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第183回「為替介入で増え続ける韓国の外貨準備高、アメリカだけではなくIMFからも指摘される」

第183回「為替介入で増え続ける韓国の外貨準備高、アメリカだけではなくIMFからも指摘される」

配信日:2015年5月17日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

今週の韓国経済は韓国の外貨準備高と為替介入について特集する。為替介入というのは自由主義市場において、行ってはいけないという暗黙のルールがあるわけだが、実際は、多くの国が為替介入を行っている。その典型となるのが韓国となるわけだが、そのやり方は露骨過ぎて米国から指摘され、さらにIMFからも不当な為替介入を止めろと注意された。

為替介入するにもルールがあり、韓国は著しくルールを破っている。そうやって今まではウォン高やウォン安を誘導してきた。それに伴い外貨準備高が増減する。韓国は自国を有利するように、為替介入を行っている。そして、自分たちは通貨安競争に巻き込まれたと吹聴する。しかし、露骨に為替介入を行い、市場を操作しようとしているのは韓国である。では、記事のチャートを張る。

記事のチャート

為替介入のルール→大規模な介入と微調整介入→韓国の外貨準備高→今週の韓国市場

為替介入のルール

為替介入を行うにはルールがある。それは国というののが巨大な資産を簡単に動かせるためである。為替介入を行うにはリーマン・ショックのような全世界同時株安といった出来事があった場合で、市場の混乱を抑えるといった役目をする。

世界同時株安となれば株価が急落するわけだが、為替介入の前に、まずは中央銀行が買いオペを実行する。買いオペとは、公債その他証券や手形類を一般市場で中央銀行が買い入れて、通貨の供給量を増やすこと。マネーサプライが増えれば、金利が下がるのと同じ効果を持つため、緊急時の金融緩和となる。反対に売りオペというものもあるが、これも中央銀行が行う公開市場操作である。

普通はこのような公開市場操作で事足りるので、直接、為替介入を行うのはよほどの理由がない限りはあり得ない。そして、これも緊急時の手段である。しかし、韓国の場合は、365日、市場が開いていれば、露骨な為替介入を行っている。主な介入方法は2つ、大規模な介入と微調整介入である。

大規模な介入と微調整介入

大規模な介入というのは直接、ドル/ウォン市場で、ドルを買うか、また、ドルを売ることでウォンの価格を操作すること。この大規模介入が行われるとチャートは急激に変化するので素人でも見分けやすい。ロウソクが何の理由もなく、不自然に上がったり、下がったりしているなら、それは為替介入を疑ったほうがいい。

大規模な介入じゃわかりやすい判明、有効打にもならない。ヘッジファンドはどこまで上げたり、下げたりしたら、韓国が為替介入を行うかを見極めながら儲けている。介入ラインが正確に読めれば、後はそれに合わせるだけである。もっとも韓国も読まれないと必至ではある。そして、今は読まれにくい微調整介入を主流にした。

この微調整介入、いわゆるスムージングオペレーションというのだが、これは少額な為替介入を繰り返して、市場の変動を低く抑え、自然と上げたり、下げたりする方向を調整していく介入である。

韓国は自国の輸出を有利にするため、ウォン安を意図した介入を行っている。これは別に管理人が述べているだけではなく、普段から微調整介入を行い、1000ウォンに近づくと大規模な介入をしたというアメリカの調査報告書がある。しかし、韓国政府は為替操作は一切やっていないと否定している。

そこまで為替介入しても、ウォン高の圧力を止めるには難しいのが現状。1国の力だけで為替介入も限界がある。ただ、微調整介入は介入しているかがわかりづらいので、これほど卑怯な手段はない。そんな中、IMFにまで為替操作をするなと釘を刺されてしまった。だが、韓国は止めないだろう。そして、こうなったのは円安のせい。日本が悪いの繰り返しである。

韓国の外貨準備高

韓国の外貨準備高は2015年4月末現在、3699億ドルである。前月と比べて71億ドルも増加した。しかも、この推移が面白い。

>外貨準備高は昨年7月の3680億3000万ドルをピークに減り始め、今年1月には3621億9000万ドルまで減少した。2月(3623億7000万ドル)から増加に転じ、4月に9カ月ぶりに過去最高を更新した。韓国銀行は増加の理由について、ドル以外の通貨高により、外貨資産のドル換算額が増加したためと説明した。

(http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2015/05/06/0500000000AJP20150506002900882.HTML)

さて、ここで米財務省の指摘を読んでほしい。

>14年夏に大規模な介入を実施、同年8月から11月までは小康状態だったが、ウォン高圧力が強まった12月から今年1月にかけて再び介入規模が拡大したと分析した。

(http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150414/frn1504141140001-n2.htm)

見事に一致しているのがわかるんじゃないだろうか。これは明らかにウォン高を阻止しようと為替介入を行い、その結果、外貨準備高が増加したのが数値から読み取れる。韓国銀行が嘘をつくのはいつものことだが、為替介入を行い外貨準備高が増えているのは一目瞭然。今後も、外貨準備高が増えていくだろう。これで外貨準備高が世界6位になったとかホルホルしているのだから呆れるしかない。

外貨準備高の推移は今後、韓国が為替介入を行うことによって増減する。今は増えているがウォン安になると逆に減っていくことになるので、管理人が紹介した話はその時、生きてくる。それが数年先かはまだわからない。

今週の韓国市場

11日 2097.38 1091.30 692.29 262.25 -460億
12日 2096.77 1095.80 686.74 262.35 35億
13日 2114.16 1099.70 692.23 263.90 612億
14日 2120.33 1090.50 699.27 264.00 219億
15日 2106.50 1085.70 705.40 261.25 354億←基準金利凍結1.75%

今週の予想レートは1080~1100までだった。予想通りであるが、一時期1100に到達しそうな日があった。金利を下げるかもしれないというある予測でウォン安が進んだ。だが、実際は金利は凍結されている。もっとも、今の韓国で金利をこれ以上下げると、外資の旨みがさらに減少するので、投資が逃げてしまうジレンマがある。負債も増加する。そう言う意味ではしばらくは金利下げは行わないと管理人は睨んでいる。その分、為替介入はしてくるだろうが。

そのため、次週のレートは1080が上限(介入ライン)だと思うが、その下が1110になるかが判断しづらい。1100で為替介入はしてこないと思うので一気に下がる可能性は出てくる。ただ、そこまでウォン安へと傾く材料はあまり見当たらない。そういった理由から1080~1110にしておく。

以上。今週は韓国の為替介入と外貨準備高の上限を見てきた。次回は取り上げたいテーマが2つあるのでどちらかになる。1つは日本の産業革命遺産登録に韓国がなぜか猛反発していること。もう一つは朴槿恵大統領の経済対策の効果により、韓国では元本返済なしで利息のみ負債に当てるという恐ろしい返済方法が急激に増加している。いわゆる韓国版のサププライムローンといったもの。

どちらにするかはニュースの材料次第だが、後者のほうが経済的な話ではある。もっとも、先か、後に取り上げるかの話ではあるが。

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