第302回「韓国経済はまさに絶好調!成長率3%越えに貿易総額1兆ドル突破」

第302回「韓国経済はまさに絶好調!成長率3%越えに貿易総額1兆ドル突破」

■バックナンバー宣伝文

韓国経済は絶好調であるが、恩恵を受けられるのは一部であり、それは経済格差をより深刻化させるという悪循環にすら陥っていると。好調でこれなら、不調の時はどうなるのか。もっと酷くなる。結局、サムスン電子のような超一流企業で働く人間からの搾取が永遠と続いている。文在寅大統領は財閥潰しを宣言しているが、実際はそこまで熱心なわけでもない。ただのガス抜きのブラフだろうな。

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

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今週のメルマガは韓国経済の全体を俯瞰する。毎週、市場の動きを乗せており、KOSPIが過去最高の上昇だったりするので、順調なのは見ての通りなのだが、実際、ここに来て韓国中央銀行が政策金利を6年5ヶ月ぶりに引き上げた。1.25%→1.50%となって、アメリカのFRBの利上げよりも速く、韓国が恐れていた金利の逆転はひとまず免れた形である。

さらに経済成長率予測値も相次いで上方修正されていき、今では3%成長越えるのが確実となった。減少傾向だった貿易総額も今年は1兆ドルを突破するという。他にも、 11月消費者心理指数(CCSI)は6年11カ月ぶりに最大値(112.3)となっており、消費者も経済が順調なことをよく知っている。

さて、それで韓国経済が好調な主な理由が原油価格の上昇と世界的なDRAM需要とその価格上昇だった。前回のメルマガで原油価格動向を追ったわけだが、あれから1週間経過しても、58.3ドルといずれも強い。60ドルを超えるのは難しいようだが、以前として高い数値をキープしており、日本でも11週連続、ガソリン価格が引き上げられるといったことになっている。

このように韓国経済はまさに絶好調なのだが、いくつか不安材料もある。その1つが「家計債務残高」である。

■家計債務残高は 1419兆ウォン(約146兆3928万円)を越える

管理人が2020年に韓国経済破綻を数年ほど前から予想しているわけだが、その理由となるのが家計債務の増加によるものである。確かに韓国経済は順調なのだが、実際のところ、借金を増やして経済成長率を引き上げている。家計債務の急激な上昇が金利引き上げの理由にもなったそうなのだが、問題は金利を上げれば家計債務は増加する。なら、金利を下げれば家計債務が減少するかというと、今度は借りやすくなって借金をする人が増加して、結局、債務は増える。

どちらも同じではないかと思うのだが、金利を引き上げたほうが海外投資家にとってお得なのでその政策に間違いがあったわけではない。今回の金利引き上げは市場も予想済みだった。

そもそも、韓国では景気が好調だと借金が増えるという摩訶不思議な現象が起きている。普通、景気が良ければ市民にも給料という形で還元されて、市民は負債を減らしながら、日々の生活を送れるだろう。だが、そのようなことにもなってない。むしろ、景気が良くなってますます借りている感じもしないでもない。これが政府による借金帳消し、いわゆる徳政令を狙っているかまでは判断できないが、韓国政府の徳政令はあくまでも韓国という国や企業に借りている場合だ。外資に徳政令が可能かどうか。出来なくもないが、それをやればハイパーインフレになるかもしれない。さて、インフレということで次は「物価変動」について見ていこう。

■韓国消費者物価指数は102.90

韓国消費者物価指数もここ数ヶ月、平均2%以上の上昇している。日銀のインフレターゲット2%目標を達成しているので羨ましい限りなのだが、その理由が夏の猛暑や干ばつ、鳥インフルエンザなどといったもので野菜や卵、鶏の価格上昇が大きい。特に卵は殺虫剤卵でも問題になったことで卵の価格もあがっている。

