第292回「韓国自動車危機はTHAAD配備が影響なのか、それとも技術的なことなのか」

第292回「韓国自動車危機はTHAAD配備が影響なのか、それとも技術的なことなのか」

■バックナンバー宣伝文

外ではTHAAD配備の影響。内では裁判所の判断と二つの問題が韓国の自動車産業、いや、実はこの裁判は韓国の産業全てに影響するといわれている。誰だって給料増える方に賛成するに決まっている。そこに文在寅大統領の最低賃金の大幅引き上げ、法人税の引き上げなどの庶民受けの経済対策。韓国企業の不遇はこれからも継続する。しかし、一番不可解なのはこんな無茶な経済対策でも文在寅大統領の支持率が7割もあるてことだ。

配信日:2017年9月10日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

管理人のサイト→http://kankokukeizai.kill.jp/wordpress/

今週のメルマガは韓国の自動車危機について特集する。今、韓国の自動車は内外で危機的な状況にある。その二つを語る前にまず、韓国のTHAAD配備が9日に完了したことを知らせておく。新聞にも地元住民との反対もあったようだが、とりあえず、完了。これによって中国の経済報復措置はさらに激化すると予想される。

おそらく、中韓通貨スワップ協定の延長を中止にするといったことから、始めて行くと思われるが、狙われているのは韓国の旅行業だけではなく、現代自動車を初めとする自動車産業にも影響が出ている。

現代自動車の中国での販売額は例年に比べて3割ほど減少している、4月~6月の当期純利益は 48.2%減の9136億ウォンで、目に見えて危機的な状況だといえる。

ただ、これがTHAAD配備だけの影響もあるが、韓国の自動車輸出そのものが不調にある。相次ぐ不正発覚によるリコールなどもあり、現代自動車のブランド価値は半減している。さらに、中国の自動車技術も向上しており、韓国との技術差もほとんどないという。

実際、管理人はTHAAD配備への経済報復措置は、いらなくなった韓国企業を追い込む口実に使われているのではないかと考えている。すでにTHAAD配備への損失は200億ドルにもなると言われているのだが、あくまでも今の経済報復措置だけの話である。ここから現代自動車を初めとする自動車部品メーカーが狙われると、韓国の自動車危機は目前に迫ってしまう。

本当の理由はどうであれ韓国はTHAAD配備で中国から嫌がらせを受けることは間違いない。それが自動車産業に波及するのも時間の問題だろう。さらにこれを読んで頂きたい。

>中国政府が現代自動車と北京自動車間の摩擦を煽るような動きが見られている。2社の合弁会社である北京現代の部品納品単価引き下げおよび協力会社交替などを巡る不協和音が高まっているためだ。中国のTHAAD(高高度ミサイル防御体系)報復が度を越えているという批判も出ている。

 http://japanese.joins.com/article/205/233205.html?servcode=300&sectcode=300)

中央日報の記事である。仮に現代自動車と北京自動車間の合併が解消すれば、現代自動車だけではなく、それに付いてきた韓国の自動車部品メーカーの大半が倒産、もしくは壊滅的な打撃を受けることになる。「韓国自動車危機」とタイトルに書いたのは決して、言い過ぎではないということだ。しかも、それだけではない。韓国の裁判所で自動車労組と争っていた例の訴訟の判決が下されたのだ。今からそれを見ていく。

起亜自の賃金巡る訴訟 一審は労組の主張認める

この裁判で労組側の言い分の一部が認められた。裁判所は4223億ウォン(約415億円)を支給するように銘じた。これは労働者側の要求の38.7%に当たるそうだ。しかも、裁判に参加していない従業員を含むと、1000億円以上にもなるという。この裁判所の判断が非常に興味深い。これを読んで頂きたい。

>会社側は労組の追加支給要求が会社の経営を困難にし、「信義誠実の原則」に反すると主張してきたが、裁判所は「労働者が当然受け取るべき賃金をこれから支給するからといって重大な脅威と見るのは適切ではない」と退けた。起亜が2008年から15年まで相当な額の当期純利益を計上したことに注目した。

( http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2017/08/31/0200000000AJP20170831001500882.HTML)

裁判所の判断は過去の7年からの判断であり、今年から厳しい情勢に置かれている自動車産業についてはオール無視である。過去の7年よりも、この先の3年以上は不調であることはほぼ確定しているのにこの判断には「情緒主義」としかいいようがない。

外ではTHAAD配備の影響。内では裁判所の判断と二つの問題が韓国の自動車産業、いや、実はこの裁判は韓国の産業全てに影響するといわれている。誰だって給料増える方に賛成するに決まっている。そこに文在寅大統領の最低賃金の大幅引き上げ、法人税の引き上げなどの庶民受けの経済対策。韓国企業の不遇はこれからも継続する。しかし、一番不可解なのはこんな無茶な経済対策でも文在寅大統領の支持率が7割もあるてことだ。

■今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 外国人(ウォン)

04日 2329.65 1133.00 650.89 66億
05日 2326.62 1131.00 648.75 -2106億
06日 2319.82 1135.40 652.69 -3269億
07日 2346.19 1129.40 658.48 707億←サムスン電子240万6000ウォン…2.38%↑
08日 2343.72 1127.50 654.29  145億←サムスン電子245万4000ウォン…2.00%

今週は北朝鮮動向で市場は荒れている。世界同時株安の影響もあったが、その中でサムスン電子が大きく上昇している。北朝鮮がどう動くかは微妙なところだが、見ている感じではそこまで韓国市場に影響はないと見ている。KOSPIもまだ2300台を保っている。しばらくは韓国市場に大きな波はないと見ても良いかと。

以上。今週はこれで終わる。次回は韓国のTHAAD配備が完了したことでの中国メディアの反応について取り上げる。激怒しているのは言うまでもないが、中々、興味深いことを述べている。

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