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第325回「米朝首脳会談は失敗だったのか。米韓合同軍事演習が中止で韓国だけが窮地に!?」

第325回「米朝首脳会談は失敗だったのか。米韓合同軍事演習が中止で韓国だけが窮地に!?」

■バックナンバー宣伝文

これには驚いた。確かにトランプ大統領は米韓合同軍事演習はコストがかかる。在韓米軍の維持費をもっと韓国側に負担しろと述べていたが、まさか、いきなり米韓合同軍事演習が中止を確約するとは…それで、管理人が思ったのは,本当は韓国が大嫌いだったのではないか?

配信日:2018年6月17日

最新情報は→2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

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6月12日、シンガポールで開催された米朝首脳会談。管理人は仕事しながら、この行方を追っていたわけだが、なんて言うのか。トランプ大統領は北朝鮮の金正恩の要求を丸丸吞んだようにしか見えなかった。特に米朝首脳会談の合意文書での署名。あまりにも中身がなくてどうしたらいいのか首をかしげるほどだった。

■米朝首脳会談の合意文書での署名

1. 米国と北朝鮮は、両国の平和と繁栄のための国民の願望に従い、新たな米日朝関係を樹立することを約束する。
2. 「米国と北朝鮮は、朝鮮半島に永続的で安定した平和体制を築くための努力に加わるだろう」
3. 2018 板門店宣言を再確認すると、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核に向けて取り組むことを約束する。
4. 米国と北朝鮮は、すでに特定された者の即時送還を含む捕虜/MIA の回復にコミットします。

たったこれだけである。1番の焦点である非核化は、完全非核化という曖昧な文章である。期限も、方法も明示されていない。さすがに米国のメディアもこの署名には懐疑的で、さらにトランプ大統領が北朝鮮の高官に敬礼されたとき、敬礼を仕返したことも問題視している。人権を無視している北朝鮮国家を認めるのかと。

管理人もさすがにあの敬礼には驚いた。テロ国家を認めるような発言を署名でもしているし、今まで応援してきたトランプ大統領を見誤ったかなと感じている。ただ、1番の懸念であった経済制裁は維持すると述べているので,最後の砦は守った感じだ。ただ、1年後に残念だとトランプ大統領が発言を修正する可能性も高いが。

そういう意味であまり期待通りではなかった米朝首脳会談。ただ、日本人の拉致問題については取り上げてくれたようで、それについては感謝したい。もっとも、その後、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」と述べているが。

ただ、この答えはそこまで想定外でもない。米国にできることはここまでだろう。

後は日本次第だが、安倍総理は直接、日朝首脳会談を行う事を検討しているそうだ。もっとも、北朝鮮は対話しないと述べているが。ええ、さっきと変わらない。つまり、物別れで終了だ。先週に予想したとおり、やっぱり進展はなかった。さて、それよりも、気になるのがなんと、トランプ大統領が金正恩に米韓合同軍事演習を中止すると発言したことだ。

■トランプ大統領は韓国が大嫌い?

これには驚いた。確かにトランプ大統領は米韓合同軍事演習はコストがかかる。在韓米軍の維持費をもっと韓国側に負担しろと述べていたが、まさか、いきなり米韓合同軍事演習が中止を確約するとは…それで、管理人が思ったのは,本当は韓国が大嫌いだったのではないか?

むしろ、米朝首脳会談で取引したのは、トランプ大統領が元から韓国嫌いで、米韓合同軍事演習が中止にしたかったから、そういう風に提案したのではないか。でないと、わざわざ、米韓合同軍事演習のことを持ち出さないだろう。

そんな発言が次の日ぐらいに世界中に伝わると、慌てたのは保守系の代名詞である朝鮮日報だった。しかし、その記事ではなぜか、日本が安保パニックに陥っているそうだ。

>トランプ米大統領が在韓米軍撤退の可能性に言及して以降、日本列島が「安保パニック」に陥っている。首相官邸、外務省、防衛省、それぞれが記者会見するたびに「在韓米軍が撤退すれば日本の安全保障にも影響が出るのではないか」との質問が相次ぎ、官房長官、外相、防衛相が「米国は今すぐ撤退すると言っているわけではない」と火消しに躍起になっている。

(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180614-00004001-chosun-kr)

これについては管理人のサイトで取り上げたのだが、明らかに困っているのは韓国だ。日米合同軍事演習が中止になったわけではない。しかも、韓国に一言も相談もなし。慌てているのは韓国であり、むしろ、韓国は在韓米軍撤収フラグが明確に立ったことを思い知らされた。でも、そこまで予想外でもない。どちらにせよ。蝙蝠外交はずっとできない。ご主人様を選ぶときがきたのだ。米国か、それとも、中国か、またまた北朝鮮か。文在寅大統領なら一番最後を選択する可能性もあるかもしれない。

■今週の韓国市場

日付 KOSPI ウォン KOSDAQ 先物 外国人〔ウォン〕
11日 2470.15 1075.20 876.55 317.22 -98億
12日 2468.83 1077.20 875.04 316.84 -1264億←米朝首脳会談
13日 お休み
14日 2423.48 1083.10 864.56 311.20 -4774億
15日 2404.04 1097.70 866.22 308.73 -5562億

今週の市場は15日で一気にウォン安へとなっている。そして、米朝首脳会談後は外国人が投げ売り状態。米朝首脳会談で地政学的リスク要因が減少したのなら、韓国に投資が集まるはずなのになのにこの投げ売り。米国のFRBの利上げもあったので、それだけでもないのだが、ウォン安と外国人売買動向に今後は要注意かもしれない。もっとも、過度なウォン安なら介入してくるので、来週は1100に下げるかどうか。KOSPIも2400を終値で割るか。この辺りに注目していきたい。

しかし、韓国経済の懸念材料はこれだけではない。なんと、ついに「米中貿易戦争」が始まってしまったのだ。次回は米中貿易戦争での韓国経済の影響を検討していきたい。