気も大きく左右される。

だが、無能な朴槿恵大統領に経済手腕はな い。反日して支持率を上げることに躍起であり、セウォル号沈没事故の初日、韓国大統領が7時間も行方不明となった「空白の7時間」は未だに説明されていな い。こういった中、韓国はデフレを迎えている。庶民の生活はますます苦しくなるだろう。

今週の市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

20日 1931.91 1060.00 556.22 245.00 -1322億
21日 1915.28 1054.70 557.54 242.50 -626億
22日 1936.97 1051.40 564.52 244.50 -1084億
23日 1931.65 1056.10 564.31 244.45 -1682億
24日 1925.69 1057.50 560.66 243.55 -810億

まずは22日のニュース記事を見ていただきたい。

>コスピ急落の主犯に指定された外国人投資者の性格が過去とは明確に異なることが分かった。

今月外国人純売り渡し額のうち韓国市場を特に否定的に見て売った’アクティブ(Active)資金’が新興国全体を売って韓国でも自然に抜け出た’パッシブ(Passive)資金’規模を追い抜いた。

専門家たちは外国人売買で絶対的な比重を占めるパッシブ資金よりアクティブ資金の影響力が大きくなったことは企業実績や支配構造のような韓国固有変数に対する悲観的認識が広がった結果だと分析する。

22日韓国取引所によれば、外国人は10月に入り21日まで有価証券市場で2兆4701億ウォンを純売渡した。この中でパッシブ資金は全体の35%に過ぎ なかった。プログラム売買が全部パッシブ資金だと仮定する場合、一時(3月26日~4月18日) 97%まで肉迫したパッシブ比重が3分の1水準まで縮んだのだ。

パッシブ純売渡というのはグローバル新興国株式型ファンドから資金が流出してコスピ200上場指数ファンド(ETF)等を通して機械的に抜け出た金額を示 す。たとえば外国人が韓国比重15%である新興国ETFで100億ウォンを引き出せば15億ウォンが韓国から自動で抜け出る形だ。ウォン・ドル為替レート が急騰しようがサムスン電子実績が悪化しようが韓国の状況に関係なくグローバル資金動向により動くという点が特徴だ。

反対に韓国企業のファンダメンタルと株価に左右される外国人アクティブ純売渡は去る8月4772億ウォン、9月7859億ウォンに過ぎなかったが、10月1兆6065億ウォンにふわりと走った。<
このニュースは外国人投資家が韓国から逃げ出した資金が新興国で1番大きいという話。しかも、その投げ売りの理由が韓国の企業実績、支配構造といった韓国 固有の変数であること。つまり、韓国だから「いらない」である。9月と10月では倍近く違う。外国人が投げ売りしている状態がずっと続いていることにな る。
今週の予想レートは1050~1070。若干、ウォン高傾向であるが、予想範囲を超えていない。株安なのにウォン高である。来襲の予想レートも1050~1070ぐらいだろう。外貨準備高を使って韓国が為替介入を行っているので、この範囲を維持すると思われる。
以上。来週は現代自動車関連を特集する。例の土地買い問題で株価が暴落しているのだが、その経緯と問題がどこにあるかを解説していく。
読者様の購読に深く感謝する。これからも温かい応援のほどをよろしくお願い致します。

 

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