第356回「米朝首脳会談前に米朝にハシゴを外される韓国」

第356回「米朝首脳会談前に米朝にハシゴを外される韓国」

■バックナンバー宣伝文

心配なのは成果が欲しいトランプ大統領が安易に制裁緩和をしないかどうかだ。これについて文在寅大統領が開城工業団地の再開や、金剛山観光ツアーの復活など、外貨獲得手段を非核化の交渉材料に使って良いとか述べていたが、実際、この程度で北朝鮮が核を手放すはずもない。むしろ、核を関係なく来年はそれを韓国側に求めていくだろう。そして、韓国は喜んで北朝鮮に応じるだろう。ハシゴを外されても北朝鮮に振り向いて欲しいのが韓国である。

配信日:2019年2月24日

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今週の韓国経済のメルマガは2月27日、28日にベトナムで行われる2回目の米朝首脳会談についての予想記事である。以前に米朝首脳会談前に似たようなことを書いたのだが、あのときは非核化に応じる可能性は6割とした。

それで、米朝首脳会談が実際に行われて非核化に金正恩は共同文書で応じたわけだが、それは共同文書の中身に対して何も具体的なものはないと米メディアにその日のうちに酷評された。しかし、1回目と2回目が同じならトランプ大統領の成果は何もないことになる。つまり、2回目は寄り具体的な内容に踏み込む可能性はあるだろう。

しかし、実際、北朝鮮が核やミサイルの開発を止めたわけではないことは米メディアが指摘している。結局、1回目の首脳会談に成果があったと見るのは難しい。ここまでは過去の出来事だ。なら、2回目はどうなるのか。

まず、管理人は非核化に応じる振りをするのはただの時間稼ぎだと考えている。つまり、2回目の米朝首脳会談もそれほど成果は期待できないし、北朝鮮は核を手放すつもりは毛頭にないだろう。だから、米朝会談が決裂することだってあり得る。そうなればトランプ大統領は北朝鮮を攻撃することだって考えられる。ただ、これは多くの日本人が考えているので一般的な見方といっていい。

心配なのは成果が欲しいトランプ大統領が安易に制裁緩和をしないかどうかだ。これについて文在寅大統領が開城工業団地の再開や、金剛山観光ツアーの復活など、外貨獲得手段を非核化の交渉材料に使って良いとか述べていたが、実際、この程度で北朝鮮が核を手放すはずもない。むしろ、核を関係なく来年はそれを韓国側に求めていくだろう。そして、韓国は喜んで北朝鮮に応じるだろう。ハシゴを外されても北朝鮮に振り向いて欲しいのが韓国である。

だが、世界の人々が求めているのは日米外相の電話会談でも一致した「北朝鮮の大量破壊兵器の完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄の実現」である。口先だけの非核化に欺されるわけには行かない。制裁緩和にするにしても、これが達成されなければ何の意味もないわけだ。そして、日本は拉致問題解決にも取り組む必要がある。

そういう意味で2回目の米朝首脳会談で進展があれば良いのだが、まあ、ほとんどないだろうと。結局、北を大人しくさせるには北を直接、攻撃するしかない。裏では中国と韓国がいるので、どれだけ外交的、経済的に追い詰めても、瀬取りされてしまえば制裁の効果はなくなってしまう。北朝鮮が強気なのは中国の存在が大きいと思われる。だが、中国の本当の目的は北朝鮮の体制維持ではない。対立する南シナ海での実効支配を米国に認めさせることだと思われる。結局、中国は北朝鮮を利用し、北朝鮮は中国を利用して既存権益の拡大を狙う。そして、韓国は右往左往しながら両者にハシゴを外されたままということだ。

このように管理人はそこまで米朝首脳会談に期待していない。それよりも、その後にまだ日にちは決まっていないが、米中首脳会談の方が気になる。3月1日から引き上げられる予定の関税はどうなるのか。むしろ、経済的な話題ならこちらのほうが重視されるだろう。

■今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)

18日 2210.89 1125.80 745.33 285.90 454億
19日 2205.63 1128.20 748.05 284.91 -63億←大宇造船労組ストライキ可決92%賛成…”造船ビッグディール反対”
20日 2229.76 1123.50 750.69 288.40 4312億
21日 2228.66 1125.20 747.33 288.41
22日 2230.50 1125.20 743.38 288.74 -36億

今週の韓国市場もKOSPIやKOSDAQと共に順調だった。まあ、米朝首脳会談や米中対立の行方が気になるので、そこまで大きな動きはなく様子見といったところだろう。ただ、KOSPIを見る限りでは米中貿易戦争は楽観論が強いと見られる。

以上。今週はこれで終わる。次回は2回目の米朝首脳会談を特集していく予定だ。そして、同事に徴用工問題の新日鉄住金の資産売却申請の期限日でもある3月1日も迎えているので、こちらの動きも追いたい。

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