第335回「韓国経済における本当の問題点は低所得者層を搾取し続けた自営業と零細中小企業にある」

第335回「韓国経済における本当の問題点は低所得者層を搾取し続けた自営業と零細中小企業にある」

■バックナンバー宣伝文

そう、韓国の自営業はこんな低賃金を支給して、韓国の若者を奴隷のようにこき使ってきたのだ。良く管理人は1時間働いてビッグマックセットも食べられないと批判していた。最低賃金と物価が明らかに比例してないのだ。

韓国メディアは連日のように自営業が苦しんでいると書き立てている。実際、自営業10件が新規オープンするうちに9件の自営業が廃止しており、雇用も3ヶ月で32万人減少など悪化したという。だが、上のようなことは一切、メディアからは取り上げられない。

配信日:2018年9月2日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

日本の底力→http://kankokukeizai.kill.jp/wordpress/

韓国経済危機&崩壊特集→ https://kankokukeizai.com/

今回の記事は前回の続きである。韓国の雇用問題について特集していく。最初に述べておくが、最低賃金というのはあくまでも法律で決めた労働差が労働の対価として得られる最低限度の自給である。つまり、それ以上なら何ら問題はないわけだ。

現在、韓国では最低賃金は750円となった。それが来年は835円になるわけだが、それについて自営業者や零細中小企業が猛反発している。だが、韓国の最低賃金で働かせていたのは自営業だけではなくほとんどの零細中小企業は最低賃金を月給に合わせていたようだ。だから、最低賃金が一気に上昇したことで、人件費が増えて工場閉鎖が相次いでいるという。

自営業だけが低所得者層の奴隷のように搾取しているだけではなかった。韓国の零細中小企業もそうだった。そして、そこで働くのは財閥に就職できず、公務員にもなれない多くの韓国の庶民たちだ。つまり、財閥と公務員になれない韓国人は中小企業就職した瞬間に、もう、バイトと同じような「月給」しか得られてなかったわけだ。それが韓国の現状だった。

だが、最低賃金の引き上げでそういった零細中小企業も人数を減らし始めた。このままでは失業者で街が溢れてしまう。そんな状況となった。一方、財閥は優秀な人材を確保するために、最低賃金なんかよりはるかに高い自給で人を採用し始めた。当然、一握りの優駿な人材がそれに群がる。結果的に財閥の所得が増えて、雇用が激減した低所得者層の所得は逆に減った。

OECDの統計によると、2017年の韓国の高所得者と低所得者の差が4.3倍となり、同じ統計の加盟国6か国の中で2番目委格差が大きかったそうだ。2017年でこれ。2018年ならさらに所得の差は拡大していることだろう。そして、中央日報に興味深いことが書かれてある。

>専門家らは産業団地の明かりが消える原因を2つ挙げている。製造競争力の低下と内需不振だ。ソン・テユン延世大経済学部教授は「製造競争力の低下が技術と価格の両方で見られる点が心配だ」と指摘した。技術競争力が圧倒的なら人件費を含む生産単価がやや高くても国際舞台で持ちこたえることができる。しかし現在の韓国製造業は技術が卓越していない中、最低賃金などの引き上げで価格競争力まで失っている。ソン教授は「現在、韓国が付加価値を見せている独自の技術は半導体だけで、残りはすべて中国など後発走者に追いつかれた」という見方を示した。<

(http://japanese.joins.com/article/647/244647.html?servcode=300)

この文章で注目なのは韓国の最低賃金が上昇して、価格競争力が失われたという点である。つまり、韓国の労働者は人件費が安い新興国の工員と同等のレベルであるということだ。技術力があるなら、製品を多少高くしても購入してくれるため、それを人件費に充てることが可能。しかし、その技術力がないので、人件費を安くしないと採算が取れない。

これは韓国の製造業が何も成長していないことを意味する。韓国の製造業といえば、半導体のサムスン電子やSKハイニックなど真っ先に出てくるが、それは財閥大手である。実際、零細中小企業の製造業では独自技術もなく、人件費の増加で価格競争力を維持できなくなれば工場閉鎖が迫られる。何故、ここまで技術がないのか。それは日本企業からパクっただけ。それを独自に改良、さらに研究などをしてこなかったためである。しかし、昔はともかく、今は日本企業から技術をパクることは難しい。

