第174回「2015年、韓国経済の注目キーワードは5つの負債」

第174回「2015年、韓国経済の注目キーワードは5つの負債」

配信日:2015年3月1日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週のメルマガから2015年の韓国経済の動向を知る上で注目のキーワードを見ていく。その中でも最も今後、韓国経済において重荷になっていくと考えているのが5つの負債である。

具体的な負債の内容はどれも酷いのだが、順番に上げていくなら、家計や個人、企業の負債、韓国全体の負債、平昌五輪、韓国F1GPの負債、UAE原発の5 つの負債である。この時点で飛車や角を取られて王手まであと1歩状態なわけだが、まだ韓国は辛うじて破綻はしていない。いや、言葉を間違えた。破綻させて 貰えないのだ。その辺りの現実をこれから見ていく。では、記事のチャートを張っていく。

記事のチャート

家計や個人、企業の負債→韓国の負債→平昌五輪の負債→韓国F1GPの負債→UAE原発の負債→今週の韓国市場

家計や個人、企業の負債

2014年、12月31日の大晦日に産経新聞が韓国の負債について記事にした。この辺りが中々味なのだが、記事によると韓国の家計の借金は1000兆ウォ ン(約101兆円)を突破。国内総生産(GDP)に占める個人負債の割合は90%を超えて、アジアで最も高い水準という。

借金が増えた背景に2008年のリーマン・ショックがあり、韓国自体が米韓通貨スワップ協定で得た300億ドルで経済危機を乗り越えた。そして、空前のウォン安による輸出拡大。韓国はアジアで一番早くリーマンショックを乗り越えたと吹聴された。

だが、実際はウォン安や財閥企業の優遇で経済格差は広がり、中産階級の減少を招いた。庶民はカードを頼り、借金漬けの日々。この5年間で負債は1.4倍も増加した。

これらの負債は管理人は時限爆弾と呼んでいるのだが、いつまで持ちこたえられるのか。爆発する時は刻一刻と迫っている。

韓国の負債

中央日報によると韓国の負債は4507兆ウォン。これは日本円で485兆円ぐらい。韓国全体のGDPでいえば、既に3倍は余裕で超えている。ドルと円、ウォンを比較すると計算がややこしいのだが、その増え方は尋常ではない。

しかも、2年前と比べて432兆5000億ウォン(10.6%)増えたようだ。2015年、さらに5%増えたとしても500兆円の大台突破は確実だろう。 だが、韓国の負債はこれだけではない。投資でも巨額の負債を抱えている。

>韓国鉱物資源公社は2008年メキシコ銅鉱山に子会社を立ち上げ、500億ウォンを投資しました。しかし、この子会社は2012年だけ5300億ウォンあまりの赤字を出しました。韓国中部発電のレバノン現地の子会社の負債比率は最大9500%。

韓国東西発電のフィリピン子会社と韓電のナイジェリア子会社もそれぞれ最大で7700%、5500%もの負債比率に達しました。特に韓国石油公社の場合、31つの海外の子会社のうち、18件が最近資本割れを経験したことがあるほど経営状態が深刻です。

石油公社が2兆ウォンを投じたが、結局100分の1の価格で売却したカナダの製油工場の某会社も2010年から4年連続、数千億ウォンの赤字を出していました。全て、十分な検討なしに会社を買収したからです。

イ・ヒョンジェ(セヌリ党議員/産業通商資源委員会)「(石油公社が)精油工場を買収する上で、5日間書類評価しただけでした。(そのように)買収し結局、大きな損失が生じる海外投資になってしまいました。」

12のエネルギー公営企業の海外の子会社数は168社。このうち80社が最近、5年間収益を出せず、経営困難に直面しています。海外資源やエネルギー事業進出の虚像が明らかになり、投資の失敗を防ぐための制度構築が必要だという声があがっています。<

(http://horukan.com/blog-entry-1843.html)

もはや、韓国の行った投資は半分は失敗していることになる。しかも、会社を買収して赤字を垂れ流し、採算の目処も立たない。

平昌五輪の負債

平昌五輪は直接敵に韓国政府に関係はないのだが、これまでに確定している江原道及び傘下自治体の五輪関連支出は6813億5000万ウォン(約740億円)という。さらに、確定していない関連施設の地方負担分を合わせると7000億ウォンを遙かに超える。

しかも、五輪関連支出を賄うため、今年1200億ウォン、来年1000億ウォンの地方債を発行する計画だそうだ。つまり、最終的には1兆ウォンは行きそうな感じだ。

韓国F1GPの借金

韓国F1GPは韓国で開催するのは取りやめとなったのだが、それに伴う違約金問題が発生している、韓国は踏み倒す気のようだが、バーニー氏はそんなこと許すはずもなく、2年分の違約金が8600万ドル(100億円)を請求するようだ。

