第214回「米国の利上げが招いたウォン安は一段落。しかし、利上げより問題なのは中国企業の台頭」

第214回「米国の利上げが招いたウォン安は一段落。しかし、利上げより問題なのは中国企業の台頭」

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今年も韓国経済、毎週、ネタに困らないほど色々なニュースがあった。そして、ご存じのように年末でも、慰安婦問題を解決向けて日韓外相会談が28日に韓国で行われることになった。これらの結果が出るのは28日以降なので、次回のメルマガになってしまうわけだが、このような日韓関係だけではなく、2015年の韓国経済を1つの言葉で振り返れば「暗転」である。意味は事態が急に悪い方向へと傾くこと。

配信日:2015年12月27日

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今週の韓国経済のメルマガは第214回となり、今年、最後のメルマガとなる。

今年も韓国経済、毎週、ネタに困らないほど色々なニュースがあった。そして、ご存じのように年末でも、慰安婦問題を解決向けて日韓外相会談が28日に韓国で行われることになった。これらの結果が出るのは28日以降なので、次回のメルマガになってしまうわけだが、このような日韓関係だけではなく、2015年の韓国経済を1つの言葉で振り返れば「暗転」である。意味は事態が急に悪い方向へと傾くこと。

急に悪い方向に傾いた。ああ、米国の利上げのことかと思うかもしれない。しかし、タイトルに書いたとおり、今後、問題になるのは利上げより、中国企業の台頭である。中国は韓国企業の技術を盗んで、韓国と同じ薄利多売商法を繰り返す。規模が大きいので韓国企業に勝ち目はなく、中国のコピー製品が世界市場を牛耳るようになってきた。それが、造船、鉄鋼、機械製品などといった韓国が得意とする分野を侵食している。2016年はこの勢いが続き、韓国企業は中国企業に取って変わられてしまうだろう。

そして、日本も東芝が白物家電から撤退しように、もはや、採算の取れない分野への脱出が始まっている。このままだと、テレビや冷蔵庫、洗濯機といった家電は中国が安く生産して市場を独占していくことになる。この流れはもはや避けられない。日本は高付加価値化とブランド力でシェアの巻き返しを図るが、韓国にそれがない。韓国製品は安物とみられているので、中国製とほぼ評価は変わらない。

以上が、「暗転」とした理由だ。韓国は中国とFTAを締結したとホルホルしているが、内容は中国有利だった。そして、ますます韓国の中国依存が拡大していく。では、前置きはこれくらいにして記事のチャートを張る。

記事のチャート

今週の韓国市場→利上げの影響は限定的→幸福指数による評価→韓国の貿易統計

今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

21日 1981.19 1177.60 668.65 241.50 -1171億
22日 1992.56 1173.30 663.42 242.30 -77億
23日 1999.22 1173.10 659.80 244.75 -77億
24日 1990.65 1167.80 656.53 242.20 -72億
25日 お休み

以上。今回は米国の利上げと関連して先に市場の経過を見ていく。予想レートは1170~1200だった。実際、年末に入ってほとんど取引がないのだが、それでも21日は1177ウォン、22日は1173ウォンとなった。ゆっくり、高騰しているように見えるが、24日は1167ウォンである。管理人は大幅にあげてくると予想はしていたが、1170以下は厳しいと考えていた。

しかし、取引が少ないため、ウォンが欲しい業者が買っただけということかもしれない。韓国市場はお正月も開いているが、世界的にはお休みなので取引量が少ないのは外国人売買動向をにみても読み取れる。しばらく大きく値動きすることはないだろう。来週の予想レートは1160~1180としておく。

利上げの影響は限定的

さて、利上げ後から大体10日間ぐらい経過したわけだが、今のところ、それほど大きな変化は見られない。年末開けてから一気に投げ売りされる可能性もあるとおもうが、韓国市場は既に織り込み済みといった感じだ。

このように利上げの影響は限定的だが、外国人売買動向を見ればかなりの投げ売りが起きたことはわかる。取引が少なくてもマイナスということは、取引が元通りになればさらに売られる懸念がある。11月30日からの売買動向を見ておくと、12月1日以外はずっとマイナスになっている。

30日 1991.97 1158.10 688.38 244.85 -5468億←、外国人の大規模資金離脱、人民元SDR入りが決定
01日 2023.93 1158.00 691.95 248.50 1086億←貿易黒字104億ドル突破
02日 2009.29 1164.80 690.32 246.80 -3190億
03日 1994.84 1164.90 690.97 244.60 -2596億
04日 1975.00 1156.50 688.24 241.70 -3597億

07日 1963.67 1168.20 683.34 241,50 -1482億
08日 1949,04 1178.60 668.42 239.90 -1904億
09日 1948.24 1179.30 664.08 239.95 -2455億←KOSPI、金融投資、年金基金の買い支えと分析
10日 1952.07 1181.30 658.08 242.00 -3544億←1180ウォンが破られる。
11日 1948.62 1179.50 653.48 238.00 -2530億←外国為替当局スムージングオペレーション(微細調整)負担