だから、日本と欧州のEPA交渉において、日本の自動車部品が関税なしに欧州に輸出されるようになれば、韓国の自動車部品は価格競争力を失い、自然と消滅する危機である。実際、TPP11もあるので、今の日本の経済戦略において韓国でどうあがいても太刀打ちできない。FTAで先手を取っても、それを活かしきることもできないまま時間だけが過ぎ去った。

先見の明を持った明博元大統領に続く経済対策を打てる人材が現れなかった。朴槿恵前大統領、文在寅大統領は外交の天才と呼ばれたが、やっていることはただの蝙蝠外交だった。経済対策でも無能過ぎる。稼ぎ頭の財閥を苛める愚かな行為しかしない。

財閥を苛めて庶民受けはいいが、経済成長において財閥が最も貢献しているのに、サムスン電子の副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)を逮捕したり、ロッテ財閥の会長、重光武雄氏(韓国名・辛格浩を逮捕したりするなど、経済的な視点からすれば愚かしい行為である。だから、管理人は明博元大統領の経済対策について優秀だと以前から評価してきた。しかし、誰も引き継がないならそこで止まるのである。

■低所得者層を搾取し続けた自営業と零細中小企業

上のように説明していけば、結局のところ、韓国の零細中小企業であるほとんど製造業は低所得層を奴隷のように搾取して、辛うじて生産を維持してきただけ過ぎないことが理解されよう。同時に自営業も同様である。

そんな彼らが破産の危機にある。果たして韓国メディアのいうように同情できるだろうか?否、そんな奴隷を生み出すような企業は潰れてしまった方が社会のためである。

しかも、文在寅大統領の支持率は53%までさがったのだが、なんと、国民の60%は最低賃金引き上げを柱にする所得主導型の成長を望んでいるのだ。

これについてはかなり不思議なのだが、最低賃金を引き上ない限りは搾取から抜け出すことはできない。だが、最低賃金を引き上げれば、自営業や製造業は破産する。結果的に財閥の所得が増える。なら、最低賃金をこのまま維持したらどうか。実は何も変わらない。財閥搾取はそのまま。製造業や自営業からも搾取される。なら。最低賃金を引き上げたほうが庶民には良いかもしれない。それが6割支持の理由なのかは知らないが。

このように見ていくと文在寅大統領の軽罪対策は強ち間違いではない気がしてくるのが実に興味深い結論といえる。結局、両班制度しか経済を維持できない韓国経済の限界が最低賃金引き上げで見え始めただけ。しかし、その解決策は痛みを伴わないものは何1つない。搾取されているなら財閥解体して、最低賃金を1000円に引き上げればいい。できるならな。

■今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人〔ウォン〕

27日 2299.30 1113.80 801.08 296.83 2366億
28日 2303.12 1110.00 798.17 297.22 1431億
29日 2309.03 1110.20 803.18 298.05 1210億
30日 2307.35 1108.60 804.47 298.05 2188億
31日 2322.88 1112.90 816.97 300.07 3144億

今週の韓国市場はKOSPIが2300台を回復して、ウォンの変動もほとんどなかった。外国人投資家も今週は買い相場だったようで好調だったといえる。市場的な動きはそうなのだが、来週は米中貿易戦争における追加関税2000億ドルをトランプ大統領がどうするかという韓国経済にとっては避けられないイベントがある。すぐさま、関税を発動して2500億ドル規模というのもあり得るようだ。中国も何らかの対抗策に応じるかもしれない。

米中貿易戦争の影響で韓国がどれだけダメージ受けるかは、期間と規模による。500億ドル規模ならそこまで大きな影響はないが、これが5倍になればどうなってしまうのか。そういう意味で来週は注目だ。

以上。今週はこれで終わる。さて、次回はサイトでちょうど韓国経済を特集して10年目になったことに触れたのだが、その関連で。今後の韓国経済の行く末についての展望を語ろうと思う。正直に述べて良い話ではない。景気後退して沈み続ける韓国経済を眺めていくだけかもしれない。

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