さらに、今までの韓国F1GPの負債が567億ウォン(だいたい68億円)ほどある。

100億円の違約金+68億円で168億円である。

この二つだけでも大赤字であり、最終的には韓国政府、つまり、庶民の税金で支払うことになると思うが、問題はまだまだ借金はある。

UAE原発の賠償金

さて、メルマガの読者様はUAE原発についてはあまり聞き慣れてないと思われる。管理人はメルマガで取り上げたのは久しぶりだからだ。韓国はUAEの原発にとんでもない保証をつけて、なんとか受注にこぎ着けた。まずはそれを確認しておこう。

1.原子炉186億ドルのうち100億ドルの融資
2.原子炉稼働事故保険60年保証
3.故障時の修理回復保証
4.運転、燃料供給等の完全管理
5.原発の韓国軍による駐留警備

なんと、これだけの条件をつけて、日本やフランスの半額以下で請け負ったのだ。こんなことされて、日本やフランスは利益が出ないと受注を取りやめた。しか し、韓国はここまで好条件を付けてUAEの原発受注を取り付けたのは、他国から信用を得るためだった。今後の原発ビジネスにおいて、これぐらいやってもお 釣りが来るという打算的な発想だったのだろう。

しかし、それがとんでもない賠償金を生み出す原因となる。まずはこのニュースを見ていただきたい。

>2014年12月26日にガス漏れで3人が死亡した新古里(シンゴリ)原発3号機工事現場のバルブ室に、ガス漏れ警報機が設置されていなかったことが確認された。漏出に対応した換気システムも作動しなかった。 (途中省略)

警報機がなかったことに関し、韓水原側は「規定や設計図にガス漏れ警報機を設置しなければいけないという内容はない」と述べた。また「換気システムは原発 の稼働に合わせて作動することになっている」と話した。事故当時、窒素を抜き出すシステムが稼働しなかったという意味だ。

韓国原子力研究院のチャン・ムンヒ博士は「窒素が漏れれば冷却水を原子炉に送る圧力が落ち、原子炉が熱くなるおそれがある」とし「漏出警報機は当然設置していなければならず、他の原発でも警報機を点検する必要がある」と述べた。

雇用労働部は事故が発生した新古里3号機だけでなく4号機も工事を中断し、緊急安全診断を行うことにした。これを受け、来年夏に延期された新古里3号機の 稼働はさらに遅れる見込みだ。新古里3号機は当初、2013年12月に完工する予定だったが、設置されたケーブルが不良品であることが明らかになり、全量 取り替えるために竣工が延期されていた。

この原発はアラブ首長国連邦(UAE)に輸出する韓国型軽水炉のモデルで、来年9月までに完工しない場合、UAEの原発建設に支障が生じ、韓電がUAEに賠償金を支払うことになる。 <

(http://japanese.joins.com/article/593/194593.html?servcode=400&sectcode=430)

最後にとんでもないことが書いてある。事故を起こしたのはUAEに輸出するモデル。来年の9月までに工事が完工しない場合、韓電がUAEに賠償金を支払う。警報器がなかった時点で斜め上だが、言い訳も酷い。しかも、設置されたケーブルは不良品である。

さらに、そのケーブルを作るのは難しく、事実上、お下上げ状態。朴槿恵大統領が中東訪問するときは是非とも、注目していただきたい。

そもそも融資するはずの100億ドルは未だに払われていない。何という斜め上のオンパレード。賠償金額の具体的な数値は出ていないが、少なくても120億 ドルはいくだろう。平昌五輪、韓国F1GPなんて比べものにならないほどの多額のドル。2015年9月がタイムリミット。ノーベル賞のシーズンだが、これ も楽しみなイベントだろう。

以上、このように、今後の韓国経済で取り扱う負債はとんでもない破壊力を持っている。特にUAEの賠償は今後の原油輸入にも大きく関わるので、もしかした ら、韓国経済破綻の原因になるかもしれない。あれ?ここで破綻したら、平昌はどうなるんだろうか。まあ、なるようになるか。

今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

23日 1968.39 1108.70 615.52 251.65 1115億
24日 1976.12 1109.90 621.31 252.05 1000億
25日 1990.47 1099.00 616.57 253.00 2206億←ギリシャ憂慮緩和、中国指標改善
26日 1993.08 1097.20 617.08 252.80 2393億
27日 1985.80 1098.40 624.56 252.10 792億

今週の予想レートは1090~1110だった。ほぼ予想通りだったが、日韓通貨スワップ協定の廃止されても、それほど大きな値動きはなかった。25日のウォン高は、ギリシャや中国といった外的な要因であり、むしろ、ドル安になったといえる。

来週は多少のウォン安に触れると思われるが、アメリカの雇用統計発表が控えているので、様子見が多いのではないだろうか。来週の予想レートは1090~1100とかわらない。

以上。今週はこれで終える。来週は韓国と中国が早期に実現しようとしている中韓FTAについて見ていきたい。中韓FTAは、2015年の韓国経済の重要なキーワードの一つだろう。もっとも、その内容は韓国側にメリットは少なそうだが。

読者様の購読に深く感謝する。これからも温かい応援の程をよろしくお願い致します。

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