卵というのは物価の優等生といわれており、管理人がスーパーに行けば必ず、卵の値段はチェックしている。日本の卵の値段はあまり変わってない気もする。でも、野菜は高くなった。お菓子やパンを食べると量がいつのまにか減っている。それなのにインフレにはあまりなっていないんだよな。それは置いといて、韓国消費者物価指数は2%ほどの上昇で基準指数の100を越えて、102.90となっている。景気が上向いている証拠でもある。ただ、インフレでも食べ物の値段が上がっているのだから、庶民の生活は楽になっているわけではない。これに伴う実質賃金はどうなのか。

■ 家計の実質所得は2年連続減少

経済が絶好調なのだから、家計の実質所得は上昇していると思いがちだが、実はそうでもない。ここが経済素人だと難しいところなのだが、韓国の家計の実質所得は2年連続で減少している。 今年第3四半期の全国2人以上世帯の月平均所得(名目基準)は453万7192ウォン(約45万4500円)で、1年前より2.1%増えた。ところが、先ほど物価の上昇率が平均2%ということは、 物価を考慮して算出すると実質所得は439万1823ウォンで、1年前より0.2%減少したという。これは8四半期連続でマイナス行進。

以上のことから、結局、景気が良いはずなのにその恩恵を受けているのが一部だけということがわかる。そして、上から説明してきたことが「貧富の格差」が深刻化しているというデータの裏付けとなる。ここで明確な数値を出すのは良いのだが、ややこしいので結論から先にシンプルに述べよう。

「低所得層は借金を増やし、高所得層は借金を減らした」である。

■経済格差がさらに深刻化する

先ほど、シンプルに結論を述べたが、どういうことを解説する。低所得層(名目所得を基準に所得下位20%未満)である1分位世帯の月平均所得は141万6284ウォンで、1年前より0.04%減少した。少し減ったぐらいなのだが、問題は次だ。 所得上位20%である5分位世帯の所得は894万8054ウォンで、1年前より4.7%増加した。

この2つからわかる通り、低所得層は実質所得をほとんど増やしていないが、高所得者層はなんと4.7%も増えているのだ。経済が好調になればなるほど儲かるのは金持ちだけということだ。どうして低所得層は実質所得が増加していないのか。文在寅大統領が最低賃金を一気に200円ほどあげたわけだが、実際、その給料を支払っているかはわからない。そもそも、韓国の若者の失業率は依然として高いままである。そこに今回の金利引き上げを入れると、低所得層は融資金利の引き上げで借金が増加する。高所得層は借金を返済するので利子負担は減っていくことになった。

おわかり頂けただろうか。物価のインフレが2%上昇しているので、低所得層の負担は大きいわけだ。しかし、実質所得はほとんどかわらない。管理人が先ほど述べたとおり、金利を引き上げれば負債が増える理由にもなる。

韓国経済は絶好調であるが、恩恵を受けられるのは一部であり、それは経済格差をより深刻化させるという悪循環にすら陥っていると。好調でこれなら、不調の時はどうなるのか。もっと酷くなる。結局、サムスン電子のような超一流企業で働く人間からの搾取が永遠と続いている。文在寅大統領は財閥潰しを宣言しているが、実際はそこまで熱心なわけでもない。ただのガス抜きのブラフだろうな。

■今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

27日 2507.81 1088.60 792.80 329.53 -4517億
28日 2514.19 1084.40 773.12 330.99 -1438億
29日 2512.90 1076.80 781.72 330.68 -1602億
30日 2476.37 1088.20 771.42 325.25 -5913億←サムスン電子254万ウォン…3.42%↓
01日 2475.41 1086.40 787.70 324.78 -2275億

今週の韓国経済は外国人投資家の一斉投げ売りとなった。ウォン高になれば韓国政府の介入が怖くなる。その警戒感もあり、12月ということもあり、今まで上がっていた韓国の株価は徐々に下げている。サムスン電子も254万ウォンと大幅に下げた。ただ、これは短期的な動きなので、継続するかまでは判断が難しい。アメリカの税制改革法案が通るかどうかでもずいぶん、変わってくるだろう。

以上。今回は韓国経済全体を俯瞰した。経済は絶好調だが、経済格差は深刻化したと。次回は開催まで残り2ヶ月となった平昌五輪の現状について見ていく予定。特にロシアがボイコットするかどうかのIOCの判断が注目される。

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