14日 1927.82 1184.80 630.37 236.30 -2964億
15日 1931.69 1188.20 640.24 236.85 -3528億
16日 1969.40 1176.20 647.27 241.90 -1883億←米国の利上げ日前
17日 1977.96 1180.10 658.11 241.00 -653億←米国の利上げ後
18日 1975.32 1183.00 667.45 241.40 -1420億

このような状態なので利上げの影響が限定的といっても、韓国経済にとって投資の引き上げが加速していることは注目だろう。いつ反転するのか定かではないが、KOSPIは年金基金での買い支え。それでも、2000以下ということで、市場の反応は否定的である。市場の近況はこれぐらいにして、今度は韓国経済を別視点で見ていく。それが韓国の幸福指数である。

韓国の幸福指数

韓国国民のことしの幸福指数が過去最低水準だった。

スマート幸福フォーラムは21日、釜山(プサン)社会調査研究を通じ、全国7大広域市の住民1024人を対象に国民の幸福指数を調査した結果、ことしの韓国人の平均幸福指数は10点満点中、平均5.46点と調査されたと明らかにした。

ことしの幸福指数は、2011年の調査以降、5年間で最も低い数値だ。2011年6.41点、2012年6.64点、2013年6.24点、2014年5.83点だった。

調査結果によると、対象者の16%が「不幸だ」(0~3点)、55.3%%が「普通」(4~6点)、28.7%が「幸せだ」(7~10点 )と答えた。

(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151222-00000018-cnippou-kr)

この指数を見ると、見事に韓国経済の悪化しているのが見て取れる。わりと有能な指数ではないかと感じている。メルマガは2011年から始めたわけで、その頃は民主党政権である。そして、日本は超円高で苦しめられていた時代に、韓国の幸福指数は高かったわけだ。2012年は民主政権が終わり、いきなり円安へとなっていく過渡期。為替レートが実際の経済に影響するのは半年後なので、2012年も幸福指数は高い状態を維持した。

ところが、2013年になってから、どんどん下がっていく。そして、2015年は平均5.46点となった。経済が悪化するにつれて、幸福指数は減少していると見て良い。なら、2016年はどうなるかといえば、平均5点を下回るかもしれない。

後、2015年で意外だったのはサムスンのDRAMによる売上高維持だろうか。管理人はスマホ不振でもっと売上を落とすかと思えば、DRAMでなんとか凌いだ感じだ。もっとも、そのサムスンにもリストラの嵐が吹き荒れている。また、ジェネリック医薬品分野へと参入したサムスンだが、医薬品分野は欧米がほとんど独占しているのでサムスンが成功するとは考えにくい。2016年でどうなるかは注目したい。

韓国貿易統計(2015)

最後に韓国の貿易統計12月を除くまとめた数値を見ておく。

■韓国貿易統計 2015年(前年同月比)

1月、輸出額 ▲ 1.0%減   輸入額 ▲ 5.9%減少
2月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲ 8.7%減少
3月、輸出額 ▲ 4.5%減   輸入額 ▲ 9.6%減少
4月、輸出額 ▲ 8.0%減   輸入額 ▲13.2%減少
5月、輸出額 ▲10.9%減   輸入額 ▲15.3%減少
6月、輸出額 ▲ 1.8%減   輸入額 ▲13.6%減少
7月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲15.3%減少
8月、輸出額 ▲14.7%減   輸入額 ▲18.3%減少
9月、輸出額 ▲ 8.3%減   輸入額 ▲21.8%減少
10月、輸出額 ▲15.8%減   輸入額 ▲16.6%減少
11月、輸出額 ▲ 4.7%減   輸入額 ▲17.6%減少

ご覧のように酷い有様である。全て減少である。特に輸入が輸出より、大幅に減少しているので、これでも貿易黒字を維持している。さすがに来年は前年同月比なら、ここまで酷い有様にならないと思うが、2015年、韓国の貿易が大幅に縮小されたのが一目瞭然だ。

以上。今週はこれで終わる。次回は年明けということになるわけだが、韓国経済の2015年を振り返るよりは、慰安婦問題が年内の外相会談でどのような結果となったかを特集する予定だ。今のところ、管理人は交渉は決裂するとみている。ただ、どうなるかは韓国次第なところもあり、アメリカの圧力もあるため、日本が大幅譲歩しないとも限らない。

また、慰安婦問題における最大の障壁は韓国政府ではなく、元慰安婦支援団体であることが、今回の動きで日本人にも認知されつつある。慰安婦詐欺をビジネス化している団体にとって解決されたら困るのだ。そして、この団体は北朝鮮関連である。実は韓国内の問題でもあったわけだ。

それでは、2015年も残り僅か。風邪などを引かないように過ごして頂きたい。来年も、管理人のジンボルト、メルマガの購読もよろしくお願い致します。

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